タリバンのSNSアカウント、フェイスブックは禁止、ツイッターは維持
アフガニスタンでイスラム過激派組織タリバンが20年ぶりに政権を握った今、ソーシャルメディア企業はタリバンが発信するコンテンツにどう対処するかの選択をせまられている。
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『ビジネス・インサイダー』によると、タリバンは以前からフェイスブック上では「危険な個人および団体」の社内ポリシーに基づき、同社のプラットフォームでは禁止されていたという。フェイスブック広報担当者は、タリバンを称賛するコンテンツを「積極的に」削除しており、状況を監視するためにアフガニスタンの専門家チームを配備したと述べている。
ユーチューブは当初、自社プラットフォームでのタリバンの活動を禁止するとは明言せず、16日にロイターに対し、「外国のテロリスト組織」(FTO)の定義については各国政府の指導に従っていると述べた。...
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『ビジネス・インサイダー』によると、タリバンは以前からフェイスブック上では「危険な個人および団体」の社内ポリシーに基づき、同社のプラットフォームでは禁止されていたという。フェイスブック広報担当者は、タリバンを称賛するコンテンツを「積極的に」削除しており、状況を監視するためにアフガニスタンの専門家チームを配備したと述べている。
ユーチューブは当初、自社プラットフォームでのタリバンの活動を禁止するとは明言せず、16日にロイターに対し、「外国のテロリスト組織」(FTO)の定義については各国政府の指導に従っていると述べた。その際、タリバンが米国国務省のFTOリストに含まれていないことを説明した。しかし、17日、ユーチューブの広報担当者は『ビジネス・インサイダー』に対し、タリバンが所有または運営していると思われるアカウントはすべてプラットフォームから抹消されると述べ、これは長年の方針であると説明した。
一方、タリバンの報道官はツイッターを使って数十万人のフォロワーに最新情報を流している。『ビジネス・インサイダー』がタリバンのツイッター利用について問い合わせたところ、同社は、タリバンの取り扱いについて明確な返答はせず、「アフガニスタンの状況は急速に変化しており、同国の人々がツイッターを利用して助けや援助を求めているのを目の当たりにしている。最優先事項は人々の安全を守ることであり、我々は慎重に対応したい。我々は今後も積極的にルールを施行し、ルールに違反する可能性のあるコンテンツ、特に暴力の賛美、プラットフォームの操作、スパムを監視していく」とコメントした。
米『フォックスニュース』は、ツイッターがトランプ前大統領のアカウント禁止措置を維持し、米国内の右派寄りの人々のアカウントを検閲している一方で、タリバンにプラットフォームの使用を許可していることについて、批判を受けていると報じている。
タリバンの報道官、ザビフラ・ムジャヒド氏は、ツイッターを利用して同組織の進撃に関する最新情報を伝えている。ムジャヒド氏のアカウントは、28万人近くのフォロワーがいるとされており、主要なニュースメディアで定期的に引用されている。最近では、カブールへの侵攻の最新情報を共有し、「前進は正常に続いている 」とツイートした。17日には、その日の午後に行われる記者会見をツイッターで告知し、カブールを制圧した際にもツイッターで警告や声明を投稿した。
トランプ前大統領は、SNS大手が国会議事堂での暴動をめぐる暴力を扇動したと判断したため、1月にツイッターの永久停止処分を受けている。CNNのレポーターであるドニー・オサリバンは、トランプ氏の停止処分を支持しているが、17日、「前大統領はツイッターを禁止されているが、タリバンは禁止されていない。停止処分に賛成するかどうかは別として、会社の方針には明らかに大きな穴がある。」とツイートした。
トランプ氏に近い関係者は『フォックスニュース』のインタビューで、「ツイッターは、イランや中国共産党の指導者たち、我々の敵のすべてに、制限なくツイートを許している。同社は憲法修正第1条の正当性を信じておらず、愛国心の強いアメリカ人をより大きな脅威とみなしている。」と語っている。
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イスラエル、兵士を見えなくする新カモフラージュ技術を開発
イスラエルの軍事製品メーカーであるポラリス・ソリューションズ社が、兵士が暗視装置でも「見つからない 」ようにする新しいカモフラージュシートを発表した。
イスラエルの
『エルサレムポスト』によると、ポラリス・ソリューションズがイスラエル国防省と共同で開発した迷彩シート「キット300」は、金属、ポリマー、マイクロファイバーで構成された熱感知センサーを欺くことのできる素材でできているという。
軽量で、小さくまるめて持ち運びできるこのシートは、それを被ることで肉眼でも赤外線カメラでも発見を困難にしてくれる。様々な軍事的状況の中で、敵を監視する際に使用されるために開発された。...
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『エルサレムポスト』によると、ポラリス・ソリューションズがイスラエル国防省と共同で開発した迷彩シート「キット300」は、金属、ポリマー、マイクロファイバーで構成された熱感知センサーを欺くことのできる素材でできているという。
軽量で、小さくまるめて持ち運びできるこのシートは、それを被ることで肉眼でも赤外線カメラでも発見を困難にしてくれる。様々な軍事的状況の中で、敵を監視する際に使用されるために開発された。
ポラリス・ソリューションズによると、同社の迷彩シートのようなものは現在市場に存在しないという。同社の共同設立者兼CEOであるアサフ・ピチオット氏は、「我々が知る限り、世界中の軍隊を見た限り、我々の開発は非常にユニークだ」と述べており、世界の多くの国で特許登録を行ったという。
この技術のアイデアは、第二次レバノン戦争中の2006年に生まれた。当時、イスラエル国防軍の特殊部隊に所属していたピチオット氏は、地上の兵士が敵の赤外線カメラや暗視装置からより保護される必要があることを肌で感じた。そして、「敵よりも優れていなければならない中、生存率の点で向上が必要であることを認識した」という。数年後の2010年にポラリス・ソリューションズが設立され、現在は、特殊部隊の訓練を受けた元イスラエル軍兵士数名が専門知識を提供しており、丈夫で耐久性に優れたさまざまな軍事用繊維製品や特許取得済みの軍事製品を製造している。
迷彩シート「キット300」は、草木が生い茂る風景又は、砂漠のような風景に馴染む2通りのシートが用意されている。しかし、顧客のニーズや地域に応じて、パターンやカラーリングをカスタマイズすることも可能だ。丈夫な素材でできており、立体的な形状に成形したり、コンパクトにまるめたりして持ち運ぶことができる。また、防水性で、シェルターや戦場で負傷した兵士を運ぶための担架として使用することもできる。
米『ビジネス・インサイダー』によると、迷彩シートはイスラエル国防軍でテストされ、その後、調達計画に追加されたという。現在ポラリス・ソリューションズは、イスラエルの国防とだけでなく、カナダとアメリカの特殊部隊を含む海外の政府機関とも協力している。
米『ジューイッシュ・ジャーナル』によると、最近では他の技術革新企業もステルス素材の分野で画期的な開発を進めている。カナダの軍服メーカーであるハイパーステルス・バイオテクノロジー・コーポレーションが昨年、人を見えなくする光を放つ素材「クアンタム・ステルス」を発表した。同社はこの発明を「ブロードバンド透明マント」と呼んでいるが、現段階ではまだ、見る角度や距離によって消え方が大きく変わる。
かつてはSFやファンタジーの世界だった透明人間が、現実味を帯びてきたが、製品化できるだけの「確かな技術」を開発するには、5年から10年はかかるだろうとピチョット氏は述べている。
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