ヨーロッパやカナダで、コロナ規制の継続に反対する市民のデモ活動続く(2022/02/07)
先週末、長引くコロナ規制やワクチン接種義務化に反対する抗議運動がヨーロッパ、カナダ、オーストラリアなどで行われた。
仏放送局
『ユーロニュース』によると、スペインでは6日、首都マドリッドで、新型コロナウイルス対策として取られている制限措置に反対する数百人規模のデモが行われた。ワクチン接種に反対する人や個人の自由を取り戻したいと主張する人たちなどが抗議運動に参加していた。スペインでは、日常的な感染者数の減少が報告されていることから、17日に屋外でのマスク着用義務が解除される予定となっている。
オランダではロッテルダムで6日、コロナ規制に反対する平和的な行進が行われた。...
全部読む
仏放送局
『ユーロニュース』によると、スペインでは6日、首都マドリッドで、新型コロナウイルス対策として取られている制限措置に反対する数百人規模のデモが行われた。ワクチン接種に反対する人や個人の自由を取り戻したいと主張する人たちなどが抗議運動に参加していた。スペインでは、日常的な感染者数の減少が報告されていることから、17日に屋外でのマスク着用義務が解除される予定となっている。
オランダではロッテルダムで6日、コロナ規制に反対する平和的な行進が行われた。既存のコロナ対策に反対する数十の団体が主導する「共にオランダのために」のスローガンのもと、数千人が集まったデモが行われ、始終平和的に行われたという。
フィンランドのニュースサイト『yle』によると、フィンランドでは、2月4日から6日にかけて抗議デモが行われた。雪が降り零度近い気温の中、デモ参加者は、ガソリンの値下げ、コロナ規制とワクチンの義務化の中止、そして政府の退陣を要求した。しかし、4日の夜には約55人が拘束され、5日の夜にはさらに15人が逮捕された。
大西洋の反対側のカナダでは、トラック運転手が始めた運動が続いている。1週間前から首都オタワの市街地を占拠し、特に米国とカナダの国境を越える際のワクチン接種の義務化の解除を要求している。仏地方紙『ラ・プロバンス』によると、オタワ市長は、「手に負えない状況だ。デモ隊が指揮っているからだ」と述べ、デモ隊が「警察の数をはるかに超えている」と指摘した。市長は「我々は戦いに負けている。(中略)我々の街を取り戻さなければならない」と述べ、通りを塞ぎ、トラックのクラクションを鳴らすデモ参加者の行動を「容認できない」と語った。
「フリーダム・コンボイ」と名付けられたこのトラック運転手が始めた運動は、もともと1月中旬からカナダとアメリカの国境を越えるトラック運転手にワクチン接種を義務付けるという決定に抗議するためのものだったが、現在はコロナ対策全体への反対運動、さらには一部の人にとってはトルドー政権への反対運動に発展している。抗議者たちは、コロナ関連の規制が解除されるまで占拠を続けると言っている。抗議活動は、トロント、ケベック・シティ、ウィニペグなどカナダのいくつかの主要都市にも広がり、5日は小規模ながら同様の運動が行われ、6日もケベック・シティなどで抗議活動が続けられた。
カナダの市民による抗議活動は、フランスやオーストラリアにも広がろうとしている。仏地方紙『ミディ・リーブル』は、フランスでは、ソーシャルネットワーク上で、2月11日にパリに到着することを目標にフランス全土からパリに集結して抗議活動を行う呼びかけが行われている、と伝えている。フェイスブックページも作成され、4日時点ですでに20万人近い会員が登録しているという。ブレスト、リール、トゥールーズ、アヴィニョンなど、様々な地域からトラックや車を走らせる計画がすすめられている。また、フランス版「フリーダム・コンボイ」は11日に首都に集結した後、ブリュッセルに向かい、14日に大規模なヨーロッパ集会を開催することを希望している。
英『スカイニュース』によると、オーストラリアでも、何千人もの国民が首都キャンベラに集まり、「自由」と「コロナワクチン義務化の廃止」を要求した。全国から首都に集まった参加者たちは、5日にキャンベラでデモ行進を行ったという。
米『USAトゥデイ』は、世界各地で市民による抗議活動が行われていることは、当初は厳しい規制を容認していた人々も、政府への無制限の服従が魔法のように完全な安全を生み出すのではないことに気が付き始めたからだと伝えている。もはやどの国の政府も「科学とデータ」という言葉を唱えるだけで命令を神聖化することはできなくなっていると指摘している。そして、パンデミックがもう1年続こうとしている中、世界中の市民は、一時的な法令が彼らの自由を永久的に損なう可能性があると認識し始めているという。
サミュエル・アリート連邦最高裁判事は、「パンデミックにより、これまで想像もできなかった個人の自由に対する制限が生じた」と警告している。ワシントンD.Cを拠点とするシンクタンク「フリーダムハウス」は、パンデミックが始まって以来、「80カ国で民主主義と人権の状態が悪化した」と警告し、「新型コロナウイルスに対する各国政府の対応は、今後何年にもわたって民主主義に影響を与えうる政府の権力拡大の土台を作った」と指摘している。
閉じる
ラグビーW杯 イングランド代表のハカ奇襲に罰金(2019/10/30)
日本で開催されているラグビー・ワールドカップ 準決勝イングランド対ニュージーランドの試合前に披露されたオールブラックス伝統の「ハカ」の踊りの間、イングランド選手たちがV字型に並び、好戦的な笑みを浮かべるなどして応酬。敵陣にはみ出したことでイングランドは罰金処分となった。
10月30日付
『AFP通信』は「ラグビーワールドカップで、イングランドがオールブラックスのハカに侵入で罰金」との見出しで以下のように報道している。
横浜での準決勝でニュージーランドのハカが行われる間、V時に並びハーフウェーラインを越えたとしてイングランドに罰金が科された。規則では、伝統的戦闘ダンスであるハカが行われる間、対戦チームは相手の陣内に入ってはいけないことになっているが、審判の注意を聞かず数人が中央からはみ出したのだという。...
全部読む
10月30日付
『AFP通信』は「ラグビーワールドカップで、イングランドがオールブラックスのハカに侵入で罰金」との見出しで以下のように報道している。
横浜での準決勝でニュージーランドのハカが行われる間、V時に並びハーフウェーラインを越えたとしてイングランドに罰金が科された。規則では、伝統的戦闘ダンスであるハカが行われる間、対戦チームは相手の陣内に入ってはいけないことになっているが、審判の注意を聞かず数人が中央からはみ出したのだという。
イングランドは19対7で勝利を決め、南アフリカとの決勝戦に進む。ハカに並び始めた際、イングランドの選手らは、いつものように横に並んでハカに対峙することをせず、V字体制となり、端の2か所で相手陣に、突き出たのだ。
ニュージーランドのスクラムハーフ(Aaron Smith) が、Vのくぼみに居たイングランド主将のオーエン・ファレルがウィンクをしたと主張している。彼とセンター(Manu Tuilagi)がハカに向かってニヤリと笑みを浮かべる様子や、プロップ(Kyle Sinckler)がじろりと凝視する様子を捉えた映像が拡散している。作戦はオールブラックスをイラつかせるための、エディージョーンズコーチのアイデアだと選手は明かしている。
ファレル主将も「突っ立っているだけでなく、かかってこいとの気持ちだったという。大会主催団体は、文化への挑発となる規定違反だとして罰金を科す方向で検討。2011年オークランドで開催されたワールドカップの決勝戦では、フランスが槍方の体制を作り、ハカに向かって行進し、3200ドルの罰金となっている。
ニュージーランドの選手やコーチは、今回の挑発をそれほど問題視しなかった。その様子が動画で拡散されるにつれ、ワールドラグビーのイングランドへの罰金決定は、主催者団体への偽善行為ではないかとの批判を招いている。ユーチューブ動画「ニュージーランドのハカに対し、イングランド素晴らしい反応」は400万人が視聴している。
同日付ニュージーランド『NZヘラルド』は「2019ラグビーワールドカップ:イングランドがハカに対抗したV字で罰金」との見出しで以下のように報道している。
イングランドに罰金を科したワールドラグビーは様々な理由で批判を浴びているという。公式チャンネルで、ハカへの敵対を「素晴らしい」とコメント、動画のキャプションに「ハカへのイングランドの素晴らしい反応」とつけ、約400万回視聴された。これが批判のたねとなった。
ガーディアン紙は罰金は4ケタと報道したが、2011年の決勝で類似した方法を取ったフランスの罰金(4,300ドル)より少なくなった。
別の見方もある。ラグビーワールドマガジンの記者は、「ハカは好きだし、イングランドの対応も同じくらい良かった。全チームが見ている間、ハーフウェーを超えてはいけないルールだ。イングランドは超えたことへの罰金というに過ぎない。」とする。
閉じる
その他の最新記事