ザール州のレーリンゲル知事は、「ザール州は、これまでの36時間、緊急事態体制を引いて対処してきた。...

ザール州のレーリンゲル知事は、「ザール州は、これまでの36時間、緊急事態体制を引いて対処してきた。しかし、ザール州は、過去30年間にこのような増水や洪水災害を受けたことが無かった。」と付け加えた。

なお、ドイツの『ビルト紙』によると、キールシード地域の堤防が決壊した後に水力発電所が停止に追い込まれ、これがザール州の河川の増水と洪水の原因になったと説明している。ベルギー東部のリエージュ地方でも5月18日土曜日の朝、550人の復旧救助隊が洪水の排出を行った。

フランスのモーゼル県（ドイツのザール州と隣接）でも金曜日から土曜日にかけて集中豪雨が発生し、24時間で１か月分の雨量となった。1000人以上の消防員と642台のポンプ車が動員されて洪水の復旧に当たった結果、土曜日には洪水地域の水位は低下したという。しかし、ムルト・エ・モーゼル県は今もなお、ベズーズ川の増水が治まらず、フランス気象庁から増水警報が出されている。

なお、ドイツの気候学者ラムストルフ氏は、「このような広範囲の洪水の原因は、地球温暖化対策に向けての実際の行動が未だ不充分なことによる。」と指摘している。