北京の天安門広場にある人民大会堂で、アフリカの50か国の首脳を集め、中国がアフリカで経済発展に向けた責任を果たすことを約束した。
習近平主席は、開口一番、「欧米の政策は、これまでアフリカ諸国など、開発途上国に大きな苦しみを与えてきた。しかし、中国とアフリカ諸国は、共通した近代化意識により、発展方向にかじを取ることができる。」と力説した。
現在の時点で、中国の経済成長は伸び悩んでいるものの、習近平主席のアフリカ大陸の利権に対する興味は衰えることなく続いているものと見られる。...
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北京の天安門広場にある人民大会堂で、アフリカの50か国の首脳を集め、中国がアフリカで経済発展に向けた責任を果たすことを約束した。
習近平主席は、開口一番、「欧米の政策は、これまでアフリカ諸国など、開発途上国に大きな苦しみを与えてきた。しかし、中国とアフリカ諸国は、共通した近代化意識により、発展方向にかじを取ることができる。」と力説した。
現在の時点で、中国の経済成長は伸び悩んでいるものの、習近平主席のアフリカ大陸の利権に対する興味は衰えることなく続いているものと見られる。
2016年には中国のアフリカに対する借款はピークに達したが、その後、2023年に回復するまでは、コビッド19感染流行により著しく減少した。次回の3年後の中国―アフリカ・のサミットまでに中国は、アフリカ諸国に対して、総額500億ドルの資金供出を約束している。内訳は、290億ドルを制限付き貸付金、110億ドルを援助資金、100億ドルを企業の投資資金となっている。
これらの中国からの供出金に対して、アフリカのセネガル、南アフリカ、コンゴ、ナイジェリア、およびタンザニアの各首脳は、代わるがわる演壇に立ってアフリカ諸国に対する中国の連帯意識に感謝の意を表した。これらのアフリカ諸国は、中国の「1つの中国の原則」を忘れず、台湾問題に対する中国の主張を支持することとしている。
なお、中国とアフリカ諸国との協力関係は、経済面のみに留まらず、アフリカ大陸を中国の同盟国にして、中国の発展モデルをアフリカ諸国に押し付けようと考えている。そのため、中国政府は、中国とアフリカの研究センターを25か所設立し、約千人のアフリカの政党党員を中国に招き、地方行政の教育を行いたいと計画している。中国はさらに、職業学校に6万人のアフリカ人を受け入れて職業訓練を行うことも計画しているという。中国は、自国の軍事、安全保障面の強化のため、ジブチの例にみられるように、アフリカに軍事拠点を増やすことも狙っている。
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