ウクライナ戦争:ウクライナへのレオパルドなどの戦車輸送が課題となる(2023/01/29)
1月26日付け
『france24』 TVチャンネルによると、ドイツはウクライナへのレオパルド2戦車の最初の発送を3月末から4月初めにかけて行うと発表したが、この攻撃用戦車をウクライナの戦場に無事に輸送することは非常に複雑な問題を抱えていると論じている。
ドイツと米国は、ウクライナに各々の自国の重装備戦車、レオパルド2とアブラムスを提供することで原則的に合意に至っている。残るは、実際に重装備戦車を早急に、無事にウクライナの戦場に送り届けるかも問題である。
先の1月25日にウクライナのゼレンスキー大統領は、この春に予想されるロシアの次回の大攻勢を迎え打つために、即刻、ドイツと米国の戦車が戦場で必要だと演説している。それに対してドイツは、レオパルド2供給時期を3月末から4月初めの時期を提起している。...
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ドイツと米国は、ウクライナに各々の自国の重装備戦車、レオパルド2とアブラムスを提供することで原則的に合意に至っている。残るは、実際に重装備戦車を早急に、無事にウクライナの戦場に送り届けるかも問題である。
先の1月25日にウクライナのゼレンスキー大統領は、この春に予想されるロシアの次回の大攻勢を迎え打つために、即刻、ドイツと米国の戦車が戦場で必要だと演説している。それに対してドイツは、レオパルド2供給時期を3月末から4月初めの時期を提起している。
これまでの所、欧州各国は数百億ドル(=数兆円)にも相当する軍事物資を何らトラブル無しにウクライナに送り届けることに成功してきた。 すなわち、『New York Times 』 紙の1月25日付けによると、ロシアはウクライナとの‘猫とネズミの追いかけっこゲーム’に敗れ、軍事物資輸送列の爆撃に失敗してきた。
しかし、ドイツのレオパルド2戦車や米国のアブラムス戦車は、ロシア軍にとっては優先的な破壊目標となっている。ロシア政府の報道官ドミトリー・ペスコフは、「戦車はロシア軍の攻撃で燃えることになる。」と警告している。
これらの重装備戦車は、55トン以上の重さがあり、ウクライナの道路で敵に気付かれずに運ぶことは難しいという。『New York Times』 によると、敵に気付かれることなく戦車のような軍事物資を運ぶ詳細は、トップ・シークレットになっているという。いずれにせよ、重戦車は、夜間の輸送となり、カモフラージュさせて、臨機応変に道路と鉄道輸送の組み合わせで輸送されるものと予想される。ドイツのレオパルド2戦車や米国のアブラムス戦車が無事、ウクライナの戦場に届くことを希望したい。
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スリランカの経済危機と医療崩壊(2022/04/11)
中国などに対する債務累積問題や、ロシア軍のウクライナ侵攻による通貨下落により1948年の独立以来最悪の経済危機にあるスリランカでは、数週間にわたり停電、食料品や医療品不足が続いており、コロナ禍以上の医療崩壊が懸念されている。
4月11日付英国
『Guardian』 :「医薬品不足が深刻なスリランカ、コロナによる死者を上回るとの指摘も」:
スリランカの医師は、生命維持に繋がる医薬品がほぼ底をついていており、経済危機がもたらす脅威がコロナによる死を上回ると指摘している。
スリランカは、数週間にわたり停電、食料品、燃料、医療品などの不足が続いており、1948年の独立以来最悪の経済危機に陥っている。
スリランカ医師会は、国内全ての医療機関で、輸入機器や医薬品へのアクセスが不可能となっており、先月には麻酔不足から通常手術を停止した施設も既にあり、さらに緊急手術もできなくなるのは時間の問題だとしている。...
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4月11日付英国
『Guardian』 :「医薬品不足が深刻なスリランカ、コロナによる死者を上回るとの指摘も」:
スリランカの医師は、生命維持に繋がる医薬品がほぼ底をついていており、経済危機がもたらす脅威がコロナによる死を上回ると指摘している。
スリランカは、数週間にわたり停電、食料品、燃料、医療品などの不足が続いており、1948年の独立以来最悪の経済危機に陥っている。
スリランカ医師会は、国内全ての医療機関で、輸入機器や医薬品へのアクセスが不可能となっており、先月には麻酔不足から通常手術を停止した施設も既にあり、さらに緊急手術もできなくなるのは時間の問題だとしている。
医師会がゴタバヤ・ラジャパクサ大統領へあてた書簡では、「非常に難しい選択を迫られている。数日以内に物資が供給されなければ、死者数はコロナによる死者をはるかに上回るだろう」と述べていた。
危機への不満から大統領辞任を求める大規模なデモが行われ、首都コロンボの官邸前では、激しい雨の中数千人の市民がデモを続ける光景がみられた。経済界からも辞任を求める声が上がっているという。
国際通貨基金(IMF)からの救済による危機脱却を模索している。同国では食品価格が急騰し、先月通貨価値は3分の1になった。財務当局は、国債などの債権者は資産の目減りが避けられないとしている。コロナ禍により、観光業や送金からの重要な収入源がたたれた上に、外貨不足により深刻な状況を招いた。エコノミストは、スリランカの危機の原因は、政府経営の失敗、長期間の累積負債、誤った減税策によるものだとしている。
4月10日付インド『Hindustan Times』 :「スリランカの経済危機でコロナより多くの死者が出る恐れ」:
今月10日、スリランカ医師会は、経済危機による死者がコロナの死者を上回ると警告。スリランカでは停電や食料、燃料、医薬品不足問題が深刻となっている。
国民の不満は高まっており、ラジャパクサ大統領辞任を求めるデモが勢いを増している。先週には、首相以外の内閣議員が総辞職した。地元メディアによると、ラジャパクサ氏は、無党派42議員からなる11の党連合を協議に招いたとされる。10日夕方に予定されている協議で議員らは、大統領の兄で首相のマヒンダ・ラージャパクサ氏の辞任と新閣僚指名を要求し、経済政治危機脱却のための提案書を提出するとみられている。
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