ロシア、国際宇宙ステーションで世界初の映画撮影を目指す(2020/12/22)
ロシア国営宇宙開発企業ロスコスモスが、来年秋に史上初の宇宙での映画撮影に取り組もうとしている。撮影は国際宇宙ステーションで行われる予定で、現在は役者のオーディションが進められていると同時に、民間スポンサーも募集している。
『インディワイヤー』によると、トム・クルーズが来年、2億ドルの宇宙映画を国際宇宙ステーション(ISS)で撮影することが5月に発表され、世界初の宇宙に渡航する俳優が誕生すると考えられていた。しかし、ロシアが「チャレンジ」という映画を同じく国際宇宙ステーションで撮影する計画を発表し、この2つの撮影プロジェクトが競合している。
映画『チャレンジ』は、2021年10月に撮影開始が予定されており、主役のオーディションのために、ロシア連邦のテレビ局「第1チャンネル」がロシアの宇宙機関ロスコスモスと提携している。...
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『インディワイヤー』によると、トム・クルーズが来年、2億ドルの宇宙映画を国際宇宙ステーション(ISS)で撮影することが5月に発表され、世界初の宇宙に渡航する俳優が誕生すると考えられていた。しかし、ロシアが「チャレンジ」という映画を同じく国際宇宙ステーションで撮影する計画を発表し、この2つの撮影プロジェクトが競合している。
映画『チャレンジ』は、2021年10月に撮影開始が予定されており、主役のオーディションのために、ロシア連邦のテレビ局「第1チャンネル」がロシアの宇宙機関ロスコスモスと提携している。
ロスコスモス社の投稿によると、この映画の為に「国際的な大スターになると同時に、宇宙に渡航する真のヒロイン」を探しているという。演技ができるだけでなく、宇宙へ旅立つ勇気と能力を持つヒロインを見つけるために公募制となっている。
応募者はプロの俳優である必要はない。しかし製作者は、演技だけでなく、宇宙飛行士になるための訓練の心理的、肉体的な課題を満たすことができる主演の女性を探している。そのため、年齢は、25歳から40歳までの女性で、体重は50kgから70kg、胸囲は112cmまで、身体的に健康であることが条件となっている。さらに、1kmを3分半以内で走り、800m自由形を20分で泳げること、3メートルの跳び台からしっかりした技術で飛び込むことができることも求められている。なお、ロシア国籍の人のみが応募できる。
『ロシアトゥデイ』によると、ロシア連邦副首相のユーリイ・ボリソフ氏は21日に記者会見で、映画「チャレンジ」は、民間の資金を確保することができれば、先に進むことができるだろうと語った。「私が副首相でいる間、長編映画の撮影が進むチャンスを逃さないことを保証する」と述べ、俳優たちの宇宙滞在費を支払うスポンサーが見つかれば、撮影に臨むことが出来ると付け加えたという。
『デイリーメール』は、オーディションの勝者は、宇宙飛行士のための学校で訓練を受け、宇宙飛行士として合格しなければならないと報じている。主役の女優は、30人の最終候補者の中から選ばれ、スポーツの腕前を証明し、高等教育を受けており、犯罪歴がないことが条件となっている。
この女性を主人公にした撮影は、来年秋に国際宇宙ステーションで行われる予定となっているため、トム・クルーズの映画と同じ時期に撮影が行われる可能性がある。もしかしたら、2本の映画が宇宙で前後して撮影されるかもしれない。
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米、リモート学習の影響で成績F(不合格点)が83%増(2020/11/30)
米国最大級の学区で11歳から18歳の生徒の成績を調査したところ、新型コロナウイルスによって学習が、リモートに切り替えられた影響で、「F(不合格点)」の評価を受けた生徒の数が83%増加しており、障害のある生徒が最も影響を受けていることが判明した。
『デイリーメール』によると、バージニア州フェアファックス郡の公立学校が行った18万6千人の中高生を対象とした調査では、2つ以上の科目でF(不合格点)の成績を獲得した生徒の割合が83パーセント増加したことが分かった。
2020-21年度の第1四半期の終わりまでに、公立学校に通う10,000人の生徒が2つ以上の科目でFの成績を獲得しており、昨年の同時期に比べて4,300人増となった。
英語が母国でない生徒のうち不合格点を取った割合が106%増加した一方で、特別教育を受けている生徒が最も苦戦していることも判明した。...
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『デイリーメール』によると、バージニア州フェアファックス郡の公立学校が行った18万6千人の中高生を対象とした調査では、2つ以上の科目でF(不合格点)の成績を獲得した生徒の割合が83パーセント増加したことが分かった。
2020-21年度の第1四半期の終わりまでに、公立学校に通う10,000人の生徒が2つ以上の科目でFの成績を獲得しており、昨年の同時期に比べて4,300人増となった。
英語が母国でない生徒のうち不合格点を取った割合が106%増加した一方で、特別教育を受けている生徒が最も苦戦していることも判明した。2つの科目またはほとんどの科目で不合格点をとった生徒は9%から19%に増加しており、昨年に比べ111%増加している。
中学校だけで見ると、2科目以上で不合格点を取った生徒が昨年と比べて300パーセント増加している。昨年の第1四半期には2パーセントだった不合格点の生徒が、2020-21年の第1四半期には8パーセントにまで増加している。
なお、不合格点の増加率は、ヒスパニック系の中学生は400パーセント、英語が母国語ではない中学生は383パーセント、経済的に恵まれない中学生は375パーセントの増加となっている。
一方で、リモート学習に移る前から優秀だった生徒の大部分は予想よりも良い成績を残していることが判明した。今回の調査結果で、これまで優秀な成績を収めていた生徒と、そうでなかった生徒の間のギャップが拡大していることに対し懸念の声が上がっている。
『ワシントン・ポスト』は、今回の調査結果で、リモート学習がアメリカの教育における公平性の格差を拡大させていることに対する懸念を裏付けていると報じている。学校に深く関わり、学校に関心を持っている子供たち、つまり安定した家庭環境にあり、親が十分な経済力を持っている子供たちは、リモート学習でも続けて良く学ぶことができるが、気質的に、また社会経済的地位、家庭の状況によって成績を上げることができないような子供たちは、ますます遅れをとることになることが懸念されている。
こうした状況に対応するために、フェアファックス群では、生徒のリモート学習を支援しようと、締め切りを柔軟にし、勉強をサポートする特定の日を設け、テストの再受験を許可するなど、様々な対策が取ってきたという。しかし、フェアファックスの高校教師は、こうした対応を取ってみたものの、これまでBやCの成績だった生徒のうち50~70%がDとFの成績を取っていると懸念を表明している。
『フォックスニュース』によると、米CDCのロバート・レッドフィールド所長は、学校はパンデミックの間、子供たちにとって最も安全な場所であると訴えている。感染した子供たちに関する調査では、学校外の社会生活の中でまたは家庭で感染しており、学校で感染しているのではないことが分かっていると説明している。そのため、子供たちにとって、最も安全な場所の一つは学校であり、感情的に学校の閉鎖を決めるべきではないと訴えている。
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