イラン、女性の国内スタジアムでのW杯予選観戦を認める(2019/08/27)
10月にイランで行われる男子サッカーのワールドカップ(W杯)予選を、イランの女性サッカーファンが観戦できることになった。イラン・スポーツ省が25日、観戦を許可したと国営イラン通信(IRNA)が報じた。
同報道を受けて、
『ロイター通信』や
『AFP通信』などのメディアが伝えている。イランは国内で開催される男子サッカーの試合について、外国人の女性には制限付きでスタジアムでの観戦を許可しているが、1979年のイスラム革命以降、イラン人女性については、男性的な雰囲気から保護すべきとの宗教上の理由により、観戦を禁止してきた。
次のW杯は2022年にカタールで開催され、イランでは10月、その予選試合となるカンボジアとのホーム・ゲームが行われる。...
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同報道を受けて、
『ロイター通信』や
『AFP通信』などのメディアが伝えている。イランは国内で開催される男子サッカーの試合について、外国人の女性には制限付きでスタジアムでの観戦を許可しているが、1979年のイスラム革命以降、イラン人女性については、男性的な雰囲気から保護すべきとの宗教上の理由により、観戦を禁止してきた。
次のW杯は2022年にカタールで開催され、イランでは10月、その予選試合となるカンボジアとのホーム・ゲームが行われる。今回の同国の決定の背景には、国際サッカー連盟(FIFA)からの圧力があった。FIFAのジャンニ・インファンティーノ会長は6月、イラン・サッカー連盟(FFIRI)に書簡を送り、イラン女性がW杯予選のチケットを購入することが可能になるまでのスケジュールを提供するか、何らかの結果を出すよう求め、これに従わない場合には、制裁を加える可能性があると警告していた。
FIFA傘下でアジア地域を統括するアジアサッカー連盟(AFC)には47カ国・地域のサッカー協会が所属している。AFCは先週、イランの女性サッカーファンが今後男子の試合を観戦できるように、FIFAが「円満な解決策」を見出すよう支援していると述べた。
国営イラン通信(IRNA)は25日、「女性は、10月にカタールW杯予選のイラン代表チーム対カンボジアの試合を観戦するため、テヘランのアザディ・スタジアムに行くことができる。女性がスタジアムでサッカーの試合を観戦することを禁じる法律はない。」とのイランのスポーツ副大臣の発言を紹介した。
イランの女性サッカーファンは長い間、男子サッカーの試合の観戦が可能となるよう運動を続けてきた。これまでにも時折、一部の国際試合については、限られた数の女性がスタジアムへの入場を許されることがあった。
6月に4人の女性が、シリアとの親善試合を観戦するために、男性の服装でアザディ・スタジアムを訪れた際に治安部隊に拘束され、今月釈放された。昨年には、同スタジアムで行われた重要な試合を見ようと、偽のあごひげとかつらをつけ、拘束される危険を冒してまでも入場した女性らがいた。その写真と動画がソーシャルメディアに投稿されている。
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イラン軍が米軍ドローンを撃墜し、米・イラン間で新たな火種に【米・英国メディア】(2019/06/21)
安倍首相が米・イラン間仲介の労を取っている最中、日本企業が運行するタンカーが何者かに攻撃され、米・イラン間での罵り合いになってしまっている。そして今度は、イラン軍が米軍ドローンを撃墜し、それに至った原因・経緯につき、米・イランそれぞれの言い分の食い違いが生じていて、両国間の新たな火種になりつつある。
6月20日付米
『Foxニュース』(
『AP通信』配信):「米軍、イラン軍が米軍ドローンに“言われもない攻撃”を仕掛けたと非難」
イラン国営メディア『IRNA』は6月20日、イスラム革命防衛隊(IRG、注後記)が同日早朝、米軍のドローンを撃墜したと報じた。
イラン側は、米軍ドローンがイラン領空を侵犯したため撃ち落としたと主張している。
しかし、米中央軍(中東及び中央アジアを管轄)は、撃墜されたのは無人偵察機RQ-4グローバルホークで、ホルムズ海峡で頻発しているタンカー攻撃事件を受けて、同海峡の公海上空を監視飛行させていたのに、“言われもない攻撃”を受けたと発表した。...
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6月20日付米
『Foxニュース』(
『AP通信』配信):「米軍、イラン軍が米軍ドローンに“言われもない攻撃”を仕掛けたと非難」
イラン国営メディア『IRNA』は6月20日、イスラム革命防衛隊(IRG、注後記)が同日早朝、米軍のドローンを撃墜したと報じた。
イラン側は、米軍ドローンがイラン領空を侵犯したため撃ち落としたと主張している。
しかし、米中央軍(中東及び中央アジアを管轄)は、撃墜されたのは無人偵察機RQ-4グローバルホークで、ホルムズ海峡で頻発しているタンカー攻撃事件を受けて、同海峡の公海上空を監視飛行させていたのに、“言われもない攻撃”を受けたと発表した。
一方、米同盟国のサウジアラビアが6月20日、イエメンで活動しているイラン支持のシーア派武装組織フーシが前夜、同国の海水淡水化プラントにロケット弾を撃ち込んだと非難した。
6月中旬に発生した、日本企業運行のタンカーへの攻撃をめぐる米・イラン間の非難の応酬に続き、米軍ドローンの撃墜、更には、サウジアラビアでの非軍事施設への攻撃等、米・イラン間の緊張を益々高まらせる事態が頻発しており、一触即発の恐れが増している。
同日付英国『ロイター通信』:「米軍、イラン軍によって米軍ドローンが“言われもない攻撃”を受けたと発表」
米中央軍報道官のビル・アーバン海軍大尉は6月20日、米軍ドローンがイラン領空を飛行していたとのイラン側主張は虚偽であると表明した。
そして同報道官は、同ドローンがホルムズ海峡公海上空を飛行中に、イラン軍によって“言われもない攻撃”を受けて墜落したと強調した。
(注)IRG:1978年1月のイラン・イスラム革命後、旧帝政への忠誠心が未だ残っていると革命政権側から疑念を抱かれた正規軍であるイラン・イスラム共和国軍への平衡力として、アーヤトッラー・ホメイニー師の命令により、1979年5月に創設された。正規軍とは別に独自の陸海空軍、情報部、特殊部隊(ゴドス軍)、弾道ミサイル部隊等を有し、戦時には最大百万人単位で大量動員できる民兵部隊も管轄。更に、多数の系列企業を持っている(建設・不動産や石油事業を営む複合企業ハタム・アルアンビアなど)。
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