フランス政府、急拡大するコロナ第4波に対しワクチンの大規模接種を呼びかけ(2021/07/08)
フランス政府は7日、国民に対しワクチン接種するよう再度呼びかけた。デルタ型の拡大と新たな流行の発生リスクに対処するためには、ワクチン接種が「切り札」だと訴えている。
仏ラジオ
『RTL』によると、フランスの保健当局は6日、3,585人の新規感染者を発表した。政府はデルタ型の拡大に伴う第4波の危険性に直面しているとして、国民に対して改めてワクチン接種への協力を呼びかけた。
閣僚会議の後、フランス政府のガブリエル・アタル報道官は、12日に健康防衛評議会を開催することを発表した。特定の職業に対するワクチン接種の義務化、出入国規制導入の可能性、ヘルスパスの延長の可能性などが検討される。...
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仏ラジオ
『RTL』によると、フランスの保健当局は6日、3,585人の新規感染者を発表した。政府はデルタ型の拡大に伴う第4波の危険性に直面しているとして、国民に対して改めてワクチン接種への協力を呼びかけた。
閣僚会議の後、フランス政府のガブリエル・アタル報道官は、12日に健康防衛評議会を開催することを発表した。特定の職業に対するワクチン接種の義務化、出入国規制導入の可能性、ヘルスパスの延長の可能性などが検討される。
アタル報道官はまた、「強力で、感染力の非常に強い」デルタ株が「感染の40%以上を占めている」と述べた。また、「国内の11の地域で発生率が上昇しており、特にプロヴァンス=アルプ=コート・ダジュール地域圏とイルドフランス地域圏で広がっている」ことを明らかにした。
仏『レゼコー』紙は、感染力の高いデルタ株とワクチン接種の競争が始まっていると報じている。停滞していた1回目の接種予約数がまた増加し始めているが、「この上昇が永続的であり、持続的であり、大規模なワクチン接種の新しい波の始まりとなる必要がある」とアタル報道官は述べている。レゼコー紙は、フランス政府は、追加規制という武器を振りかざしながら、国民を非難することなく、接種の必要性を納得させるという、難しいかじ取りに迫られていると伝えている。
現在、3,500万人以上のフランス人が1回目の接種を受けており、2,500万人以上が2回の投与を済ませている。しかし、この接種率は、第4波のスピードとより感染力の強い変異ウイルスに直面した場合、集団免疫を迅速に確保するにはまだ不十分だという。パスツール研究所は、人口の80%が予防接種を受ける必要性を訴えている。
フランスでは現在、医療従事者をはじめとする特定の職業に対するワクチン接種の義務化が議論されている。政府は各方面の関係者との話し合いを進めながら、義務化するための法案を作成している。法案は13日の閣僚会議で発表され、1週間延期された国会の終わりまでには採択される見通しとなっている。
今後、教師や警察官、消防士など、一般市民と接する他の職業にも拡大するかどうかもあわせて議論されている。背景には、フランス人全員へのワクチン接種を義務化するかどうかという問題がある。一方、仏下院議長のリシャール・フェラン議員などは、義務化に頼らずワクチン接種を勧めるために、PCR検査を有料化することを提案している。
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ベルギー、AIが議会中に携帯に気を取られている議員を特定しSNS上で警告(2021/07/08)
フランスメディア
『RTL』と
『ルフィガロ』は、ベルギーの国会議員は、今後、議会中の自分の行動に気を付けなければならなくなると報じている。ベルギーのデジタルアーティストが、人工知能と顔認証システムを利用して、国会審議中に携帯電話に気を取られている政治家を見つけ出し、SNSに投稿するソフトウェアを開発したのである。
どの国でも、国会の中継中に政治家たちが行われている議論よりも携帯に気を取られている姿を見つけることは珍しくない。こうした問題に対処しようと、地元のデジタルアーティストのDries Depoorterさんが、人工知能と顔認証システムを用いて、ユーチューブの国会中継動画でどの議員が携帯電話を使用しているかを追跡するソフトウェアを開発した。映像はトリミングされ、「The Flemish Scrollers」と名付けられたアカウントで、インスタグラムとツイッターに警告文付きで投稿される。...
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どの国でも、国会の中継中に政治家たちが行われている議論よりも携帯に気を取られている姿を見つけることは珍しくない。こうした問題に対処しようと、地元のデジタルアーティストのDries Depoorterさんが、人工知能と顔認証システムを用いて、ユーチューブの国会中継動画でどの議員が携帯電話を使用しているかを追跡するソフトウェアを開発した。映像はトリミングされ、「The Flemish Scrollers」と名付けられたアカウントで、インスタグラムとツイッターに警告文付きで投稿される。
7月5日に警告動画の投稿を始めて以来、Jan Jambon元副首相を含む4人の政治家が警告を受ける対象となった。ソフトウェアを開発者は、プライバシー、人工知能、監視、ソーシャルネットワークをテーマに活動しているベルギーのデジタルアーティストである。『RTL』の取材に応じたDepoorterさんは、「AIと顔認証の危険性を、シンプルで遊び心のある方法で示したかった」と説明している。
「The Flemish Scrollers」が投稿した警告動画は、SNS上で多くの反響を呼んでいる。ユーザーの中には、顔認証システムやAIが広く使われていることの弊害を政治家に認識してもらうための良い方法だとコメントする人もいる一方で、国会議員が単に緊急の問題に対処しているなど、文脈を無視して警告を課すことの妥当性を疑問視する声もあがっている。
警告を受けた一人、Maaike De Vrees議員は、「驚きと戸惑い」を感じたと述べ、「政治家や市民である私たちは、AIや顔認証を使用して、ものすごいアプリを作り出せるものだということを意識する必要があることを示している。」と指摘した。
「今回受けた警告に関しては、実際には私は気が散っていなかった。調べ物をしていて、会議を見ることができない同僚と連絡を取り合っていただけだ」と説明した。
ソフトウェア開発者の Depoorter氏は、『フィガロ』紙の取材に対し、「議員の不満は理解できる。人工知能はミスをするもので、それもプロセスの一環だと思う」と答え、現在は、スマートフォンで打ち込みをしている人と、ただスクロールしているだけの人を区別できるようにシステム改良に取り組んでいることを明らかにした。
なお2年前には、前副首相が、政策発表後の討論会の最中に「アングリーバード」というゲームで遊んでいたことが暴露された。副首相は回答を迫られ、実際には別のゲームをやっていたことを告白していた。
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