フェンタニル:米国保健統計センターが麻薬としての危険性を警告(2024/02/04)
『フランス国際ラジオ局(RFI)』2月3日付けで、米国の18~45才の世代においてフェンタニルの服用によるものが大きな死亡原因となっていることを伝えている。ファンタニルは、モルヒネに似た合成麻酔剤で、他に例を見ない強い作用を持っているとされ、米国では過剰な服用のため、7分に1人が死亡している。元はと言えば、中国で生産され、米国に輸入されてきたファンタニルに原因を発している。ファンタニルは、一部がメキシコの麻薬カルテルに横流しされ、添加剤を加えた青色の錠剤の形で’M30’と刻印されて密売されている。
ヘロイン中毒者でサンフランシスコの路上生活者のトム・ウォルフによると、フェンタニルは2018年から町に出回り、最初に試した時、これまでにない強烈な陶酔感があり、その虜になったという。フェンタニルの効果は、内面的な陶酔感の他に、外面的にも表れ、薬剤により体を折り曲げて、頭を膝につける動作が伴う。
フェンタニル服用後、数時間経過すると、再度服用する欲求にかられるという。トム・ウォルフによると、「フェンタニルの問題点は、いったん服用すると、何度も服用するようになって歯止めがかからなくなり、どれだけの量を服用したか自分で判らなくなり、過剰服用のリスクが高まる。...
全部読む
ヘロイン中毒者でサンフランシスコの路上生活者のトム・ウォルフによると、フェンタニルは2018年から町に出回り、最初に試した時、これまでにない強烈な陶酔感があり、その虜になったという。フェンタニルの効果は、内面的な陶酔感の他に、外面的にも表れ、薬剤により体を折り曲げて、頭を膝につける動作が伴う。
フェンタニル服用後、数時間経過すると、再度服用する欲求にかられるという。トム・ウォルフによると、「フェンタニルの問題点は、いったん服用すると、何度も服用するようになって歯止めがかからなくなり、どれだけの量を服用したか自分で判らなくなり、過剰服用のリスクが高まる。」という。とりわけ、200ミリグラムのヘロインが致死量とすると、微量の2ミリグラムのフェンタニルが致死量となる。
米国麻薬取締局(DEA)によると、密売されたフェンタニル錠剤には、0.02~5.1が含まれ、致死量の2倍に達する場合があると指摘している。そのため、密売フェンタニル錠剤を服用することは、ロシアンルーレットを行うことに等しいという。例えば、ヘロイン中毒者が25年間の余命があるとすれば、フェンタニル中毒者は、ほんの2年の余命しかないとDEAは指摘している。
アメリカ国立保健統計センター(NCHS)の統計によると、サンフランシスコ市で2016年から2021年の間にフェンタニル過剰服用の症例は279%増加している。同様に、NCHS統計によると、米国における2023年でのフェンタニル中毒患者は、13万人以上に達し、毎日平均150人が死亡している。
閉じる
ゼレンスキー大統領、ウクライナ支援継続に消極的な米上院議会よりも熱烈歓迎の日本主導G7オンライン会議を優先?【フランスメデイア】(2023/12/07)
ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領(45歳、2019年就任)は当初、12月5日に米上院議会にオンラインで出席し、ウクライナへの資金支援継続を訴える予定であった。しかし、突然この予定を見送り、代わって12月6日晩に日本がオンライン形式で主催する主要7ヵ国首脳会議(G7サミット)に出席することになった。同大統領は、今年5月に広島において対面形式で開催されたG7サミットにも出席しており、居心地の良い方を選択したとみられる。
12月6日付
『AFP通信』は、ウクライナのゼレンスキー大統領が、米上院議会でのビデオ演説を突然中止したものの、日本主催のオンライン形式で開催のG7サミットにはビデオ参加することになったと報じている。
ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は12月5日、米上院議会でビデオ演説を行い、ウクライナへの資金援助の継続につき直訴する予定であったが、突然キャンセルした。
上院多数党院内総務のチャック・シューマー議員(73歳、2021年就任、ニューヨーク州選出民主党員、1999年初当選)は、“最終段階”で不測の事態のために同大統領の出席が見送られたが、ウクライナ情勢に関わる支援態勢等について予定どおり議会で討議するとしている。...
全部読む
12月6日付
『AFP通信』は、ウクライナのゼレンスキー大統領が、米上院議会でのビデオ演説を突然中止したものの、日本主催のオンライン形式で開催のG7サミットにはビデオ参加することになったと報じている。
ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は12月5日、米上院議会でビデオ演説を行い、ウクライナへの資金援助の継続につき直訴する予定であったが、突然キャンセルした。
上院多数党院内総務のチャック・シューマー議員(73歳、2021年就任、ニューヨーク州選出民主党員、1999年初当選)は、“最終段階”で不測の事態のために同大統領の出席が見送られたが、ウクライナ情勢に関わる支援態勢等について予定どおり議会で討議するとしている。
上院共和党は、ジョー・バイデン大統領(81歳、2021年就任)の民主党政権が、亡命制度の改革と国境警備の強化を受け入れることを条件に、ウクライナへの追加資金供与を支持するとしているが、民主党はこれを拒否している。
ウクライナ戦争勃発後2年近くが経過するが、米国によるウクライナ援助資金はそろそろ底を尽きかけていて、ゼレンスキー大統領としては、600億ドル(約8兆8,200億円)余りの追加援助を含めた緊急支援パッケージについて直訴することを目論んでいた。
これに対して、松野博一官房長官(61歳、2021年就任)は12月6日午前、当日夜に岸田文雄首相(66歳、2021年就任)が主導するオンライン形式で開催のG7サミットに同大統領がビデオ参加する旨発表している。
今年11月にG7外相会議が日本で開かれた際、G7グループはウクライナ支援を“取り止めることは決してなく”、また、“戦争が継続する限り、ウクライナ側に立つ”ことも表明していた。
一方、米国議会でウクライナ支援継続問題に亀裂が生じ始めているのと同様、来週後半(編注;12月14~15日)にブラッセル(ベルギー)で開催される欧州連合(EU、1951年前身設立)サミットにおいても、ウクライナ支援継続に対して問題提起される可能性がある。
何故なら、ウラジーミル・プーチン大統領(71歳、2000年就任)の数少ない盟友であるハンガリーのオルバーン・ビクトル首相(60歳、2010年就任)が、EUサミットにおいてウクライナ支援問題を議題から外すよう強く要求しているからである。
閉じる
その他の最新記事