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2024年05月19日(日)
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【Globali】
 

中国株のMSCI新興国株指数への算入に待った(2016/06/16)

MSCIとは元々モルガン・スタンレー・キャピタル・インターナショナルといって、投資家のために世界の株式の指数を作って提供している会社であるが、同社は6月14日中国の上海と深圳の株式市場に上場する株式(所謂A株式)を同社の新興国株指数に参入することを見送ったと発表した。同社は過去3年連続して参入を見送ることになったが、今後も随時算入を検討して行くとしている。不算入の理由としては昨年の中国株式の暴落時多数の銘柄の株式が売却を停止されたことや、外国人投資家が1ヶ月間に中国株式を売却して資金を取り戻す額に制限があり、未だ流動性のある株式市場とは言えないことにある。

MSCIの指数に算入されれば、世界の投資家がその株式に投資することになり株式市場は取引高が増えるし、中国に外資が流入することになる。更には金融面でも一流国を目指している中国としては、昨年12月国際通貨基金(IMF)が人民元を特別引出し権(SDR)に加えたことに続いてMSCI指数に算入されることにより、中国の株式市場が一流の市場と認められることを期待していた。今回の決定に対し中国の株式を管轄する証券監督管理委員会は、中国の株式を算入していない新興国指数は指数として不完全なものであると、負け惜しみのような声明を出した。年初に比べれば最近の中国株式は落ち着いて来ているが、これは当局が規制を強めているからとの噂も多い。中国にはあまり背伸びをせずにじっくりと金融市場の規制緩和を行うことを願いたい。

6月14日付『USニューズ&ワールドレポート』は、「MSCI、中国株式の新興国株指数への算入を遅らす」という見出しで、世界の株式評価基準を提供するMSCIは、中国本土の株式市場に上場するA株を広く利用されている新興国株指数に算入することを遅らせると決定したが、中国は株式市場を更に利用し易くし、国際基準に近づける必要があると述べたと報じた。人民元建ての中国A株は自由な株価変動が必要であり、また投資家が売却資金を本国へ還流する際の規制が明瞭でないなどの問題がある、とのアナリストのコメントを伝えている。...
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欧州中央銀行政策金利を据え置き(2016/06/03)

6月2日欧州中央銀行(ECB)は理事会を開いて、民間銀行がECBに資金を預ける際の金利を現状のマイナス0.4%に、またECBが民間の銀行に貸し出す際の政策金利をゼロ%に据え置くことを決めた。ECBは3月の理事会で停滞する景気に対応するために大幅な追加的金融緩和措置を決めたが、今回はその効果を見極めることとした。金利の据え置きは市場の予想通りの動きであったが、同時に発表された今後の経済成長と物価上昇の見通しについては、最近景気がやや持ち直していることを受けて上方に修正するのではと予想されていたが、今年の経済成長見通しを0.1%から0.2%に、物価上昇率見通しを0.1%から0.2%に小幅に上方修正することに止めた。最近ECBのドラギ総裁に対してはドイツなどから大規模の金融緩和がバブルを招く怖れがあるとの批判も出ているが、一方でドラギ総裁の方はユーロ圏各国が金融政策のみに頼りっきりで、必要な構造改革が一向に進まないことに苛立ちを感じ始めているようである。

6月2日付『ブルームバーグビジネス』は、「弱いインフレが続く中、ドラギ総裁構造改革の遅れに苛立ち」という見出しで、ドラギ総裁はECBの景気刺激策が効果を現わし始める中で小幅修正のインフレ見通しを発表し、各国政府の経済活性化への緩慢な努力が総裁の立場を更に難しくしていると語ったと報じている。ドラギ総裁の政府の対応に対する懸念と同様の政府批判は、経済協力開発機構(OECD)や国際通貨基金(IMF)からも発せられていると報じている。...
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