イランは、今年最悪と言われる大地震の被害に遭っている。しかし、その中にあって、グッドニュースとしては、国連傘下の国際原子力機関(IAEA)がこの程、2015年締結のイラン核合意に記された義務が履行されていることを確認したことであろう。これによって、イラン核合意の意義を否定しているドナルド・トランプ大統領を孤立化し、国際社会からの経済的支援等が増々得られることが期待されるからである。
11月13日付米
『AP通信』:「国連監視団、イラン核合意の履行を確認した旨報告」
国連傘下のIAEAは11月13日、2015年に欧米6ヵ国との間で締結したイラン核合意に関し、イランが義務を履行していることを確認した旨公表した。
IAEAの天野之弥事務局長は、イラン核合意に記された義務の完全履行が重要であるとした上で、現在はイランが完全に遵守していると述べた。...
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11月13日付米
『AP通信』:「国連監視団、イラン核合意の履行を確認した旨報告」
国連傘下のIAEAは11月13日、2015年に欧米6ヵ国との間で締結したイラン核合意に関し、イランが義務を履行していることを確認した旨公表した。
IAEAの天野之弥事務局長は、イラン核合意に記された義務の完全履行が重要であるとした上で、現在はイランが完全に遵守していると述べた。
なお、IAEAは昨年、核弾頭に転用可能なプルトニウム生産に必要な重水貯蔵量が僅かながら上限を超えていると報告していた。しかし、今回の調査で、最大130トンとの制限以下となっていることを確認している。
同日付英
『デイリィ・メール・オンライン』(
『ロイター通信』配信):「国連監視団、イランが核合意を遵守していると報告」
IAEA報告によれば、低濃縮ウラン貯蔵量が96.7キログラムと、上限より202.8キログラムも下回っており、また、プルトニウム再生に必要な重水量も114.4トンと、同じく制限の130トンを下回っていたという。
なお、今回のIAEA調査報告は、ドナルド・トランプ大統領が先月、イラン核合意は“過去最悪の合意”だとして離脱をほのめかす発言をして以来、初めて公表されたものである。
同日付フランス
『フランス24』オンラインニュース(
『AFP通信』配信):「国連監視団、イランが核合意遵守と報告」
IAEA調査報告は、四半期に一度確認・報告されている。
同報告では、低濃縮ウラン貯蔵量、重水量の他、中部ナタンズにある濃縮施設の遠心分離器の稼働状況についても、イラン核合意で定められた規定以下となっていることが確認されている。
11月14日付ロシア
『RT(ロシア・トゥデイ)テレビニュース』:「イラン核合意改定を求める声の中、国連監視団がイラン核合意遵守を確認」
トランプ大統領は10月13日、イラン核合意は“過去最悪の協定”と非難していた。そして、フランスのエマニュエル・マクロン大統領もアラブ首長国連邦を訪問中の11月10日、中東の“北朝鮮化”を防ぐため、イラン核合意の改定が必要とほのめかしている。
イランの外務省報道官は即座に、フランスの主張は原子力プログラムと弾道ミサイル開発を混同していると批評した上で、イラン核合意は改定不可のものであり、かつ、新たな条件を追加することも認められないと訴えた。
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