英国、トランスジェンダー選手が自転車競技大会の女子大会への参加を希望
昨年までザック・ブリッジズという出生名で出場していた元男性の自転車競技選手が、イギリス国内選手権に女性選手としての参加希望を申請していた。先週末に行われたこの選手権は、ブリッジズ選手にとっては、トランスジェンダーになってからの初めての重要なレースとなるはずだったが、国際自転車競技連合(UCI)とイギリス自転車競技連盟が「出場資格がない」という判断を下した。
英
『ガーディアン』 によると、2018年に25マイル以上の国内ジュニア男子記録を樹立したブリッジズ選手は、先週末の女子カテゴリーでの初レースで、オリンピックメダリストとも競う予定だった。しかしUCIは、テストステロン値を下げるために昨年ホルモン療法を始めた21歳のブリッジズ選手は、現在まだ男性の自転車競技選手として登録されているため、その規定に準拠しておらず、男性選手としての登録が切れるまで女性として出場することはできないとの裁定が下された。...
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『ガーディアン』 によると、2018年に25マイル以上の国内ジュニア男子記録を樹立したブリッジズ選手は、先週末の女子カテゴリーでの初レースで、オリンピックメダリストとも競う予定だった。しかしUCIは、テストステロン値を下げるために昨年ホルモン療法を始めた21歳のブリッジズ選手は、現在まだ男性の自転車競技選手として登録されているため、その規定に準拠しておらず、男性選手としての登録が切れるまで女性として出場することはできないとの裁定が下された。
UCIの決定は、自転車競技界内部からの反発が高まる中で下されたもので、多くの女性競技者が、2020年まで英国強化プログラムに男性アスリートとして参加していたブリッジズ選手が不当に有利だと主張し、大会をボイコットする話をしていたという。
ブリティッシュサイクリング(英国自転車競技連盟)は、声明で「トランスジェンダーとノンバイナリーの参加は、1つのレースや1人のアスリートよりも大きな問題であり、すべてのエリートスポーツの課題である。私たちは、スポーツに参加するすべての人が、エリート競技への参加についてもっと明確に理解する必要があると考えている」と述べ、「エリートスポーツにおいては、公平性という概念が不可欠であることも理解している。このため、ブリティッシュサイクリングは本日、すべてのアスリートの尊厳と敬意を維持しながら公平性を実現する方法について、共有し、学び、理解を深めるため」の協力を呼びかけたいとした。
昨年9月にイギリスの5つのスポーツ評議会(SCEG)が行った科学的な視点からの包括的なレビューでは、最新の研究に基づいて結論を出すことが可能であると述べている。SCEGは、科学的に「出生時に男性として登録されたトランスジェンダーの女性やノンバイナリーの人と比べて、平均的な女性の間で、強さ、スタミナ、体格に差が保たれている」ことが示されたと発表し、その結果、安全性、公平性、トランスの包括性のバランスをとることは容易ではなく、どれを優先させるかを決める必要があるとスポーツ界に訴えている。
英『デイリーメイル』 によると、女性競技は女性として生まれた人に限定しようと活動している団体「Fair Play for Women」は、英国中の女性や少女は、生物学的に男性であるトランスジェンダー女性と競争するよう圧力をかけられているため、アマチュアスポーツ離れが起こっていると警告している。Fair Play For Womenは、草の根スポーツやアマチュアスポーツでも、多くの参加者が沈黙を守るよう圧力を感じていると述べている。
同団体のスポーツキャンペーン担当ディレクター、フィオナ・マカネナ氏は、「これがとても小さな問題だと思っているなら、考え直してください」と警告している。「この問題は、イギリス全土の女子スポーツを直撃しており、悲しいことに、一部の女性をスポーツからの脱落に追い込んでいます」と述べている。「特に10代の女の子にとっては、所属するクラブにトランス女性がいると知るだけで、更衣室やトイレで居心地の悪い思いをするのを恐れて、行くのを躊躇してしまう」傾向があると説明している。
同団体がまとめた報告書では、ロンドンのアマチュア・リーグに所属していた女性ホッケー選手が、トランスジェンダーの相手をマークする任務を任されたことが所属クラブをやめるきっかけになったと証言している。女性選手は、マークするトランスジェンダーの相手は身長180cmの男性だったと話している。「私がボールを取りに行くたびに、トランス女性の方がはるかに速かったので、数分後、私は自分から降りました。私は女性の相手とプレーするために来たのに、ピッチには男性がいた。公平感がないと感じた」ものの、声を上げれば差別主義者だと言われるのではないかと恐れ、何も言えなかったと話している。
ロードサイクリングを楽しんでいたボー・ノバックさんも、トランスジェンダーの女性が参加したときに、ロードサイクリングツアーから途中で外れたと話している。「女性が引率する少人数のグループでの、女性のためのツアーと宣伝されていた。実際には、男性の体型をした人が、ただ参加するだけでなく、グループを率いていたので、彼は他の人たちよりもずっと体力があり、走るスピードも速すぎた」。このことにクレームを入れたところ、聞き入れてもらえなかったため、女性は途中でツアーを抜けたという。
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英国、新型コロナウイルスの死亡者数が間違っていた可能性
英国での新型コロナウイルスによる死亡者数は、データの収集方法によって過大に報告されていた可能性があることが示唆されている。
英紙
『メトロ』 と英
『デイリーメイル』 によると、専門家たちは、パンデミックの初期に死亡した人の多くは、新型コロナウイルスの陽性反応が出なかったか、あるいは全く別の原因で死亡していた可能性があることを指摘している。オックスフォード大学と慈善団体コラテラル・グローバルの科学者たちは、一般市民が介護施設や医療機関に送った情報公開請求に対する800件の回答に目を通した。
科学者たちは、新型コロナウイルスによる死亡診断書に記載されていた表現として、「新型コロナウイルスに感染」、「新型コロナウイルス関連」、「新型コロナウイルスが原因」、「陽性反応から28日または60日以内に死亡」など14の異なる用語が使われていることを発見した。...
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英紙
『メトロ』 と英
『デイリーメイル』 によると、専門家たちは、パンデミックの初期に死亡した人の多くは、新型コロナウイルスの陽性反応が出なかったか、あるいは全く別の原因で死亡していた可能性があることを指摘している。オックスフォード大学と慈善団体コラテラル・グローバルの科学者たちは、一般市民が介護施設や医療機関に送った情報公開請求に対する800件の回答に目を通した。
科学者たちは、新型コロナウイルスによる死亡診断書に記載されていた表現として、「新型コロナウイルスに感染」、「新型コロナウイルス関連」、「新型コロナウイルスが原因」、「陽性反応から28日または60日以内に死亡」など14の異なる用語が使われていることを発見した。
医療機関によって異なる表現が使われてきたため、新型コロナウイルスが直接死を引き起こしたものなのか、それとも何か他の要因が根底にあったのか、確認することができない状況に陥っている。さらに、病院によっては、コロナによる死亡を証明するための検査を行っていなかったところもあり、死亡者数に関する公式的な発表の信頼性は決して高いと言えない。
介護施設では、医師がビデオ通話で新型コロナウイルスによる死亡かどうかを判断していたため、新型コロナウイルスで死亡した人数が過剰に報告された可能性が指摘されている。また、これらの施設の多くは、死亡した人々の基礎疾患を考慮に入れることを怠っていたという。
ウォルバーハンプトンに住む59歳のゲーリー・ワイルドさんは、母親ジェシーさんが認知症と重度の肺病を患い、呼吸が困難な状態であったことから、新型コロナウイルス以外で死亡した確信している。しかし、ジェシーさんが2020年4月に亡くなったとき、検査は行われなかったにもかかわらず、医師は彼女の死因を新型コロナウイルスと表記したという。息子のゲーリーさんは、「検査が行われなかった場合、死亡診断書にコロナと書くように勧められていると医師から説明を受けました」と話している。
同様に、レスターシャー州の57歳の公務員、ジュリー・パーキンスさんも、83歳の父親テッドさんが2020年5月に脳卒中を起こして死亡したと考えている。老人ホームで暮らしていた父親は、6日間高熱が続いたものの検査は陰性であった。しかし、死亡診断書には新型コロナウイルスで死亡したと書かれたという。
オックスフォード大学Centre for Evidence-Based Medicineのカール・ヘネガン教授は、「コロナによる死亡者としてカウントされている人の中には、ウイルスに感染していなかった人もいるかもしれない。このデータの正確さは極めて重要である。なぜなら、このデータをもとに、莫大な社会経済的コストを伴うロックダウンや規制が行われたからである。もし、死亡者数が最初からずっと間違っていたのなら、国民の信頼を失うことになる。そして、この問題を解決しなければ、さらなるロックダウンや制限を求める声が上がる可能性がある」と指摘している。
昨年初め、国家統計局の監査で、コロナで亡くなったとされる人の約90%は、死亡診断書でコロナが直接の原因として記載されていたことが判明した。しかし、英国慈善団体コラテラル・グローバルが行った調査では、英国の8つの病院での1500以上の死亡診断書には、新型コロナウイルスのみが死亡原因として記載されていたことが明らかになった。調査に加わったトム・ジェファーソン教授は、心臓病や認知症などの基礎疾患を持つ人々が新型コロナウイルスで死亡する可能性がはるかに高いことから、「そうした表記はありえないことであり、その診断書に書かれていることは信用できない」と述べている。
エディンバラ大学が実施した8万人の新型コロナウイルスの患者を対象とした調査では、2020年3月から8月の間に、ほぼ3分の1の症例でPCR検査が実施されていなかったことも明らかになっている。これは、英国で記録された新型コロナウイルスの死亡者数は、公式に発表されている数とだいぶずれている可能性が十分ありうることを示唆している。
なお、新型コロナウイルスの死亡者数に関する懸念は、2020年半ばに初めて問題適された。今は亡きイングランド公衆衛生局が、ある時点で新型コロナウイルスの陽性反応が出た人が死亡したかどうかをNHSのデータベースだけで確認し、死亡者数に含めていたことが明らかになったのである。その際、死亡の何日前に検査結果が出たかは考慮されなかった。ある政府関係者は当時、「例えば2月に陽性と判定され、何の症状もなく、7月にバスに轢かれた場合、新型コロナウイルスによる死亡として記録される」ことを認めていた。
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