7月4日付米
『ロイター通信米国版』:「マレーシア、“一帯一路経済圏”構想下の鉄道建設計画を中止」
マレーシアの鉄道建設プロジェクトの事業主体の東海岸環状鉄道(ECRL)は7月4日、建設請負企業の中国通信建設有限公司(CCCC)に対して、同プロジェクトを中止する旨通告した。
同鉄道建設プロジェクトは、中国が推進する“一帯一路経済圏(OBOR)”構想下で進められていたもので、タイ南東端の南シナ海側~マレーシア南西岸のマラッカ海峡までの688キロメーター(430マイル)を繋ぐ、マレーシア最大のプロジェクトである。...
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7月4日付米
『ロイター通信米国版』:「マレーシア、“一帯一路経済圏”構想下の鉄道建設計画を中止」
マレーシアの鉄道建設プロジェクトの事業主体の東海岸環状鉄道(ECRL)は7月4日、建設請負企業の中国通信建設有限公司(CCCC)に対して、同プロジェクトを中止する旨通告した。
同鉄道建設プロジェクトは、中国が推進する“一帯一路経済圏(OBOR)”構想下で進められていたもので、タイ南東端の南シナ海側~マレーシア南西岸のマラッカ海峡までの688キロメーター(430マイル)を繋ぐ、マレーシア最大のプロジェクトである。
同プロジェクトは、ナジブ・ラザク前政権が中国側と進めてきた。しかし、5月の総選挙で首相に返り咲いたマハティール・モハマド氏は、汚職疑惑があること、また、当初見込みより大幅コスト増となった同プロジェクトの条件再交渉を宣言していた。
同国のリム・グァン・イング財務相は、同プロジェクトの総コストは200億ドル(約2兆2,000億円)と、前政権が見積もった額を50%近くも上回っているとし、このままでは同プロジェクトは全く経済性が成り立たないとコメントした。
同相は、同プロジェクト再開にはコスト大幅削減が必須で、その交渉のために近々訪中する予定だという。
なお、CCCCは声明で、プロジェクト中止の決定にはとても“当惑”しており、本事業のために既に雇用している地元の2,250人余りの従業員や、その他関連事業の雇用者についてどう対応すべきか“大いに懸念”していると述べている。
ただ、同社は、マレーシア政府の決定に従わざるを得ないが、出来るだけ早く建設再開が可能となることを期待しているとも付言した。
一方、マレーシア新政権は、シンガポールと共同で進めてきた、シンガポール~クアラルンプール間高速鉄道建設プロジェクトについても中断を決定している。
7月5日付英『デイリィ・メール・オンライン』(『ロイター通信』配信):「マレーシアのマハティール首相、200億ドルの中国投資プロジェクト凍結を発表後、訪中を検討」
マレーシア政府が、中国からの支援を受けて進めていた200億ドル超の鉄道建設プロジェクト凍結を発表した。
同政府はまた、同じく中国資本が投下される予定の二つのパイプライン敷設プロジェクトの中止を決定している。
マレー半島西岸に600キロメーター(373マイル)敷設される石油輸送パイプラインと、ボルネオ島北東端のサバ州に662キロメーター(411マイル)敷設される天然ガスパイプライン建設計画で、両方合わせて230億ドル(約2,530億円)に上る。
ただ、政府関係者は、マハティール新首相が近々訪中することを検討していると明かした。
一方、中国側は、習近平(シー・チンピン)指導部が積極的に推進しているOBOR構想において、マレーシアのECRL建設計画は目玉の一つであるため、失敗や頓挫は許されず、何らかの対応策を講じるものと期待されている。
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『ロイター通信米国版』:「海上自衛隊のヘリコプター搭載護衛艦、2ヵ月にわたり南シナ海・インド洋を巡回航行」
日本の海上自衛隊高官によると、昨年に続いて今年も、ヘリコプター搭載護衛艦を2ヵ月にわたり南シナ海・インド洋に巡回派遣する予定であるという。
今回派遣されるのは、過去保有した中で最大級の“かが(248メーター長、最大積載2万6千トン)”で、今年9月に出航し、インドネシア・インド・スリランカの各港にも立ち寄る。...
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『ロイター通信米国版』:「海上自衛隊のヘリコプター搭載護衛艦、2ヵ月にわたり南シナ海・インド洋を巡回航行」
日本の海上自衛隊高官によると、昨年に続いて今年も、ヘリコプター搭載護衛艦を2ヵ月にわたり南シナ海・インド洋に巡回派遣する予定であるという。
今回派遣されるのは、過去保有した中で最大級の“かが(248メーター長、最大積載2万6千トン)”で、今年9月に出航し、インドネシア・インド・スリランカの各港にも立ち寄る。
同艦は巡洋艦を伴い、同海域周辺国の数ヵ国と共同海上訓練を実施するという。
また、同艦の巡航は、5月より既に2ヵ月間南シナ海・インド洋を巡回航行している水陸両用輸送艦“おおすみ”に続くものである。
日本は、米海軍が南シナ海で度々実施している“航行の自由作戦(FONO)”に参加してはいないが、同海域における中国軍の一方的な勢力拡大を懸念している米国側に与しており、その一環での同海域巡航作戦継続とみられる。
昨年は、同型の“いずも”を同海域の巡回航行に派遣している。
なお、“かが”は昨年3月に就役していて、有事の場合は対潜攻撃が主目的とされている。
7月5日付ロシア『スプートニク・インターナショナル』オンラインニュース:「海上自衛隊がヘリコプター搭載護衛艦を南シナ海に1年間派遣」
匿名条件で海上自衛隊高官が明かしたところによると、昨年に続いて今年も、ヘリコプター搭載護衛艦“かが”を南シナ海に1年間派遣するという。
同高官は、インド太平洋海域が自由で開かれた公海であることを強く訴える目的であるとする。
日本と米国はともに、貿易上の重要な海上ルートである南シナ海への中国の一方的な海洋進出に大いに懸念を持っている。
なお、米軍は昨年来、同海域で度々FONOを実行しているが、日本としては、領有権問題を抱える尖閣諸島において中国が強硬策に出てくることを懸念して、FONO参加は控えている。
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