【Globali】
米メディア;飲食店の女性従業員の美談(2015/06/01)
ジョージア州アトランタ発祥の飲食店“フーターズ”(ふくろうの鳴き声の意味の他、俗語で女性の胸)は、全米で435店、海外でも日本の5店舗を含めて28ヵ国にチェーン展開している。同店舗で働くウェイトレス(フーターズ・ガールと呼ぶ)の制服が、白地にフーターズのロゴをあしらったタンクトップと、オレンジ色のホットパンツであることから、主に男性客から人気を博している。しかし、そうした飲食店の女性従業員であっても、いや、その従業員だからこそ、店の常連客の命を救うという美談に、多くの人が感銘を受けたと米メディアが伝えた。
5月29日付
『ニューヨーク・デイリィ・ニュース』紙は、「ジョージア州のフーターズのウェイトレス、常連客に腎臓を提供」との見出しで、「ジョージア州ロスウェルにあるフーターズのウェイトレス、マリアナ・ビラーリアルさんは、ガンのために二つの腎臓を摘出してしまっている常連客のドン・トーマス氏に、自身の腎臓の一つを提供した。マリアナさんはフーターズで働き始めて間もないため、ドンさんを良く知っている訳ではないが、つい最近に祖母を腎不全で失ったばかりであり、自分に何かできないかと思い、決心したという。...
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5月29日付
『ニューヨーク・デイリィ・ニュース』紙は、「ジョージア州のフーターズのウェイトレス、常連客に腎臓を提供」との見出しで、「ジョージア州ロスウェルにあるフーターズのウェイトレス、マリアナ・ビラーリアルさんは、ガンのために二つの腎臓を摘出してしまっている常連客のドン・トーマス氏に、自身の腎臓の一つを提供した。マリアナさんはフーターズで働き始めて間もないため、ドンさんを良く知っている訳ではないが、つい最近に祖母を腎不全で失ったばかりであり、自分に何かできないかと思い、決心したという。5月29日朝に腎臓移植手術を行う執刀医によると、通常腎臓は一つあれば健康でいられるので、二人とも健康に問題は生じないはずだとしている。」と報じた。
腎臓移植は、1954年12月のボストンの病院での生体腎移植手術が初の成功例である。このとき、提供者(ドナー)は術後56年、受領者(レシピエント)も8年生存した。日本で初の生体腎臓移植は1964年に東京大学で行われた。ただ、日本移植学会倫理指針は、望ましい臓器移植は死体からの移植であり、健常であるドナーに侵襲を及ぼすような医療行為は本来望ましくないとしている。また、臓器提供に金銭が伴う場合の倫理上の問題もあって、日本での臓器移植件数は、人口100万人当り12例弱と、米国の58例、英国、ニュージーランドの54例、カナダ、豪州の38例など、他先進国に比べてはるかに少ない。因みに、データのある他アジア諸国では、韓国25例、香港11例、フィリピン、タイ6例である。
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米メディア;中国ばかりを責められない米都市の大気汚染(2015/05/01)
4月27日付「4月22日の“地球の日”に物申す」の中で、“ジョン・ケリー国務長官は寄稿文の中で、オバマ政権は既に気候変動に対応するため、温室効果ガス削減目標を打ち出している。”地球の日“を迎えて、改めて米市民が声を上げ、更に他の国の人達にも、地球温暖化抑制のために何をしなければならないか、一緒に考えてもらいたいと訴えた”と報じた。しかし、全米肺協会の調査によると、多くの米都市の大気汚染が危機的な状況にあると米メディアが伝えた。
4月30日付
『ニューヨーク・デイリィ・ニュース』紙は、「多くの米都市の大気汚染は深刻との調査結果」との見出しで、「4月29日に全米肺協会がリリースした、“2015年大気汚染報告”によると、多くの都市で大気汚染減少の取組みがなされているが、依然合計で1億3,850万人(編注;全人口の約4割)が暮らす都市の大気汚染が深刻であるという。2011年~2013年の、オゾン汚染(光化学スモッグ、注後記)、微小粒子状物質(排気ガス)の状況を都市ごとにランキングしたところ、ロス・アンゼルスはオゾン汚染で1位、排気ガス汚染でも5位と最悪であった。...
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4月30日付
『ニューヨーク・デイリィ・ニュース』紙は、「多くの米都市の大気汚染は深刻との調査結果」との見出しで、「4月29日に全米肺協会がリリースした、“2015年大気汚染報告”によると、多くの都市で大気汚染減少の取組みがなされているが、依然合計で1億3,850万人(編注;全人口の約4割)が暮らす都市の大気汚染が深刻であるという。2011年~2013年の、オゾン汚染(光化学スモッグ、注後記)、微小粒子状物質(排気ガス)の状況を都市ごとにランキングしたところ、ロス・アンゼルスはオゾン汚染で1位、排気ガス汚染でも5位と最悪であった。特に、気候変動要因でカリフォルニア州に起こった干ばつによって、排気ガスなどが余計澱むことになっているという(編注;オゾン汚染でカリフォルニア州の都市がワースト5を占め、排気ガスではワースト7を占めている)。」とし、「米東部の多くの都市の汚染度は低いが、これは州法によって車のクリーン・デイーゼル化や、(天然ガスなどの)クリーン燃料使用を義務付けているからである。なお、同協会は、大気汚染が進むと、喘息、心筋梗塞、脳卒中、肺ガンなど深刻な健康被害を引起し、寿命を短くするおそれがあると警鐘を鳴らしている。」と報じた。
日本においても、1970年代に工場の煤煙や車の排気ガスを原因とした光化学スモッグが頻繁に発生したため、国を挙げて大気汚染対策が進められた。その結果、1980年代~1990年代にかけて、大気汚染状況が改善され、光化学スモッグ警報が出される日が減少している。しかし2000年以降、特に西日本方面で再び同警報が出される日が増えているが、これは中国大陸からのPM 2.5や黄砂などの、越境大気汚染によるとものと考えられている。
(注)オゾン汚染:オゾンは3つの酸素原子からなる酸素の同素体で、腐食性が高く、生臭く特徴的な刺激臭を持つ有毒な気体。1840年に初めて発見された際、その奇妙な臭いから、ギリシャ語で“臭い”を意味する言葉から名付けられた。大気の中で成層圏に存在するものはオゾン層を形成し、生命にとって有害な紫外線が地表に降り注ぐ量を和らげているが、地表付近では、光化学オキシダント(光化学スモッグ)として生成され、大気汚染の原因となる。なお、オゾンは、ブラウン管テレビ、コピー機など高電圧を用いる電気機器や、エレベーターやポンプなどに使われる大型モーターから発生しやすい。ただ、フッ素に次ぐ強力な酸化作用があるため、殺菌・ウィルスの不活性化・脱臭・脱色・有機物の除去などに用いられ、近年では水道水の殺菌にも使われている。
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