トランプ大統領はこれまで、北米自由貿易協定(NAFTA)見直し交渉をカナダとメキシコに迫り、また、メキシコ国境には、同国からの不法移民流入を防ぐためとして“壁”を造る、とぶち上げてきた。しかし、2026年の誘致を検討しているワールド・カップ・サッカー開催については、カナダ・メキシコ両国と手を携えて取りに行くと表明している。
4月12日付米
『NYSEポスト』オンラインニュース:「米・加・墨がワールド・カップ・サッカー共催に名乗り」
北・中米・カリブ海サッカー連盟(CONCACAF)は4月10日、米国・カナダ・メキシコの3ヵ国が共催する形で、国際サッカー連盟(FIFA)が主催するワールド・カップ・サッカー2026年大会の開催地として立候補すると発表した。
カナダサッカー協会会長兼CONCACAF会長のビクター・モンタグリアーニ氏は、米・加・墨は独自に大会を開催するインフラを保有しているが、3ヵ国の共催とすることがFIFAの新しい理念に適うものと判断したと述べた。...
全部読む
4月12日付米
『NYSEポスト』オンラインニュース:「米・加・墨がワールド・カップ・サッカー共催に名乗り」
北・中米・カリブ海サッカー連盟(CONCACAF)は4月10日、米国・カナダ・メキシコの3ヵ国が共催する形で、国際サッカー連盟(FIFA)が主催するワールド・カップ・サッカー2026年大会の開催地として立候補すると発表した。
カナダサッカー協会会長兼CONCACAF会長のビクター・モンタグリアーニ氏は、米・加・墨は独自に大会を開催するインフラを保有しているが、3ヵ国の共催とすることがFIFAの新しい理念に適うものと判断したと述べた。
米国サッカー協会会長のサニル・グラティ氏は、合計80試合のうちの60試合を米国で行う計画であるが、北米3ヵ国が2026年大会を共催することは歴史的な偉業となるだろうと付言した。また、グラティ氏は、ドナルド・トランプ大統領も共催について支援してくれているともコメントした。
なお、2002年大会が日韓2ヵ国の共催で開催されているが、3ヵ国の共催となればFIFA史上初めてのこととなる。
4月11日付英
『インターナショナル・ビジネス・タイムズ』オンラインニュース:「米・加・墨、トランプ大統領の支援を得てワールド・カップ・サッカー2026年大会共催への立候補を発表」
FIFAはこれまでの方針を変え、32チームから48チームへ出場枠を増やした。このため、合計試合数は64から80試合に増えるが、3ヵ国共催案では、米国で60試合、カナダ・メキシコで各々10試合を開催するとしている。
2018年大会がロシアで、また、2022年大会がカタールで開催されることが決定しているため、2026年大会に関してFIFAは、欧州・アジアからの立候補は受け付けないとしている。なお、開催地決定は2020年に発表される。
同日付ロシア
『スプートニク・インターナショナル』オンラインニュース:「米・加・墨、共同でワールド・カップ・サッカー2026年大会に立候補」
4月10日のニューヨークにおける発表は、グラティ米協会会長、モンタグリアーニ加協会会長、デシオ・ドゥ・マリア墨協会会長が一堂に会して行われた。
なお、北米での開催が決定されれば、米国で1994年に開催されて以来のこととなる。
同日付中国
『環球時報』(
『新華社通信』配信):「米・加・墨、ワールド・カップ・サッカー2026年大会共催意向と発表」
グラティ米協会会長は、CONCACAFにとって偉業となることであり、何としても北米において2026年大会を開催したいと表明した。
なお、米国は1994年に男子大会を、メキシコは1970年と1986年に男子大会をそれぞれ開催しているが、カナダは2015年、女子大会を開催している。
一方、同日付ドイツ
『DW(ドイツ通信)』:「ワールド・カップ・サッカー2026年大会の共催を表明も米国が中心の話
3ヵ国共催としているが、全80試合のうち60試合が米国で行われ、カナダ・メキシコは各々10試合でしかなく、しかも準々決勝以降の試合も全て米国で開催されるため、米国中心の開催案だとみられる。
現にメキシコは、かつて1970年、1986年大会を開催しているが、もっと多くの試合の開催を要望している。
一方、カナダは、元々単独開催の意向であったが、FIFAの方針変更で32チームから48チームに出場枠が増え、開催試合数が64から80試合になったため、単独開催を断念した経緯がある。カナダは1986年大会に一度だけ出場できただけで、もし開催国になれば、自動的に出場枠が与えられることが期待されるが、3ヵ国共催の場合にこれが適用されるかどうかは未定である。
なお、今回、欧州・アジアからの立候補は受け付けられないが、アフリカ・南米・オセアニアが立候補してくる可能性はある。
閉じる