9月3日付米
『ABCニュース』(AP通信):「お一人様向けレストランが増加中」:
米飲食店予約サイト「オープンテーブル」によると、米国では過去2年でソロダイナー(一人客)の予約が29%増加、また今年はドイツでも18%、英国で14%増加しているという。
日本には一人の客への特別な言葉「お一人様」がある。1人ぼっちを意味するが、引け目を感じさせない敬意の意味合いを持って使われる。...
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9月3日付米
『ABCニュース』(AP通信):「お一人様向けレストランが増加中」:
米飲食店予約サイト「オープンテーブル」によると、米国では過去2年でソロダイナー(一人客)の予約が29%増加、また今年はドイツでも18%、英国で14%増加しているという。
日本には一人の客への特別な言葉「お一人様」がある。1人ぼっちを意味するが、引け目を感じさせない敬意の意味合いを持って使われる。
外食業界による最新調査によると、1人で食事をする人が2018年の18%より増加し23%となっている。その結果、多くの飲食店等が席やメニューを一人客向けに変更しており、ファミリー向けのレストランでも1人用カウンター席を増やし少量メニューを強化する動きがある。
人気の背景には、リモートワークが増加したことから、食事が在宅オフィスでの休憩としての側面がある点や、更には、「自己愛、セルフケア、1人を楽しむ」というより広義のムーブメントがあるともみられている。
ソロ食を研究しているペンシルバニア州立大学のアンナ・マティラ教授は、「パンデミックにより、社会的交流を避けることが増え、外食でも交流があまり重視されなくなった。スマートフォンにより1人でも他者と繋がりを感じられるようになった。社会規範が変化し、人々がソロダイナーをさみしい人と考えないようになった」と指摘する。
一方、米国でも単身世帯が増加しており、2019年ピュー・リサーチ・センターの調べでは、25歳から54歳の成人の38%が1人暮らしで、1990年の29%から増加している。日本では、単身世帯が全体の3分の1を占め、2040年には40%に増加するとみられている。1人で旅をする「ソロ旅」への関心も高まり、特に55歳以上で増加、その結果一人での食事も増えている。
9月1日付米『WSVN』(CNN):「1人で食事をする人が増えた理由」:
かつては1人での食事が戸惑いをもって受け止められたものだが、多くの人が単身世帯の現在では、その認識は薄らぎ、1人での外食予約も増えているという。
予約サイト「オープンテーブル」によると、1人の予約は、過去一年で8%増加。2千人を対象とした6月のオンライン調査では、回答者の60%が過去1年に「1人で外食したことがある」と回答、Z世代やミレニアム世代では実に68%だった。
1人での外食を好む人の中には、それが便利であり、家で料理や片付けをしなくて済むという理由でそうする人もいる。また、新しい店を開拓するためにあえて行動的にそうする人もある。調査によると、ミレニアム世代やZ世代で、ソロ食が増えており、ソーシャルメディアも、1人にぴったりの店を見つけ出のに役立っているの加え、人口動態もこの傾向に拍車をかけている。
コロンビアビジネススクールの講師でコンサルタントのスティーブン・ザゴール氏は、「平日のランチに便利なチポトレやスイートグリーンなどのファストカジュアルレストランが増えたことで、その他のレストランも気兼ねなく利用する人が増えた。飲食トレンドをみることで、広範囲の時代のトレンドを知ることができる」とする。
米国人の30%が単身世帯で、婚期も遅く、結婚すること自体も少なくなっている。25歳から49歳の米国人のわずか37%が子持ち世帯で、1970年代の67%から減少している。
調査によると、消費者の1人ダイニングへの態度も変化した。2022年、市場調査会社「ミンテル」が1200人を対象として行った調査では、回答者の60%以上が、カジュアルなレストランで1人で食べることが「心地よいこと」と回答している。
一人客の中には、食事そのものをリラックスや自分へのご褒美とする人もいる。オープンテーブルの調査では、「自分時間」がソロ食をする理由のトップに上がっているという。2023年の予約サイト「レシー」の調査でも「必要なひとり時間」が理由のトップとなっていた。
飲食店側はこれをチャンスと受けとめ、一人客のトレンドに合わせ、シェフのテーブルやカウンター席を増やすなどの工夫をしている。
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