朝鮮半島に6機の偵察機が同時に飛行(4月29日)
27日、朝鮮半島上空に米韓の偵察機が6機同時に偵察飛行を行っていた。米軍機が5機で、韓国機が1機であるが、このような出動は極めて珍しい。
4月20~24日に米韓合同空中演習が行われた他、米軍が偵察機をとばす頻度が多くなっている。
米韓はそろって金正恩重篤説を否定しているが、北朝鮮内での特異な動き、緊急事態をうけて無線が飛び交うことや、軍隊の移動、人の動きなどの有無を監視しているものと思われる。
米韓合同空中訓練を実施 ~米軍は偵察飛行回数増加さす~(4月25日)
2018、19年と実施されなかった米韓の合同空中訓練が4月20日から24日まで実施された。北朝鮮が2020年3月以降繰り返し飛翔体を発射させていることに警戒してのものと思われる。
2015年から行われていた米韓合同空中軍事演習であるビジラントエースは、南北朝鮮と米朝の対話が行われていた2018年、19年は延期(事実上の中止)されていた。また2019年11月にはASEANとの国防大臣会議で、米国のエスパー国防長官と韓国の鄭景斗国防部長官との間で「外交努力と平和を促進する環境を整えるため」今年も訓練を延期することで合意していたが、今年に入り北朝鮮が5回にわたって飛翔体を発射したことから、北朝鮮への警戒と警告もこめて実施された。...
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2018、19年と実施されなかった米韓の合同空中訓練が4月20日から24日まで実施された。北朝鮮が2020年3月以降繰り返し飛翔体を発射させていることに警戒してのものと思われる。
2015年から行われていた米韓合同空中軍事演習であるビジラントエースは、南北朝鮮と米朝の対話が行われていた2018年、19年は延期(事実上の中止)されていた。また2019年11月にはASEANとの国防大臣会議で、米国のエスパー国防長官と韓国の鄭景斗国防部長官との間で「外交努力と平和を促進する環境を整えるため」今年も訓練を延期することで合意していたが、今年に入り北朝鮮が5回にわたって飛翔体を発射したことから、北朝鮮への警戒と警告もこめて実施された。
一方米軍も朝鮮半島上空に偵察機を何度か飛ばしている。4月20日にはRC135Wが、21日には空軍のE-8Cと海軍のP-3C偵察機が、22日にもRC-135Cが各々偵察飛行を行っている。
また韓国の国防部は、24日「北朝鮮空軍機の飛行が異例の増加をしている」として北朝鮮が軍事的緊張を高めていることに警戒を強めている。
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真相はどこに・“キム委員長から書簡”・米国大統領発言・北朝鮮が否定(4月20日)
米国のトランプ大統領は北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長から最近書簡を受け取ったと発言したが、北朝鮮外務省は昨夜、これを否定する談話を発表した。
米国のトランプ大統領は18日、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長から最近書簡を受け取ったと明らかにした。
書簡を受け取った時期や内容については言及しなかったもののトランプ大統領は先月、新型コロナウイルスの感染防止に協力する意向を示す親書を金委員長に送っていてその返信があったことを示唆するものと受け止められていた。...
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米国のトランプ大統領は北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長から最近書簡を受け取ったと発言したが、北朝鮮外務省は昨夜、これを否定する談話を発表した。
米国のトランプ大統領は18日、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長から最近書簡を受け取ったと明らかにした。
書簡を受け取った時期や内容については言及しなかったもののトランプ大統領は先月、新型コロナウイルスの感染防止に協力する意向を示す親書を金委員長に送っていてその返信があったことを示唆するものと受け止められていた。ところが、北朝鮮外務省は昨夜談話を発表し、「最近我々は米国の大統領に書簡を送ったことはない。事実無根だ」としてトランプ大統領の発言を否定した。
金委員長とトランプ大統領はこれまでたびたびに書簡をやりとりしているが、北朝鮮側が書簡を送ったことを否定したのは初めてである。
北朝鮮は先月以降、短距離弾道ミサイルとみられる飛翔体を相次いで発射しており、米朝の非核化を巡る交渉は再開のめどが立たない中、両首脳のやりとりの有無が焦点の一つとなっている。
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米大統領はなぜ金正恩委員長からの親書に言及したのか(4月20日)
18日米国のトランプ大統領が金正恩委員長から「好ましい書簡」を受け取ったと発表したことに対し、北朝鮮側では困惑が広がっている。
朝鮮外務省報道局の対外報道室長は19日、「米大統領がこれまでやり取りした親書について回顧したものかは正確にはわからないが、最近わが指導部は米大統領にいかなる書簡も送ったことがない」として、なぜトランプ大統領が事実無根の内容を発表したのかとその真意をさぐっている。...
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18日米国のトランプ大統領が金正恩委員長から「好ましい書簡」を受け取ったと発表したことに対し、北朝鮮側では困惑が広がっている。
朝鮮外務省報道局の対外報道室長は19日、「米大統領がこれまでやり取りした親書について回顧したものかは正確にはわからないが、最近わが指導部は米大統領にいかなる書簡も送ったことがない」として、なぜトランプ大統領が事実無根の内容を発表したのかとその真意をさぐっている。両首脳の関係は「余談として持ち出す話題ではなく、さらに利己的な目的に利用されてはならない」としている。
コロナウィルスへの対応への非難をかわすためだったのかもしれないが、トランプ大統領がなぜ親書を受け取ったと言ったのかの真意はわからない。しかし当然北朝鮮はトランプ大統領への不信感を募らせ、「余談としてもちだされ」軽く扱われたことに抗議の姿勢を見せている。首脳同士の「親しい関係」でかろうじてつながっていた米朝両国関係であるが、コロナウィルス問題もあり、進展しないどころか、大きく後退する事態にもなりかねない。
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トランプ「大統領選の前には米朝首脳会談をやりたくない」と語る(2月11日)
「大統領選の前に、米朝首脳会談をやりたくない」とトランプ大統領は外交顧問に語ったと複数の消息筋が語った。10日にCNNが伝えたもの。
2度目の米朝首脳会談はほぼ1年前に行われたが、成果なく終わり、それ以降北朝鮮との非核化の外交は手詰まり状態になっていることもあり、トランプ大統領は再選に力を注ぐべく、北朝鮮問題に対する興味をなくしている、とその消息筋は伝えている。
トランプ大統領は昨年10月に行われた実務者協議がうまくいくと思っていたにも関わらず、物別れに終わったことに対し、不満を漏らしており、消息筋によると交渉はすでに「死に体」であるという。...
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「大統領選の前に、米朝首脳会談をやりたくない」とトランプ大統領は外交顧問に語ったと複数の消息筋が語った。10日にCNNが伝えたもの。
2度目の米朝首脳会談はほぼ1年前に行われたが、成果なく終わり、それ以降北朝鮮との非核化の外交は手詰まり状態になっていることもあり、トランプ大統領は再選に力を注ぐべく、北朝鮮問題に対する興味をなくしている、とその消息筋は伝えている。
トランプ大統領は昨年10月に行われた実務者協議がうまくいくと思っていたにも関わらず、物別れに終わったことに対し、不満を漏らしており、消息筋によると交渉はすでに「死に体」であるという。
2017年にはトランプ大統領は、金正恩委員長のことを「リトル・ロケットマン」と呼ぶような状況だったが、2018年のシンガポール会談の後は、2人は「恋に落ちた」とさえ語る状況を示していた。
しかしハノイ会談の後に、北朝鮮は再びミサイル発射を繰り返した。当初ボルトン大統領補佐官(当時)は、短距離ミサイルであっても国連の制裁違反だと語っていたが、トランプ大統領はICBMでなければ構わないと語っていた。しかし12月のロンドンで行われたNATOの会議の席上で、トランプ大統領は金正恩委員長のことを再び「リトル・ロケットマン」と称し、これに対し北朝鮮の崔善姫第一外務次官はトランプ大統領のことを「老いぼれの耄碌が再び始まった」と非難した。
今年1月トランプ大統領は、金正恩委員長宛てに誕生日のメッセージを送ったが、北朝鮮はそれに対し、黙殺を決め込んだことから、トランプ大統領は金正恩委員長のことをツィートすることはなくなった。
大晦日にトランプ大統領は、北朝鮮が米国にクリスマス・プレゼントを送る(プレゼントがどのようなものになるかは米国次第だとして、何らかの挑発行動を行うのではないかと思われていた)としていたことに対し、何事もなかったことを受けて、金正恩委員長との関係は良好だと述べたていたが、トランプ大統領の再選にとって、北朝鮮問題は重要な要素ではなくなっていると考えていると思われる。
事実トランプ大統領は今年の一般教書演説で、北朝鮮問題を取り上げることはなかった。昨年の一般教書演説では、第二回の米朝首脳会談について触れていたし、2018年には脱北者をゲストに招いていた。
大統領をはじめとする政権担当者は、すでに北朝鮮問題に意欲を失っているし、北朝鮮側も、制裁が緩和されない限り交渉には応じないだろう。そしてトランプ大統領が制裁を緩和する見込みはない。
ただし、オブライエン大統領補佐官は「私の希望は北朝鮮が交渉のテーブルに戻って来ることだ」と2月5日に語った。大統領選の前に交渉が行われることがあるか、との問いに、オブライエン補佐官は「政治的な日程とトランプ大統領の北朝鮮政策は関係ない」ときっぱりと述べた。
一方北朝鮮側も1月には金桂官外務省顧問が「米国と交渉していた1年半は、我々は米国に騙されただけでなく、時間も浪費してしまった」として、二度と時間を浪費したくない、と語っており、新たな交渉が始まる気配は北朝鮮側にもない。
一方経済制裁と新型肺炎の対応で、それどころではないのかもしれないが、2月8日の建軍記念日は何事もなく過ぎた。おそらく2月16日の光明節(故金正日総書記の誕生日)も何の挑発行動もせずに、何事もなく終わらざるを得ないだろう。
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