化粧品最大手ロレアル、2021年に33年ぶりの急成長を遂げる(2022/02/10)
世界的な化粧品会社であるフランスのロレアル社は、2021年の売上高が16%増加し、320億ユーロを超え、1988年以来最大の成長を遂げた。
仏
『レゼコー』は、ロレアルは2021年に完全復活したと伝えている。世界最大の化粧品会社は、既存店売上高を16%増の320億ユーロ(約4兆円)以上に伸ばし、この33年間で最大の成長を記録した。「当時は10倍の1の規模だったのだから、これは異例のことだ」と、最高経営責任者(CEO)のニコラ・ヒエロニムスは述べている。また、この成長率は世界市場の2倍の速さでもある。市場が2年間で1%減少する中、2019年比で11.3%増加した。...
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仏
『レゼコー』は、ロレアルは2021年に完全復活したと伝えている。世界最大の化粧品会社は、既存店売上高を16%増の320億ユーロ(約4兆円)以上に伸ばし、この33年間で最大の成長を記録した。「当時は10倍の1の規模だったのだから、これは異例のことだ」と、最高経営責任者(CEO)のニコラ・ヒエロニムスは述べている。また、この成長率は世界市場の2倍の速さでもある。市場が2年間で1%減少する中、2019年比で11.3%増加した。
『AFP通信』は、2021年のマスク着用や新型コロナウイルス関連の規制は、人々の化粧品への欲求を抑えることはできなかった、と伝えている。ヒエロニムスCEOは、「2022年はコロナ以前の巡航速度であった4%から5%の成長が見込まれる」と述べている。すべての部門、すべての地域、すべてのカテゴリーがこの結果に「貢献」したという。中でも、「香水が予想以上に好調だった」とし、「コロナによって、誘惑するための香水が、自分自身をケアするものになった」と分析している。
また、「制限が解除されると、消費者はすぐに元に戻ろうとする行動が見えた」という。美容製品、特にパンデミックで最も打撃を受けたメイクアップや香水などが再び売れるようになっている。「2019年にまだ追いつかないものの化粧品が急激に伸びており、特に香水は35%増と、非常に好調な年だった。」という。
地理的には、売上高101億8千万円(約1兆3433億円)の主要市場である欧州は、「再び成長しているが、依然として2019年よりも低い」。一方、北アジアは98億6千万ユーロ(約1兆3千億円)で2位となった。中国本土は2021年に「美容市場の成長の2倍にあたる、2桁の力強い成長」を記録した。前四半期、ロレアル中国は2019年比50%増の成長を達成した。
ヒエロニムスCEOは「我々の拠点であるヨーロッパに加え、米国と中国という2つの大きな成長エンジンがあるからこそ、この特別な1年を過ごすことができた」と語っている。
ロレアルはデジタルでの存在感も強化しており、電子商取引は前年比 25.7% 増加し、現在では売上高の 28.9% を占めるに至っている。仏金融ニュースサイト『ブルソラマ』によると、ロレアルは、昨年11月の中国の「独身の日」の連休に、中国の電子商取引グループ、アリババのプラットフォーム、Tmallで過去最高の売上を発表している。
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一日のコロナ新規感染者が10万人を超える英国、欠勤の急増で経済停滞(2021/12/27)
連日新規感染者数が10万人を超えている英国。ロンドンでは大勢の市民がウイルスを保持しており、英国内の感染拡大の勢いが止まらない。こうした中、企業や店舗などがまたもや人手不足に陥っている。
米
『CNBC』によると、ロンドン市民の12月16日時点で約20人に1人がコロナに感染していた可能性があり、これが19日には10人に1人に急増した可能性があることを示唆されている。そのため、多くの産業や交通網が、病人の自己隔離による人手不足に悩まされ、英国の病院では患者の安全性に影響を及ぼす危険性があると警戒されている。
仏ラジオ局『フランス・アンフォ』は、オミクロン株が英国経済に影響を与えていると報じている。...
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米
『CNBC』によると、ロンドン市民の12月16日時点で約20人に1人がコロナに感染していた可能性があり、これが19日には10人に1人に急増した可能性があることを示唆されている。そのため、多くの産業や交通網が、病人の自己隔離による人手不足に悩まされ、英国の病院では患者の安全性に影響を及ぼす危険性があると警戒されている。
仏ラジオ局『フランス・アンフォ』は、オミクロン株が英国経済に影響を与えていると報じている。22日には、運転手不足により数十本の列車が運休となった。ロンドンの自然史博物館は、職員の病欠のため休館を余儀なくされている。劇場では、役者たちが濃厚接触者になっているため、プログラムがキャンセルされている。こうした状況により、規制や外出禁止令は出されていないものの、英国経済は苦境に立たされているという。
ロンドンにあるレストランのオーナーは、1日に約2万ユーロ(約258万円)の損失を出しており、少なくとも12月31日までの2週間ほど、経営している2つのレストランが休業しているという。従業員のうち42人が感染、または濃厚接触者となっているためだ。英国のホテルやレストランのオーナーたちは、今年の12月は普段の回転数の40%から60%を失っている。
仏金融ニュースサイト『ブルソラマ』によると、公共サービスの分野でもオミクロン株の影響で学校の教師が不足しており、ナディーム・ザハウィ教育相は退職した教師に一時的な復職を呼びかけている。ロンドンでは、労働組合が、消防士が「前例のない」人手不足に直面していると警告している。ウェールズでは、12月26日からすべてのスポーツ競技が無観客で行われることになった。しかし、当局が最も恐れているのは、オミクロン株の波によって圧迫される恐れのある病院サービスが、スタッフの感染や自己隔離によりによってさらに弱体化することだという。
イギリス産業連盟(CBI)は、12月に入り購買の伸びが鈍化し、通常なら1年で最も店が混雑するはずの直近1週間で、売り上げが低迷していると警告している。パンデミック発生以来、数カ月間の休業に追い込まれている接客業や小売業にとっては、パンデミックやブレクシットの影響でオミクロン発生以前から深刻だった人手不足に加え、こうした困難が重なり、多くの企業が限界に達しているという。
一時帰休助成金、付加価値税の減免、緊急融資などの政府の支援がすべて停止していた中、英国政府は21日、最も影響を受けた企業に対して10億ポンド(約1534億円)の支援を発表した。イングランドでは、レジャー・サービス業は店舗ごとに最高6千ポンド(約92万円)の補償を受けることができる。財務省は声明で「地方自治体が企業を支援するために、1億ポンド(約153億円)以上の資金が用意される」と述べている。また、政府は全国の中小企業のコロナ関連の病気休暇を負担し、さらに文化復興基金を通じて3千万ポンド(約46億円)の資金を提供する予定だという。
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