マリ:ロシアから輸入した新規の軍事兵器を受け取る
『ユーロニュース』TVチャンネルは、アフリカのマリ臨時軍事政権が1月19日木曜日、ロシアから多くのの戦闘機やヘリコプターを含む新規の軍事兵器を受け取ったと報じた。
『AFP通信』の特派員によると、ロシアは、近年アフリカのマリで、軍事的、政治的な同盟国としての地位を固めているという。
ロシアの駐マリ大使と臨時軍政権代表の臨席の下で、ロシア~マリ両国間の軍事兵器の受領セレモニーが行われた。これに立ち会った『AFP通信』の特派員によると、マリが受領した軍事兵器として8機の戦闘機と2機のヘリコプターから構成されていた。なお、マリは、2022年3月と8月には同様なロシアの軍事兵器の供給を受けている。...
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『AFP通信』の特派員によると、ロシアは、近年アフリカのマリで、軍事的、政治的な同盟国としての地位を固めているという。
ロシアの駐マリ大使と臨時軍政権代表の臨席の下で、ロシア~マリ両国間の軍事兵器の受領セレモニーが行われた。これに立ち会った『AFP通信』の特派員によると、マリが受領した軍事兵器として8機の戦闘機と2機のヘリコプターから構成されていた。なお、マリは、2022年3月と8月には同様なロシアの軍事兵器の供給を受けている。マリ軍事政権は、ロシアの軍事兵器を購入したと表明しているが、購入金額などの詳細については発表していない。
なお、マリは2012年からイスラム過激派グループの攻撃目標をなっていて、安全保障面、政治面および人道面で危機状態に陥っていた。
2020年の軍事クーデターでマリの軍幹部たちが政権を奪い、2022年にはフランス軍とその同盟国との軍事同盟を破棄して、その代わりにロシアとの同盟関係に転じた。
多くの消息筋によると、マリ軍事政権は2021年末からロシア民兵組織ワグナーグループをマリに呼び寄せ始めていて、彼らの蛮行が多くの国で非難の的になっている。 マリ軍事政権は、ワグナーグループとの関与を否定しており、ロシアとの長い付き合いを復活させただけだと説明している。
フランスの陸、空参謀本部長は、ルーチン的なロシアの軍事兵器供給でマリの戦力が過去2年間で増強されていると指摘している。参謀本部長は、さらに今回供給されたロシア軍事兵器によってマリ軍がイスラム過激派に対して、先制攻撃や敵の反撃に対する迅速な後退などの多彩な戦術が可能となると指摘している。
なお、マリなどへのロシアの軍事兵器輸出が、ウクライナ戦争を継続するロシアの収入源になっていることは誠に遺憾に思う。
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フィリピン;日本と「自衛隊の訪比に関わる地位協定」締結を検討【米メディア】
陸上自衛隊トップは12月11日、米太平洋陸軍及びフィリピン陸軍トップと共同で会見を行い、インド太平洋地域の安定に向け3ヵ国での連携を強めていく考えを示した。そうした中、フィリピン側では、米軍及び豪州軍と締結している「訪問軍地位協定(VFA、注後記)」と同様の協定を日本側とも締結することで、自衛隊がフィリピンにおける軍事演習に正規に参加できるような法的枠組みを整備しようと検討している。同国としては、南シナ海における領有権問題で対立する中国を念頭に、安全保障協力を強めたい狙いがあるとみられる。
12月11日付
『ユーラシア・レビュー』オンラインニュース(2009年設立)は、「フィリピン、日本側との“VFA”締結検討」と題して、フィリピンとしては、特に南シナ海での軍事的影響力が強大化している中国を懸念して、同海域での安全保障協力を強化していきたい意向があると報じた。
フィリピン議会の元老院(上院に相当)議員らは、日本とVFAを締結するべきだと声高に主張してきている。
日本は、かつて第二次大戦中に武力でフィリピンを支配していた国であるが、現在VFAを締結している米国及び豪州と同様、VFA締約国となることで、フィリピンにとって安全保障面での強化が図れるという理由である。...
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12月11日付
『ユーラシア・レビュー』オンラインニュース(2009年設立)は、「フィリピン、日本側との“VFA”締結検討」と題して、フィリピンとしては、特に南シナ海での軍事的影響力が強大化している中国を懸念して、同海域での安全保障協力を強化していきたい意向があると報じた。
フィリピン議会の元老院(上院に相当)議員らは、日本とVFAを締結するべきだと声高に主張してきている。
日本は、かつて第二次大戦中に武力でフィリピンを支配していた国であるが、現在VFAを締結している米国及び豪州と同様、VFA締約国となることで、フィリピンにとって安全保障面での強化が図れるという理由である。
特に、インド太平洋地域における共同軍事演習の活発化はもとより、日本が長けている災害救助活動における支援に期待しているとみられる。
日比VFA協定案は、2015年に初めて公式の話題となった。
リベラル系のベニグノ・アキノ3世大統領(1960~2021年、2010~2016年在任)時代、ボルテル・ガズミン防衛相(77歳、2010~2016年在任)が発言したもので、南シナ海における中国の影響力拡大を懸念し、同海域における安全保障強化の一環で日本とVFAを締結することが望ましいと言及していた。
フィリピン憲法の下では、法的枠組みがなければ、如何なる国の軍隊の入国も認められないからである。
かかる背景もあって、2015年にまず、防衛協力・交流覚書が締結され、2016年2月には、日本の防衛装備品のフィリピン国軍(AFP、1935年設立)向け提供を可能とする協定が締結さている。
更に、直近では2022年9月、陸上自衛隊がフィリピン陸軍(PA)及びフィリピン海兵隊と防衛協力強化協定を締結し、今年12月に実施された陸上自衛隊・米陸軍の共同訓練「ヤマサクラ2022」にPAがオブザーバー参加するに至っている。
(注)VFA:軍事演習や有事の際にフィリピンを出入りする数千人の協定締約国軍の兵士の滞在と活動に関する法的枠組みを定めた協定。未締結の国の軍は、人道支援・災害救援の演習を除いて、フィリピンで行われる軍事演習にオブザーバーとしてしか参加が認められない。
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