中国商務省は、大手インターネット企業を対象とした新たなガイドラインを公表。オンラインのライブ配信で商品を売るインフルエンサーに良識的な服装や中国標準語の使用を求めるという。中国政府は、民間企業が社会を不穏にする様々な社会経済問題を生み出しているとし、大企業への強硬姿勢を続けている。
8月19日付米国
『CNN』は「ライブ配信インフルエンサーの言葉や服に当局の新たなガイドライン」との見出しで以下のように報道している。
中国当局による民間企業への規制が、ライブ配信で商品を販売するインフルエンサーの言葉や服装にまで及んでいる。中国商務省は19日、オンラインショッピングに関する業界ガイドラインを発表。カメラの前の配信者の言葉や服装に至る詳細に決まりを設けるという。
商品紹介プラットフォーム上では、消費者からのレビュー表示条件に加え、レビューの公表が義務付けられる。...
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8月19日付米国
『CNN』は「ライブ配信インフルエンサーの言葉や服に当局の新たなガイドライン」との見出しで以下のように報道している。
中国当局による民間企業への規制が、ライブ配信で商品を販売するインフルエンサーの言葉や服装にまで及んでいる。中国商務省は19日、オンラインショッピングに関する業界ガイドラインを発表。カメラの前の配信者の言葉や服装に至る詳細に決まりを設けるという。
商品紹介プラットフォーム上では、消費者からのレビュー表示条件に加え、レビューの公表が義務付けられる。ホストがライブ配信を行う際、当人の服やイメージは公共の場同様、良識的な範囲に限り、「商品やサービスの質を反映したものでならない」という。当ガイドラインは「消費者にとって良好なeコマース環境を作る」ことを目的とし、「標準中国語で話す」ことや「具体的かつ誠実」な商品販売を指導している。
ガイドラインに反する場合は、プラットフォームから警告や罰則が与えられるといい、罰則には、配送の制限、販売中止、ブラックリスト入り、アカウント削除などがある。当局は9月2日まで意見を受け付けるという。
このガイドライン発表後、香港株は下落し、中国国内の最大ライブ配信サイトTaobao ライブを運営する「アリババ」は上場来の安値を付けた。ショート動画アプリやライブ配信販売で中国2位の「Kuaishou」は約7%の下落となった。
昨年以来、中国政府は、民間企業が社会を不穏にする様々な社会経済問題を生み出していると批判し、矢継ぎ早に規制を発表。共産党幹部が今後五か年の規制方針原案を示すなど、大企業への強硬戦略を続ける姿勢をみせている。当局はデジタル経済、オンライン金融、ビッグデータへの規制強化を表明している。
同日付インド『Republic World』は「ネットで商品を販売するインフルエンサーに対し当局が業界基準を設定」との見出しで以下のように報道している。
中国商務省が「業界基準」として、オンライン上のeコマースサイトで商品を売るライブ動画配信者への規制導入計画を発表。中国政府は、民間ビジネスへの締め付けを強化しているが、あくまで規制は消費者の利益のためだと強調している。新たなガイドラインでは、ストリーミング配信者に、公共の規則に従い、良識的な服を着ることや、標準中国語を話すことを強要する他、宣伝する商品に対し、客観的かつ正直であるよう要求している。
規制の細則には、違反や商品が説明と違った場合は罰則が適用されると記載されている。中国政府は昨年以来、IT企業から民間の教育産業に至るまで業界の規制を改定している。
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