7月3日付Globali「南シナ海での米中のせめぎ合い再び」の中で、“米国は、トランプ政権発足以来2度目の”航行の自由作戦(FONOPS)“を実行に移した・・一方、中国は、南シナ海のほぼ全域を偵察・監視可能な最新鋭大型哨戒機を同海域にデビューさせている”と報じた。そして、いつものとおり、中国側が、米国のFONOPSを深刻な挑発と非難すれば、米国は、北朝鮮問題での米中協調は必要なれど、中国の一方的な海洋進出については容認できないと強硬である。
7月3日付米
『Yahooニュース』(
『ロイター通信』配信):「中国国防部、米国が南シナ海の安定を損ねていると非難」
中国国防部(省に相当)は7月3日、米軍のミサイル駆逐艦“ステザム”が7月2日に、西沙(パラセル)諸島内の中国主権のトリトン島から12海里(約22キロメーター)内を許可なく航行したことにより、南シナ海の平和と安定をひどく損なう結果をもたらしている、と非難する声明を発表した。
同日付英
『インターナショナル・ビジネス・タイムズ』オンラインニュース:「中国、米軍艦による南シナ海の中国主権領海内の無許可航行について“深刻な挑発行為”と非難」
今回米軍艦がFONOPSを実施したトリトン島は、1974年に中国軍が当時の南ベトナム軍を追い出して以来、中国が実行支配している。...
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7月3日付米
『Yahooニュース』(
『ロイター通信』配信):「中国国防部、米国が南シナ海の安定を損ねていると非難」
中国国防部(省に相当)は7月3日、米軍のミサイル駆逐艦“ステザム”が7月2日に、西沙(パラセル)諸島内の中国主権のトリトン島から12海里(約22キロメーター)内を許可なく航行したことにより、南シナ海の平和と安定をひどく損なう結果をもたらしている、と非難する声明を発表した。
同日付英
『インターナショナル・ビジネス・タイムズ』オンラインニュース:「中国、米軍艦による南シナ海の中国主権領海内の無許可航行について“深刻な挑発行為”と非難」
今回米軍艦がFONOPSを実施したトリトン島は、1974年に中国軍が当時の南ベトナム軍を追い出して以来、中国が実行支配している。中国・ベトナムに加えて、台湾も同島の帰属を主張していることから、米国としては3ヵ国に対して、国際法上の公海におけるFONOPSの有効性を顕示したものとみられる。
これに対して中国外交部の陸慷(リウ・カン)報道官は、米軍艦の無許可航行は、中国の主権を脅かすもので全く容認できないとのコメントを発表し、また、中国軍艦及び戦闘機を緊急配備したことを明らかにした。一方、米国側は、トランプ政権としては、北朝鮮問題解決のため米中協調は必要としながらも、米太平洋軍としては、公海における安全航行を確保するのは重要な任務だと主張している。
7月2日付ロシア
『スプートニク・インターナショナル』オンラインニュース:「米国、中国の警告に拘らず、今後も南シナ海での監視航行は継続すると宣言」
米国務省高官は7月2日、米軍艦の南シナ海におけるFONOPSは国際法に適ったもので、今後も継続していくと表明した。同高官はまた、FONOPSについては、国防総省が毎年発行している“航行の自由に関わる年次報告”で公表しているとおり、南シナ海に限らず、国際法上必要となるいかなる海域でも実施されており、また、今後も実施していくとも付言した。
一方、7月3日付中国
『環球時報』:「中国外交部、米軍駆逐艦が南シナ海の中国主権の島嶼近海を無許可航行したことに対して猛抗議」
外交部の陸報道官は7月3日、西沙諸島は中国固有の領土であり、その領海に入るいかなる外国船も中国国内法に準ずる必要があるとした上で、米軍艦の無許可航行を非難した。
更に同報道官は、中国軍艦及び戦闘機を緊急派遣して米軍艦を領海外に追い出したことを明らかにし、また、今後も中国の主権擁護のため、如何なる対抗手段も取ると明言した。
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