フランス、村長自ら暴走族を取り押さえる
フランス日刊紙
『ル・パリジャン』が報じた珍事件が話題を集めている。フランス北部にあるオワーズ地方の村メゼルでは20日、村に出没した暴走族を取り締まるよう村長が警察に依頼した。しかし警察では手に負えなかったため、村長自らが暴走族を取り締まり、問題を解決したという。
『ル・パリジャン』によると、フランス北部にある250人が住むメゼル村では2月20日の朝、暴走族数人が村の入り口で、バイクに乗って暴走していたという。村長は、出勤時に暴走する音に気が付き警察に通報した。村長の説明によると、村は谷間に位置しているため、バイク愛好家にとっては魅力的な走行場所になっているという。
通報を受けた警察が取り締まろうとしたものの暴走族は逃げてしまった。その後夕方になって今度は村の主要道路でバイクの暴走が始まった。...
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『ル・パリジャン』によると、フランス北部にある250人が住むメゼル村では2月20日の朝、暴走族数人が村の入り口で、バイクに乗って暴走していたという。村長は、出勤時に暴走する音に気が付き警察に通報した。村長の説明によると、村は谷間に位置しているため、バイク愛好家にとっては魅力的な走行場所になっているという。
通報を受けた警察が取り締まろうとしたものの暴走族は逃げてしまった。その後夕方になって今度は村の主要道路でバイクの暴走が始まった。村長が町役場から出てきたところ、「ヘルメットを被らずにフードだけ被った暴走族の一人が前輪を地面から浮かせて走行し、横滑りして高齢者を倒しそうになっていた」ところを目撃したため、止めに入ったが逃げられてしまったという。
その20分後、バイク乗りたちが再び村の中心部で暴走し始めた。しかし、パリ地方で警察官もしている村長は、こうした暴走の対応に慣れていたため、さっそく取り締まりに動いたという。
村長は「バイクで暴走している男の子に向かって自分が警察であることを伝え、止まるよう指示したが逆にスピードを上げて逃げようとしたため、身をかわすと同時に本人を掴んでバイクから引き下ろした。」という。
バイクを乗り回していた仲間たちは逃げてしまったものの、主犯の男の子は地元警察に引き渡された。男の子は、隣町の16歳の青年で、地元警察で問題児として知られていることが判明した。
村長は、青年の母親と電話で話し、母親は恐縮して謝っていたという。しかし「青年はもうすぐ17歳だから、彼自身が謝罪し、責任ある行動をとる必要がある。偽の銃を携帯していたこともあり、警察のほうで手厳しい説教をしてあげた。若者たちは、ソーシャルネットワークで見るものに影響を受けており、自分たちの行動が及ぼす影響を考えていない。」と話している。
フランスニュースサイト『LCI』は、メゼル村のある住人は「ここは小さな村なので、捕まらない、規制はされないと思って走行しに来る傾向がある」と話しており、村人たちは不安に思っていると報じている。
今回少なくとも5人のバイク乗りがウイリー走行で横滑りし、通行人を危険にさらしていた。これはフランスで、5年以下の懲役に処せられる違法な行為となっている。
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コロナ規制が続くフランス、違法ギャンブル摘発急増
新型コロナウイルス感染症の感染防止対策として、映画館や美術館だけでなくゲームセンターやカジノなど、人が集まる施設の閉鎖が続いているフランス。しかしその反動で、行き場を失った人々が密かに集まる賭博場が増えている。
フランスは新型コロナウイルス第二波に対応するために、昨年10月末からカジノやゲームセンターなどをはじめとした人が集まる施設の営業を禁止している。仏オンラインニュースメディア
『BFMTV』によると、一部のカジノでは社員への給与を支払えない状態に陥っており、大規模な人員削減を検討しているカジノも出てきているという。
しかし、ゲームセンターやカジノが閉鎖しても、カジノやゲームセンターの利用者がいなくなったわけではない。...
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フランスは新型コロナウイルス第二波に対応するために、昨年10月末からカジノやゲームセンターなどをはじめとした人が集まる施設の営業を禁止している。仏オンラインニュースメディア
『BFMTV』によると、一部のカジノでは社員への給与を支払えない状態に陥っており、大規模な人員削減を検討しているカジノも出てきているという。
しかし、ゲームセンターやカジノが閉鎖しても、カジノやゲームセンターの利用者がいなくなったわけではない。フランス警察によると、行き場を失った人々が、集まる場所を求めて各地で密かに賭博場を開いているという。
仏オンラインニュースメディア『LCI』は、新型コロナウイルスのためにカジノなどの賭博場が閉鎖される中、違法な賭博場が、レストランの奥の部屋やパリの美しい街中にあるビルの中で増えていると報じている。
例えば、1月23日には、パリ最大の中華街がある13区のアパートで、弁護士を含む様々な社会的背景のギャンブラーが十数人ほど集まり、ポーカーゲームを行っているところを摘発された。合計3万ユーロ(約380万円)が押収されている。この賭博場では、主催者がオンラインサイトで部屋を借り、ソーシャルネットワークを介して参加者に連絡していた。
また1月29日には、パリの北側にある卸売センター内のアジアンレストランで、奥の部屋で賭博が行われているところを、匿名通報を受けて警察が摘発した。2万5千ユーロ(約320万円)が金庫から見つかっている。
パリ警察によると、午後6時から施行される外出禁止令のおかげで、密室での違法な賭博が摘発しやすくなっているという。社会的活動が活発な通常の状況では全く気付かれない集まりも、静まり返った夜間の中では目立ちやすく、周囲が不審に思い通報するケースが増えているためだ。例えば1月24日には、パリ市内で夜間の騒音で当初通報された警察が、飲食店での賭博行為を発見している。
またその2日後の26日には、午前2時に警察官がパトロールを行っていたところ、光が漏れる飲み屋を不審に思い、施設内を確認しに行ったところ、中に15人ほどの人がギャンブルをしている現場を発見した。カードゲーム、トークン、お金、銃が押収され、店長は凶器所持と他人を危険にさらした罪で懲役6ヵ月が言い渡された。
なお、『レゼコー』は、オンラインでの違法賭博も増えていると報じている。フランス賭博管理局によると、「コロナ禍でオンラインゲームに人気が出たのと並行して、違法なギャンブルにも人が集まるようになった」という。オンラインギャンブルは禁止されているものの、増え続けているため、賭博管理当局は違法サイト対策への対応力を強めるために、当局が直接刑罰を科すことが可能になることを求めている。
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