習近平(シー・チンピン)主席は6月29日~7月1日の間、中国返還20周年記念式典出席のため香港を訪問することになったが、同時期に国産空母“遼寧”も香港寄港することが予定されており、香港の民主化運動を威圧するためと、香港住民の中国帰属意識を回復させる狙いがあるとみられる。
6月25日付米
『CNNニュース』:「習近平主席、返還20周年記念式典出席のため香港訪問」
中国国営
『新華社通信』は6月25日、習近平主席が6月29日~7月1日の間、中国返還20周年記念式典出席のために香港を訪問すると報道した。
また、同主席は、人民解放軍の駐屯地を訪ね、更に、香港次期行政長官の林鄭月娥(キャリー・ラム)氏の就任式にも出席するという。
なお、香港民主化運動活動家らを中心とした、反習の抗議デモが繰り広げられると見込まれることから、香港警察は中国側警察組織と連携して、抗議デモの封じ込め等事前に周到な準備を行っている。...
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6月25日付米
『CNNニュース』:「習近平主席、返還20周年記念式典出席のため香港訪問」
中国国営
『新華社通信』は6月25日、習近平主席が6月29日~7月1日の間、中国返還20周年記念式典出席のために香港を訪問すると報道した。
また、同主席は、人民解放軍の駐屯地を訪ね、更に、香港次期行政長官の林鄭月娥(キャリー・ラム)氏の就任式にも出席するという。
なお、香港民主化運動活動家らを中心とした、反習の抗議デモが繰り広げられると見込まれることから、香港警察は中国側警察組織と連携して、抗議デモの封じ込め等事前に周到な準備を行っている。
6月26日付英
『ロイター通信英国版』:「中国側の完全民主化拒否にも拘らず、香港青年活動家らは抗議行動率先」
1997年に香港が英国から返還された際、中国は“一国二制度”の下、普通選挙権含めて、香港住民に自由の権利を認めると約束した。しかし、それはこれまでのところ履行されず、2014年に中国側が提案したのは、普通選挙とは言え、予め中国政府が認めた候補者に限定するという“偽の民主主義”であった。
中国国営メディアの6月26日報道によると、習主席は、香港の“一国二制度”は最善の政策であり、今後も“ぶれずに”維持していくことを誓う、と語ったという。しかし、実態は、香港における様々な民主化運動が抑圧されてきており、中国本土においてと同様、何人もの活動家が拘束されてきている。
同日付香港
『サウス・チャイナ・モーニング・ポスト』オンラインニュース:「習近平氏、主席としては香港初訪問も、通商交渉で過去に数回訪問」
習主席は副主席時代の2008年7月、北京オリンピックの一部として馬術競技が行われるため、事前視察の目的で香港を訪問した。その際習氏は、香港市民のこれまでの苦労をねぎらい、かつ、中国本土の経済発展への貢献について称賛した。
習氏はこれ以前に、1992年には福州(フーチョウ、福建省省都)の共産党委員会書記として、2000年には福建省長として、更に、2005年には浙江省の党委員会書記として、主に通商促進・経済連携強化のために香港を訪問している。
同日付中国
『チャイナ・デイリィ』:「習主席、記念式典出席のため香港訪問」
梁振英(リョン・ツァンイン)現行政長官と林鄭次期長官は共に、習主席の返還20周年記念式典及び行政長官就任式への出席について、歓迎の意を表明している。
習主席は今年4月、次期行政長官に選出された林鄭氏を北京に迎え、これまでの20年間、香港における“一国二制度”は成功裏に実施されてきたと称賛した上で、同氏が新長官として、今後とも香港の発展に寄与するよう望むと発言している。
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