ロシアのウクライナ侵攻;トランプを除く多くの米議員がプーチンを非難【米メディア】(2022/02/25)
ロシアによる突然のウクライナ侵攻は、欧米諸国の首脳はもとより国連事務総長まで声高に非難している。唯一の例外は、ウラジーミル・プーチン大統領(69歳)を盟友と仰いでいたドナルド・トランプ前大統領(75歳)が、同大統領を“天才的”と称賛したことである。しかし、共和党を含めて米議員の多くがプーチンの横暴を糾弾している。
2月24日付
『ハフポスト』紙(2005年発刊のリベラル系メディア)は、「米議員、ロシアのウクライナ侵攻を挙って非難」と題して、共和党を含めて多くの米議員がプーチン大統領の横暴を非難する声明を発信していると報じた。
まず、上院外交委員会メンバーのベン・カーディン上院議員(78歳、メリーランド州選出民主党員、2007年就任)は、“理不尽な軍事侵攻に伴い発生するであろう破壊や犠牲者は、全てウラジーミル・プーチンひとりの責任である”と糾弾した。...
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2月24日付
『ハフポスト』紙(2005年発刊のリベラル系メディア)は、「米議員、ロシアのウクライナ侵攻を挙って非難」と題して、共和党を含めて多くの米議員がプーチン大統領の横暴を非難する声明を発信していると報じた。
まず、上院外交委員会メンバーのベン・カーディン上院議員(78歳、メリーランド州選出民主党員、2007年就任)は、“理不尽な軍事侵攻に伴い発生するであろう破壊や犠牲者は、全てウラジーミル・プーチンひとりの責任である”と糾弾した。
同じく外交委員会のメンバーながら共和党員のテッド・クルーズ上院議員(51歳、テキサス州選出、2013年就任)は、“米国は、同盟国のウクライナを全面支持する”とした上で、“侵攻を指示したプーチンらに対して、相応の反撃を行っていく”と強調した。
更に、2020年大統領選民主党候補者指名争いに名乗りを上げていたエイミー・グローシャー上院議員(61歳、ミネソタ州選出、2007年就任)は、“プーチンの自由民主主義国家への侵略が始まったので、可及的速やかに国際社会による制裁等を実行する必要がある”と訴えた。
また、テッド・リュウ下院議員(52歳、カリフォルニア州選出の民主党員、2019年就任)は、“ロシアの経済は脆弱ゆえ、制裁によって旧ソ連が崩壊したように、今回も米国及び同盟国が強烈な制裁を科して思い知らせばよい”と表明した。
一方、ドナルド・トランプ前大統領は、大統領就任前からプーチンを尊敬していたこともあってか、ラジオ番組に出演した際、“2ドル(約230円)程度のちっぽけな経済制裁などものともせず、勇敢な行動を起こしたことは秀逸だ”としてプーチンを称賛している。
これにトランプ支持者も追随して、『Foxニュース』の保守派政治コメンテイターのタッカー・カールソン(52歳)は、(ウクライナの)紛争について一笑に付した上で、“(プーチンは侵略者と評した)ジョー・バイデン大統領(79歳)こそが侵略者だ”とコメントした。
しかし、トランプの暴言には非難の声も多く、反トランプの急先鋒でもあるリズ・チェイニー下院議員(55歳、ワイオミング州選出の共和党員、2017年就任)は、“プーチンを称賛する理由など全く存在しない”と扱き下ろした。
同日付『バイパルチザン・レポート』オンラインニュース(2012年設立の左派系メディア)は、「ミット・ロムニー、ウラジーミル・プーチンを支持するトランプを非難」と題して、2012年大統領選の共和党候補者であったミット・ロムニー上院議員(74歳、ユタ州選出、2019年就任)が、プーチンを称賛したトランプをやり玉に挙げていると報じた。
ロムニー上院議員は、今週のプーチンによるウクライナ侵攻について支持するコメントを発信したトランプに対して、トランプが標榜した米国第一主義がプーチンの暴挙を招いたと糾弾した。
同議員は、彼が唱えたスローガンに導かれて、米同盟国と疎遠になり、逆に今回のプーチンの無謀な攻撃を完全に無視するような雰囲気が醸成されてしまったからだと強調した。
その上で同議員は、“プーチンやロシアから自由主義国を守るため、国際社会から抹殺するような最も厳しい罰を与えるべきだ”とした上で、“米国は今こそ、国家安全保障の拡充と国土防衛力の近代化を促進する必要がある”とも言及している。
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トランプ支持者;今年1月の議事堂乱入事件の容疑で新たな逮捕者【米メディア】(2021/08/29)
今年1月初めに発生したワシントンDCの米連邦政府議事堂乱入事件については、警備に当たっていた議会警察所属の警察官7人が、暴動を扇動した等の理由でドナルド・トランプ前大統領(75歳)及びその支持者グループの極右勢力に対して損害賠償請求裁判を起こしている。そうした中、当該乱入事件の容疑者として新たに2人のカリフォルニア州在住のトランプ支持者が逮捕された。
8月28日付
『バイパルチザン・レポート』(2012年設立の超党派メディア):「2人のトランプ支持者、議事堂乱入事件の際の議会警官への暴行容疑で逮捕」
カリフォルニア州出身の2人のトランプ支持者がこの程、1月初めの議事堂乱入事件の暴動に加わっていた容疑で逮捕された。
デビッド・ニコラス・デンプシー容疑者(34歳)とジェフリー・スコット・ブラウン容疑者(54歳)で、暴動の際に議会警察官に暴行を加えたとされている。...
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8月28日付
『バイパルチザン・レポート』(2012年設立の超党派メディア):「2人のトランプ支持者、議事堂乱入事件の際の議会警官への暴行容疑で逮捕」
カリフォルニア州出身の2人のトランプ支持者がこの程、1月初めの議事堂乱入事件の暴動に加わっていた容疑で逮捕された。
デビッド・ニコラス・デンプシー容疑者(34歳)とジェフリー・スコット・ブラウン容疑者(54歳)で、暴動の際に議会警察官に暴行を加えたとされている。
デンプシー容疑者は、暴動があった際に議会の外に置かれた絞首台の近くに立つ姿が映像に映っている。
そして、同容疑者は、反トランプ派を“この絞首台に吊るす”と叫んでいた。
当日、ドナルド・トランプが求める、ジョー・バイデン候補(78歳)の当選の確認行為を止めさせるとの要請をマイク・ペンス副大統領(62歳)が断ったことから、議事堂乱入した暴徒らは、“マイク・ペンスを吊るせ”と一斉に合唱していたことが確認されている。
また、デンプシー及びブラウン両容疑者は、議会警官に対して“催涙ガスのような化学薬品を浴びせている”姿が監視カメラの映像に映っている。
更に、デンプシー容疑者は、“棒切れや金属製の竿を使って議会警官に襲い掛かっている”姿も映っていた。
同容疑者は、2019年にもロスアンゼルスにおいて、反トランプ派の人たちに化学薬品を吹き付ける暴行を働いていた。
同容疑者は、起訴されて有罪が確定すれば、最長20年間の懲役刑が下される可能性がある。
一方、ブラウン容疑者は、『NBC』報道によると、“議会警官の装着したガスマスクを無理にはぎ取ろうとしている暴徒のひとり”として映像に映っているという。
なお、同容疑者は10万ドル(約1,100万円)の保釈金を納めて保釈されているが、デンプシー容疑者は留置されたままで、8月31日に拘置決定審理に臨むことになる。
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