ブラジル・メキシコ・ハイチメディア;中南米から見た米大統領予備選(2)(2016/05/10)
3月18日付
Globali「中南米から見た米大統領予備選」に続いて、今現在の中南米メディアの報道をみてみたい。
5月7日付ブラジル
『ブラジル・サン』紙の報道記事「トランプ候補は11月本選で勝てる?」:
「・評論家も世論調査の結果も、また米大統領さえ、トランプ候補が共和党代表候補となることはないと予言。
・
『ワシントン・ポスト』紙のコラムニストは、もしそうなったら(トランプ候補が代表とはならないだろうとした)自身のコラムを喰ってやるとも発言。
・しかし、大方の予想を覆し、トランプ候補が共和党代表候補となる可能性大。...
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5月7日付ブラジル
『ブラジル・サン』紙の報道記事「トランプ候補は11月本選で勝てる?」:
「・評論家も世論調査の結果も、また米大統領さえ、トランプ候補が共和党代表候補となることはないと予言。
・
『ワシントン・ポスト』紙のコラムニストは、もしそうなったら(トランプ候補が代表とはならないだろうとした)自身のコラムを喰ってやるとも発言。
・しかし、大方の予想を覆し、トランプ候補が共和党代表候補となる可能性大。
・これで、民主党/クリントン候補と共和党/トランプ候補の一騎打ちとなると予想。
・ただ、一般大衆や評論家は、(メジャー・リーグの)野球チームのどちらかが勝つかと言った興味本位の目で見て、トランプ候補のマジックは、ここまで順調にきている大富豪のクリントン候補には通用しないとの見方。」
5月8日付メキシコ
『メキシコ・スター』紙の報道記事「クリントン候補、自身を支持する共和党員集め」:
「・民主党の大統領選候補筆頭のクリントン氏は、反トランプ派である共和党員の取り込みを図り、11月の本選勝利を目指す。
・クリント氏はまた、2009~2013年の国務長官時代に関わりを持った著名な共和党員や、大勢の寄付支援者にも支援要請。
・例えば、2008年時の共和党代表候補だったジョン・マケイン氏の筆頭顧問を務めたマーク・ソールター氏、米中央情報局(CIA)前長官のデイビッド・ペトレイアス氏、また、国防総省元長官のロバート・ゲイツ氏がクリントン氏支援を表明。
・更に、元は共和党寄りだった女性就業者グループも、トランプ候補の女性蔑視発言等に辟易してクリントン候補支援。
・イプソス市場調査会社(注後記)の直近の調査結果は以下のとおり;
-トランプ候補支持者のうち47%は、クリントン候補を当選させないためだけの理由で支持。43%は、トランプ候補自身を支持。僅か6%が、(誰であれ)共和党代表候補だから支持。
-クリントン候補支持者のうち46%は、トランプ候補を当選させないためだけの理由で支持。40%は、クリントン候補の政策に賛同するために支持。11%が、クリントン候補自身が好きだから支持。」
5月9日付ハイチ
『ハイチ・サン』紙の報道記事「トランプ候補、クリントン候補は(夫の)ビル・クリントン元大統領の不倫を助長させた張本人と中傷」:
「・数々の暴言で有名なトランプ候補は5月7日夜、ワシントン州スポケーンでの集会で、クリントン候補は、(夫の)ビル・クリントン元大統領が不倫した際、多くの女性を侮辱しており、その不倫を助長した張本人だと誹謗中傷。
・トランプ候補としては、以前の女性蔑視の暴言で女性から不支持を唱えられていることから、名誉挽回とばかりに、(女性大統領誕生を訴え)女性であることを武器にするクリントン候補は女性の敵だと“口撃”。
・一方、トランプ候補自身、再婚相手は最初の夫人との婚姻時代の不倫相手で、その再婚相手とも離婚しており、クリントン候補やビル・クリントン元大統領を責める資格があるか疑問。
・なお、クリントン候補は5月8日、トランプ候補が共和党代表候補となることがほぼ確定したことから、同候補の演説などを批評、特に同候補が当初、中絶した女性は罪に問われるべき、と暴言を吐いたことを非難。
・ただ、クリントン候補は、政策論議で大統領選を戦いたいとも言明。」
(注)イプソス市場調査会社:1975年設立の世界的な市場調査会社。本部はパリで87ヵ国に展開。
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米・英・ロシア・キューバ・中国メディア;オバマ大統領がキューバ訪問発表(2016/02/19)
米ホワイトハウスは、オバマ大統領夫妻が3月半ば、米大統領として88年振りにキューバを訪問すると発表した。2014年12月、電撃的に国交正常化交渉を発表してから7ヵ月後、半世紀ぶりに両国間の国交が回復している。そして、オバマ政権としては、任期切れ前に同政権のレガシー(遺産)としての成果を強調するための訪問としようとしていると各国メディアが伝えている。
2月19日付米
『ピッツバーグ・ポスト・ガゼット』紙(
『マイアミ・ヘラルド』紙記事引用)の、「オバマ氏(第44代大統領)、近々キューバ訪問と発表」と題した報道記事:
「・オバマ大統領は2月18日朝、自身のツイッターで、キューバの人権問題などの改善につき討議するため、近々キューバを訪問すると表明。
・国家安全保障担当のロウズ副顧問は、同大統領夫妻が3月21、22日にキューバを訪問すると正式に発表。...
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2月19日付米
『ピッツバーグ・ポスト・ガゼット』紙(
『マイアミ・ヘラルド』紙記事引用)の、「オバマ氏(第44代大統領)、近々キューバ訪問と発表」と題した報道記事:
「・オバマ大統領は2月18日朝、自身のツイッターで、キューバの人権問題などの改善につき討議するため、近々キューバを訪問すると表明。
・国家安全保障担当のロウズ副顧問は、同大統領夫妻が3月21、22日にキューバを訪問すると正式に発表。
・その後2日間アルゼンチンを訪問し、昨年12月に選出されたマクリ大統領と会談予定。
・しかし、米大統領選の野党共和党候補は一斉に非難。
・クルーズ候補(テキサス州選出上院議員、父親がキューバ移民)は、カストロ一派が政権を執っている限り、現職大統領はキューバを訪問すべきではないとし、ルビオ候補(フロリダ州上院議員、キューバ移民の子孫)は、反米共産主義者の独裁者への表敬訪問を意味するとし、ブッシュ候補(前フロリダ知事)は、カストロ政権を正当化するという悲劇を演出するものと非難。
・現職大統領のキューバ訪問は、1928年クーリッジ第30代大統領の訪問以来88年振り。」
同日付英
『インディペンデント』紙の、「オバマ氏、米大統領としてほぼ90年振りにキューバ訪問」と題した報道記事:
「・ホワイトハウスは、オバマ大統領のキューバ訪問は、3月に予定されていた南米歴訪のひとつと説明。
・同大統領は、カストロ議長と会って、人権問題改善等につき協議するとし、また、米国が科している経済制裁の解除によって、キューバの民主化が更に進むと信じると表明。
・ワシントン訪問中のキューバ海外貿易・投資省のマルミエルカ大臣は、米大統領の訪問は吉報で、キューバは大歓迎とコメント。
・両国は2月16日、毎日110便の直行便の運航につき合意。
・まだ米国人の一般旅行客の訪問は認められていないが、それでも昨年のキューバ訪問者は16万人と、一昨年の5割増し。」
同日付ロシア
『スプートニク』国際ニュースの、「オバマ大統領のキューバ訪問は、両国信頼関係強化のワンステップ」と題した報道記事:
「・拡大ワシントン・ヒスパニック(スペイン系)商工会議所のフランコ専務理事は2月18日、オバマ大統領の訪問によって、両国間の信頼関係が更に増強されるとコメント。」
同日付キューバ
『ハイチ・サン』紙の、「オバマ大統領のキューバ訪問に非難轟々」と題した報道記事:
「・米下院外交委員会のロイス委員長は、未だ国民を虐げているキューバ共産主義政権に対して、オバマ政権の一方的な妥協政策は看過できないと非難。
・人権監視団の2015年報告によると、キューバ政権は一部の政治犯を釈放したりしているが、現実には、両国国交回復交渉後の1年間で、政権に反抗した等の理由で拘束された人数は、それまでの2,900人から7,188人に急増。」
また、同日付中国
『新華社通信』の、「オバマ大統領、外交レガシー作りでキューバ訪問」と題した報道記事:
「・キューバ外務省のバイダル米国担当局長は2月18日の記者会見で、オバマ大統領のキューバ訪問は両国間の信頼関係増強に資するとして心から歓迎。
・但し、国交の正常化には、米国による経済制裁の解除と、米国が不法に占拠しているグアンタナモ海軍基地の返還が必須と表明。」
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