オーストラリア、1万人が新型コロナワクチンによる副反応の補償を求める(2021/11/18)
新型コロナワクチンを投与され、その副反応に苦しんでいる少なくとも1万人のオーストラリア人が、オーストラリア連邦政府に補償を求めている。
豪ニュースサイト
『news.com.au』によると、オーストラリア政府は現在、新型コロナワクチンの接種により、中程度から重度の副反応で苦しむ人を対象とした補償制度の導入を準備している。複雑な法的手続きを省き、対象となる人々を補償できるプロセスを構築することを目指している。副反応が新型コロナワクチンの接種が原因だと認められた場合、5千ドル(約41万円)から2万ドル(約166万円)が支払われる。
9月に連邦保健局のサイトで申請登録が可能となって以降、1万人以上が登録したことが明らかになった。...
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『news.com.au』によると、オーストラリア政府は現在、新型コロナワクチンの接種により、中程度から重度の副反応で苦しむ人を対象とした補償制度の導入を準備している。複雑な法的手続きを省き、対象となる人々を補償できるプロセスを構築することを目指している。副反応が新型コロナワクチンの接種が原因だと認められた場合、5千ドル(約41万円)から2万ドル(約166万円)が支払われる。
9月に連邦保健局のサイトで申請登録が可能となって以降、1万人以上が登録したことが明らかになった。ワクチンの副反応を受けたオーストラリア人の数はごくわずかだが、影響を受けた人々には重大な影響を与えている。
人身傷害補償を専門とする弁護士のクレア・イーブスさんは、新型コロナワクチンによる「重度の副反応が出る人の割合はとても低い。けれども、実際に副反応が出た人にとっては壊滅的な結果となっている。血栓、大脳梗塞、身体の一部の切断、心臓疾患、酸素吸入、衰弱するほどの激しい頭痛、仕事に復帰できないなど、様々な症状が出ている。」と述べている。
2万ドル未満の請求については、1泊以上の入院をしていることと、傷害の説明とワクチン接種との関連性を示す医学的文書を提出することが必要となる。死亡を含む2万ドル以上の申請については、政府が申請に必要な要件をまだ検討している。
一方、仏『レゼコー』は、ワクチンは依然として新型コロナウィルスの感染拡大を抑えるための最高の武器になっていると報じている。
米国保健当局は20日、「現在のパンデミックに備えて」、また「将来のパンデミックの脅威に迅速に対応できるように」、2022年から毎年10億回分のメッセンジャーRNAワクチンを追加生産したいと発表した。ニューヨーク・タイムズ紙によると、バイデン政権は、ファイザーやモデナなどのワクチンメーカーに資金を配分するという。バイデン大統領は、来年は少なくとも11億回分のワクチンを貧困国に寄付することを約束している。
『レゼコー』は、抗ウイルス剤や抗体カクテル療法は、新型コロナウィルスを治療するための新たな武器となっているが、ワクチンは病気を予防することで、パンデミックが再び病院システムを圧迫するのを防ぐための主要な手段となっている。そのため、世界中で新型コロナワクチンへのアクセスを拡大することが今も優先課題となっていると伝えている。
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コビッド19:仏製薬会社サノフィはRNAコビッド19ワクチン開発を中止(2021/09/30)
『フランス24』TVチャンネルによると、仏の大手医薬品会社サノフィは開発中のコビッド19感染対策のRNAメッセンジャータイプワクチンの商業化のための臨床試験フェーズ3を行う直前になって、テストの中止を発表した。
9月28日火曜日、サノフィとしてはコビッド19感染対策用のワクチンとしては他のタイプのワクチンの開発を進めることを発表した。すなわち、たんぱく質遺伝子組み換えタイプのワクチン開発だという。
フェーズ1、2でのRNAタイプのワクチンの効果については良好であったにもかかわらず、商業化を断念した理由は、サノフィのワクチンを市場に出す時期が遅すぎたことを挙げている。これまでの計画では120億回投与分のサノフィ製RNAタイプのワクチンを年末までに製造することになっていた。...
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9月28日火曜日、サノフィとしてはコビッド19感染対策用のワクチンとしては他のタイプのワクチンの開発を進めることを発表した。すなわち、たんぱく質遺伝子組み換えタイプのワクチン開発だという。
フェーズ1、2でのRNAタイプのワクチンの効果については良好であったにもかかわらず、商業化を断念した理由は、サノフィのワクチンを市場に出す時期が遅すぎたことを挙げている。これまでの計画では120億回投与分のサノフィ製RNAタイプのワクチンを年末までに製造することになっていた。
一方、サノフィと英国のGSK社と共同開発したタンパク質遺伝子組み換えタイプのコビッド19感染防止用ワクチンは臨床試験フェーズ3が進行中で、今年中には臨床試験結果が明らかになるという。
サノフィとしてはコビッド19感染症対策用のRNAタイプのワクチン開発で培った技術を生かして副作用の少ない、保存低温条件の厳しくない、新たな感染症対策用ワクチンの開発に応用したいと考えている。
サノフィはすでにインフルエンザ予防用に単一のウイルス株を基にした単一抗体ワクチンの第一段階の試験を開始した。
さらに、サノフィは来年にはインフルエンザ予防用に4抗体を有するワクチンを使用した臨床試験を計画している。
サノフィはコビッド19感染予防のRNAメッセンジャー型ワクチンを1年半かけて開発投資してきたにも拘らず、今後大きな需要が見込めないと判断すると
あっさりと商業化をあきらめてしまった。もったいない気もするが、感染病予防のワクチンの商業化も市場原理に左右されていることが痛感される。
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