2月7日付
『Yahooニュース』(NYデイリーニュース):「タッカー・カールソン氏、ウラジミール・プーチン氏とのインタビュー予定を認める」:
元FOX司会者のカールソン氏は、プーチン大統領とのインタビューのためロシア入りしていることを認めた。
ソーシャルメディアへの投稿動画では「人々へ情報を届けるのがジャーナリズムの責務だ」と述べている。先週末にボリショイ劇場を訪れていたことから、モスクワに滞在している事が明らかとなった。...
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2月7日付
『Yahooニュース』(NYデイリーニュース):「タッカー・カールソン氏、ウラジミール・プーチン氏とのインタビュー予定を認める」:
元FOX司会者のカールソン氏は、プーチン大統領とのインタビューのためロシア入りしていることを認めた。
ソーシャルメディアへの投稿動画では「人々へ情報を届けるのがジャーナリズムの責務だ」と述べている。先週末にボリショイ劇場を訪れていたことから、モスクワに滞在している事が明らかとなった。
5日にはプーチン氏とのインタビュー予定があるかとの親プーチン政権派日刊紙「イズベスチヤ」の取材に、「何れわかるだろう」としていたが、6日の投稿で、そのインタビュー予定が事実で、大統領に説明を求めたことを認めた。「世界中を改変させた戦争開始から2年となり、多くの米国人は十分な情報を与えられていない。ここで何が起きているのかよく理解していないのだ」と述べている。
昨年4月にFOXを解雇された後にはXのコンテンツを始めているが、そこにプーチン氏の未編集インタビューが投稿されるとのことで、これを可能にしたイーロン・マスク氏への感謝の言葉も述べている。インタビューがいつ投稿されるかは未発表。
カールソン氏は、インタビューを行うのは「我々がプーチンを愛しているからではなく、米国を愛しているから」とも述べている。
米国内ではこれまでプーチン氏を支持する多くのコメントで大きな批判を受けてきた。一方、ロシア国営テレビは2020年のカールソンの功績をたたえているとされる。
2月5日付露『ザ・モスクワ・タイムズ』:「プーチンへのインタビュー予定が囁かれる米保守評論家タッカー・カールソンがモスクワを訪問」:
プーチン大統領とのインタビュー予定が噂される中、保守派メディアFOXニュースの元キャスターが最近モスクワを訪問していたことが分かった。
「イズベスチヤ」紙は会話を密かに録音していたようであるが、カメラが回っていることにカールソン氏が気づいていたかは明らかではない。
カールソン氏は9月、スイスメディアに対しプーチン氏とのインタビュー予定について述べていたが、米政府がやめるよう働きかけていた。
カールソン氏はウクライナ侵攻前も後も、ロシア首相について称賛している一方、ウクライナのゼレンスキー大統領と西欧同盟国については批判している。
ロシア当局は5日、インタビューの可能性については言及しなかった。ペスコフ報道官は「現時点で発表出来ることはない。予定が決定したらお知らせする」としている。ロシア連邦保安局と関連があるとされるテレグラムチャンネル「マッシュ」によると、カールソン氏は今月1日からモスクワ入りしているという。
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今年3月中旬、ロシア国営テレビの生放送中に反戦を訴えたロシア人ジャーナリストが、虚偽情報を広めた容疑で自宅軟禁下に置かれていた。しかし、この程当局の追跡を逃れて、安全の場所から無実を訴える動画メッセージを公開している。
10月5日付
『ロイター通信』は、「自宅軟禁下にあったロシア人ジャーナリスト、無実を訴え」と題して、今年3月にロシアによるウクライナ軍事侵攻を非難するメッセージを国営テレビの生放送中に流したロシア人ジャーナリストは、当局によって自宅軟禁下に置かれていたが、この程安全な場所に逃避した上で、無実を訴える動画を公開したと報じている。
ロシア国営テレビのジャーナリストだったマリーナ・オフシャンニコワ氏(44歳)は10月5日、ロシアによるウクライナ軍事侵攻を非難したことで当局から自宅軟禁下に置かれていたが、この程安全な場所に逃れた上で、自分は無実である旨動画メッセージで訴えた。
同氏は、“私は完全に無実であると信じる”とした上で、“ロシア当局が法に則っとり対応することを拒否している以上、私自身も当局の命令に従うつもりはなく、9月30日に自宅軟禁から逃れることとした”と強調している。
同氏は、『テレグラム』(2013年ロシア人技術者が開発したメッセージアプリ)に投稿した動画メッセージで、ロシア連邦刑執行庁(注1後記)に宛てて、ウラジーミル・プーチン大統領(今週末70歳、2000年就任)こそ戦争犯罪者だと訴えた。
同氏は、自身が嵌められていた電磁式くるぶし拘束錠をジェスチャーで示し、“プーチンにこそこれを嵌めさせるべきだ”とも言及した。
同氏の代理人ドミトリー・ザハトフ弁護士は『ロイター通信』のインタビューに答えて、当局は彼女の居場所を特定できていないとしながらも、当局はもし再度彼女を逮捕できたら即刻勾留するとしているとコメントした。
同氏が今年3月に、ロシア国営テレビの生放送中に反戦を訴える行動を取ったことで、ロシア政府は“フーリガン行為(注2後記)”だと非難した。
その上でロシア当局は、ウクライナ軍事侵攻後に新たに制定した「メディア規制法(注3後記)」に準じて、彼女に罰金刑を科した。
しかし、彼女はこれにめげず、国営テレビ局を辞した後、反戦活動家として活動を始め、7月にはクレムリン(ロシア大統領府)のモスクワ川対岸で、一人で反戦デモを行ったが当局によって逮捕され、自宅軟禁下に置かれてしまっていた。
彼女の自宅軟禁期限は10月9日であったが、国営メディア『RT(旧ロシア・トゥデイ)』の10月1日報道によると、彼女は11歳の実娘を連れて自宅を脱出し行方知れずとなっているという。
なお、彼女は裁判所から10月6日の出頭命令を受けていて、審理の結果、最長10年の禁固刑が科せられる恐れがあった。
同日付『ユーロニュース』(1993年開局のテレビ局)は、「生放送で反戦を訴えたジャーナリスト、マリーナ・オフシャンニコワ氏が自宅軟禁から脱出」として、当局の自宅軟禁下から逃れたと報じている。
マリーナ・オフシャンニコワ氏は10月5日、当局による自宅軟禁措置から実娘とともに逃れ、今後当局の審理前拘束命令に従わないと宣言した。
彼女は『フェイスブック』に投稿して、“私は全く無実だと信じているので、当局の自宅軟禁命令には従わない”と訴えた。
彼女は今年7月、クレムリン対岸で、“プーチンは人殺し、ロシア軍はファシスト(独裁者)、ウクライナ戦争で352人もの子供が犠牲”とのプラカードを持って反戦デモを行い、逮捕された上で、審理前2ヵ月間の自宅軟禁命令を受けていた。
なお、彼女が裁判で、「メディア規制法」下での“虚偽情報の流布罪”容疑が認められると、最長15年の禁固刑に処せられる恐れがある。
(注1)ロシア連邦刑執行庁:ロシア連邦司法省が所管する、ロシア連邦における刑務所・拘置所を運営する連邦執行機関で、2004年設立。
(注2)フーリガン行為:サッカーの試合会場の内外で暴力的な言動をする暴徒化した集団をフーリガンと呼び、同等の暴力行為を指す。
(注3)メディア規制法:ロシア軍の行動に関して「明らかな虚偽の情報の流布」や、公の場での「軍事行動の停止の呼びかけや、軍の名誉や信頼を傷つける活動」を禁止する法律で今年3月4日に制定。虚偽の情報を流した場合、最長で禁錮15年。また、外国や国際機関などに呼びかけた場合、最長で禁錮3年。
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