世界初のロシア製洋上原子力発電所が出港
世界初の移動可能な洋上原子力発電所は、ロシア製のアカデミック・ロモノーソフだ。アカデミック・ロモノーソフは長さ144m、幅30mほどの船で、排水量が21,500トン、69人の乗員とともに、4月28日にサントペテルブルグから出港した。現在ロシア北部にあるノルウェーやフィンランドに近いムルマンスクに向かっており、そこでウランを積む予定だ。その後、極東地域北東端に位置するチュクチ自治管区の北極海に面した港ペヴェクを目指す。
出力3.5万kWの「KLT-40S」原子炉を2基搭載しているアカデミック・ロモノーソフは、2019年にもペヴェクで運転開始の予定である。発電能力は70MWで、通常の原子力発電所の20分の一だが、人口20万人の都市に十分だとされており、ロシア北部と極東で、石油やガス採掘の洋上設備に電力を供給する計画だ。
製造会社ロスエネルゴアトム社は、台風、氷山など海上での衝突、人的事故で起こりうる諸問題に、問題なく耐えられると主張している。...
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出力3.5万kWの「KLT-40S」原子炉を2基搭載しているアカデミック・ロモノーソフは、2019年にもペヴェクで運転開始の予定である。発電能力は70MWで、通常の原子力発電所の20分の一だが、人口20万人の都市に十分だとされており、ロシア北部と極東で、石油やガス採掘の洋上設備に電力を供給する計画だ。
製造会社ロスエネルゴアトム社は、台風、氷山など海上での衝突、人的事故で起こりうる諸問題に、問題なく耐えられると主張している。そしてこの洋上原発は、稼働中に有害な廃棄物を放出することはなく、陸上の原発と同じくらい安全だと説明している。
しかし、環境団体や海外からは、完全に安全であるとは言えないと批判の声が上がっている。過去にもチェルノブイリ原発事故や2000年バレンツ海で沈没した原子力潜水艦クルスクと言った大惨事が起こっている。タイタニックや福島原発も、絶対に安全だと思われていたものの、想定外の悲劇が起こった。
アカデミック・ロモノーソフは、現在、ロシアのムルマンスク市に向けて、まずデンマークとスウェーデンを隔てる狭い海峡に向かって進んだ後、北向きにコースを変え、ノルウェー沿岸を航海していく予定だ。
アカデミック・ロモノーソフが最初に航行したエストニアの海上当局は、洋上発電所の限られた操縦能力のため、他の船が発電所とロシア軍の護衛艦を迂回しなければならなかったと非難している。
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英ロンドンで電気自動車の黒塗りタクシーが運航をスタート
英国の首都ロンドンで、初めての電気自動車(EV)モデルのタクシーが5日に運航を開始した。モデルチェンジした同市名物の黒塗りのタクシーには、大気汚染を改善する効果が期待されている。
新型のEVタクシーは、2018年から新規登録されるロンドンのタクシー全てに適用される、厳格な新排ガス基準に適合するよう作られている。2021年までに、現在稼働中のディーゼル車タクシーの約半数となる9,000台以上が、EVに入れ替わる予定である。
ロンドン・タクシー会社(LTC)から名称変更したロンドン電気自動車会社(LEVC)は、同市の黒塗りタクシーをイングランド中部のコベントリーで、70年近くにわたり製造してきた。...
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新型のEVタクシーは、2018年から新規登録されるロンドンのタクシー全てに適用される、厳格な新排ガス基準に適合するよう作られている。2021年までに、現在稼働中のディーゼル車タクシーの約半数となる9,000台以上が、EVに入れ替わる予定である。
ロンドン・タクシー会社(LTC)から名称変更したロンドン電気自動車会社(LEVC)は、同市の黒塗りタクシーをイングランド中部のコベントリーで、70年近くにわたり製造してきた。同社は2013年、中国の自動車メーカー吉利汽車(Geely)により救済を受け、傘下に入っている。同社のクリス・ガビー最高経営責任者は、「新しいEVタクシーは、新たに一から製造されたもので、運転手も乗客も心地よい気分を経験できる。乗り心地やハンドルの操作性が大きく改善され、非常に静かだ。全ての先端技術と良いタクシー作りのための豊富な経験が融合されている。」と新EVモデルの素晴らしさを説明した。
新しいEVタクシーは、旧型モデルのお馴染みの形状を多く残しつつ、わずかに大型となり、乗車定員は6名。後部座席ではワイファイの使用やUSB端子による携帯充電などが可能で、電気コンセントや支払いのためのカードリーダーが設けられている。透明なサンルーフにより、乗客は頭上の都市の景観を眺めることも可能だ。スモッグの多い日には、外気を車内に取り込まないためのセンサーも装備されている。
ロンドンで22年間タクシーの運転手をしているピーター・パウエル氏(61)は、この2カ月の間、新しいタクシーの走行テストをしてきたが、「乗り心地は信じられない程良い。お客さんはきっと喜ぶだろう。非常に滑らかで静かだ。」と話している。しかし、「多くの古い人間は、変化を嫌うだろう。」と述べ、充電場所の不足にも懸念を示した。
新型のEVモデルのタクシーの価格は5万5,599ポンド(約834万円)。前のディーゼル車モデルは4万5,945ポンド(約689万円)からだった。しかし、燃料費が週100ポンド(約1万5,000円)節約可能と見積もられている。また新型EVは前のディーゼル車モデルが排出していたCO2の10%程度しか排出せず、窒素酸化物の排出量はほぼゼロになる。充電ステーションでの急速充電により、35分で再走行が可能になるという。
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