イギリス軍、新たな脅威に対し軍隊の近代化と規模の縮小を進める(2021/03/24)
イギリス政府は、新たな脅威や未来の戦争に備えるために軍隊の近代化を推し進めていくことを発表した。数十年にわたって英国の防衛の要となってきた戦車、艦船、航空機は、サイバー技術や宇宙技術の導入に合わせて段階的に廃止されていくことになる。
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『テレグラフ』によると、ウォレス国防相は22日、議会で「脅威の変化に伴い、我々も変化しなければならない。どのような武器を退役させるのか、なぜそうするのか、どのように代替するのかを明確にしておかなければならない。」と述べた。
仏『レゼコー』は、国防相が21日、「デイリー・テレグラフ」紙の取材に、脅威は過去30年間で「認識できないほど」変化していると警告したと報じている。そして、「もはや、欧米軍の優位性を当然のことと考えることはできない。...
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『テレグラフ』によると、ウォレス国防相は22日、議会で「脅威の変化に伴い、我々も変化しなければならない。どのような武器を退役させるのか、なぜそうするのか、どのように代替するのかを明確にしておかなければならない。」と述べた。
仏『レゼコー』は、国防相が21日、「デイリー・テレグラフ」紙の取材に、脅威は過去30年間で「認識できないほど」変化していると警告したと報じている。そして、「もはや、欧米軍の優位性を当然のことと考えることはできない。敵は私たちよりも遥かに多くの選択肢を持っている」。「私たちは、宣戦布告とまでいかない、ギリギリの攻撃に直面するようになっている。」と語っている。
こうした状況に対応するために、国防白書は、今後イギリス軍がサイバー紛争、宇宙、ロボット工学に軸足を移す方針を明確にしている。戦車は退役し、伝統的な掃海艇は最新の自律型掃海艇に取って代わり、旧式の航空機は最新の航空機に置き換えられる。
『テレグラフ』は、イギリス政府は未来の戦争を戦うために厳しい決断を下し、さらには、2030年までに宇宙で重要な役割を果たすという野望の達成に向けて努力していると伝えている。
なお、「未来の軍隊」には230億ポンド(約3兆4千億円)の投資が見込まれている。これには、戦車、装甲車、ロケット弾、防空、戦術的な監視用ドローンなどのアップグレードや、新しい電子戦やサイバー空間の能力向上が含まれる。それに伴い、人員と装備の両方が削減される。陸軍の規模は2025年までに、現在の常備軍の兵士が76,000人から72,500人に削減される。これは、「よりスリムで、より殺傷力があり、より軽快な」陸軍を作るという国防省の公約の一環だという。
英『ザ・ガーディアン』によると、国防相は、数や規模を重視してきたことで、不要な艦船や連隊を生み出してしまったと説明しており、今後は兵士の人数よりも、より殺傷力の高いハイテク技術や無人機を使った戦争へ移行していく方針を明らかにした。
今後、英国海兵隊などの部隊は、携帯電話のアプリを使って戦場で敵味方の位置を確認しながら、軍事ドローンを使って攻撃していくことになる。軍当局者らは、この新技術の活用によって兵士一人一人の力を数倍に高めることができると考えている。
昨年、米カリフォルニアで行われた市街戦の演習では、状況認識技術の助けを借りて、100人近くのイギリス海兵隊員が1,500人の米国人兵士を撃破したという。
今後イギリス軍は、米国陸軍のグリーンベレーをモデルとした特殊作戦部隊も創設する方針だ。同盟国軍を支援するために「迅速な展開」と「秘密裏の活動」を行っていくことで、発生した紛争に迅速に対処し、その拡大を防ぐことができるようになるのが目的だ。
ニック・カーター国防参謀長は、「大きさや形にこだわるよりも、私は我が軍と軍隊の致死性、適合性、回復力、即応性にこだわる 」と述べている。
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台湾、スシローの無料キャンペーンで名前を「鮭魚」に変更する人が続出(2021/03/20)
日本の寿司・回転寿司チェーン店のスシローが台湾で15日、サケを意味する「鮭魚」の文字が名前に含まれている人対象の無料の食べ放題キャンペーンを発表したところ、16日以降から、台湾全国の世帯登録局に「鮭魚」への改名を申請する人が続出した。
『台北タイムズ』によると、17日と18日に限定された無料食べ放題キャンペーンでは、「鮭魚」の珍しい名前を持っている人は一緒に来店した友人なども含めて無料の食べ放題を満喫することができた。同音異字の場合でも半額サービスとなり、「鮭」か「魚」のどちらかが名前に含まれる人は10%割引を受けることができた。
スシローによると、初日の午後3時の時点で28人が無料で食事し、少なくとも1,000人がキャンペーンに参加したという。...
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『台北タイムズ』によると、17日と18日に限定された無料食べ放題キャンペーンでは、「鮭魚」の珍しい名前を持っている人は一緒に来店した友人なども含めて無料の食べ放題を満喫することができた。同音異字の場合でも半額サービスとなり、「鮭」か「魚」のどちらかが名前に含まれる人は10%割引を受けることができた。
スシローによると、初日の午後3時の時点で28人が無料で食事し、少なくとも1,000人がキャンペーンに参加したという。
台北市民局によると、新しい身分証明書と戸籍証明書の発行には80台湾ドル(約300円)を支払う必要があり、17日昼過ぎまでに少なくとも20人が申請したという。夕方時点で、新北市と高雄では「鮭魚」に改名した人が26人、台中では22人、台南と桃園ではそれぞれ14人となった。
台中では、郭という名の女子大生が、友人たちにご馳走するために名前を「郭鮭魚丼」に変えたが、明日には元に戻すつもりだと語った。他の2人は、友人たちと一緒に13,000台湾ドル(約5万円)分の寿司を一度に食べることに成功したが、「しばらくは、またサーモンを食べたいとは思わない」とコメントしている。また、2月26日に25文字の名前を申請した台南市のタクシー運転手の最長記録を抜いて、36文字の名前を申請したキャンペーン参加者も出た。
英『ザ・ガーディアン』は、台湾の地元メディアで「サーモン・カオス」と名付けられた現象で、ここ数日、若者を中心に約150人が、改名のために役所を訪れたと報じている。
この状況に、陳宗彦政務次長は「このような名前の変更は、時間を無駄にするだけでなく、不必要な事務手続きの原因となる」と非難し、国民に「行政資源を大切にする」ことを呼びかけ、「みんながもっと道理をわきまえることを願う」と付け加えた。
台湾では、正式には3回まで名前を変えることができる。
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