カナダ、外国投資家の住宅購入を2年間禁止へ(2022/04/08)
カナダではコロナ禍や実際に住んでいない外国人投資家が買い占めることによる住宅供給不足から、住宅価格が過去2年で50%増加、今年2月には記録的な高騰となった。そこで外国投資家による住宅購入を2年間禁止するという。
4月7日付
『U.S.ニュース&ワールドレポート』(AP通信):「カナダ、市場対策として外国投資家の住宅購入を2年間禁止へ」:
カナダのジャスティン・トルドー首相は7日、高騰を続ける住宅市場の安定を狙い、外国投資家による住宅購入を2年間禁止すると発表した。カナダでは昨年、住宅価格が20%以上高騰し、賃貸価格も上昇していることから政府は対策を迫られていた。
クリスティア・フリーランド財務相は、今年度の政府予算を示し、記録的な住宅価格への対策とし多くの対策を発表。...
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4月7日付
『U.S.ニュース&ワールドレポート』(AP通信):「カナダ、市場対策として外国投資家の住宅購入を2年間禁止へ」:
カナダのジャスティン・トルドー首相は7日、高騰を続ける住宅市場の安定を狙い、外国投資家による住宅購入を2年間禁止すると発表した。カナダでは昨年、住宅価格が20%以上高騰し、賃貸価格も上昇していることから政府は対策を迫られていた。
クリスティア・フリーランド財務相は、今年度の政府予算を示し、記録的な住宅価格への対策とし多くの対策を発表。永住者や外国人学生を除くなどの例外措置は設けられているが、1年以内に住宅を手放す際の増税措置も示された。また、新規定期預金開設や初回住宅購入者への控除など、新築物件を増やし、カナダ人が住宅を所有できるよう支援が行われる。
一方、軍事予算の増強も課題となっている。カナダ政府からはウクライナへ3.5億ドルの軍事、人道支援が計画されている。ロシアによるウクライナ侵攻を受け、他国が軍事費を増強している一方、カナダはNATOが目標とするGDP2%の防衛費負担にはるか及んでいない。先月政府は、ロッキードマーティン社のF35戦闘機購入計画を発表している。
同日付中国『サウスチャイナ・モーニング・ポスト』:「カナダが外国人の住宅購入を2年間禁止へ、中国やインドの移民を念頭に価格高騰対策」:
カナダは今後2年、外国人の家購入を禁止する。これは、近年、永住権取得者が多い中国やインドの投資家への影響が避けられない措置である。一方、学生、外国人労働者、永住者は対象外となるとみられる。
カナダではパンデミックにより、新築物件が激減し供給不足となり、住宅価格が過去2年で50%増加。今年2月には記録的な急騰となった。トルドー首相は、住宅価格高騰によるインフレへの政治的批判への懸念を強めており、価格上昇を抑えるため住宅供給対策支援を行う。
政府統計によると、ブリティッシュコロンビア州における外国人の住宅所有者は3.8%、オンタリオ州では2.2%と比較的少ない。また、ブリティッシュコロンビア州のほぼ全地区では既に外国人購入者には20%の税が課せられており、購入禁止措置により、市場に大きな影響は期待できないとの見方もある。
カナダが2019年に受けいれた永住者は34万1180人。2020年にはコロナ禍の渡航制限の影響で18万人に下がっているが、一貫して移民受け入れに門戸を開いてきた。中国本土からの移住者は2019年で3万人、2020年には1.6万人。インドからは、2019年に8.5万人、2020年には4.2万人が移住している。
政府は2022年~2024年の年間受入数を43~45万を目標としている。カナダ政府は、中国による国家安全法措置を受け、香港からの移住者に仮設住宅を提供しており、これにより、購入者に多少の影響があるとみられる。近年の住宅購入者の約30%が外国人ともみられ、香港からの移民希望者が増加しているとみられる。
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ウクライナの病院で医療用酸素不足危機(2022/02/28)
ロシアの軍事侵攻に抗戦するウクライナでは、輸送網が遮断されたことにより、病院で医療用酸素不足危機がおきている。新型コロナ感染の拡大と戦争負傷者の増加で、医療体制も危機的状況となっている。
2月27日付米
『CNBCニュース』:「WHO: 戦火のウクライナで24時間以内に医療用酸素不足のおそれ」:
世界保健機関(WHO)によると、今後24時間以内にウクライナの病院で、医療用酸素不足に陥る危険があるという。ウクライナの首都キエフを含む各地で起きたロシアのミサイル攻撃により、工場から病院へトラックによる酸素供給ができない状態となっている。
WHOのテドロス・アダノム事務局長とハンス・クルーゲ欧州局長は今月27日の共同声明で、「ウクライナ国内の酸素供給状況が非常に危険な状態になりつつある。...
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2月27日付米
『CNBCニュース』:「WHO: 戦火のウクライナで24時間以内に医療用酸素不足のおそれ」:
世界保健機関(WHO)によると、今後24時間以内にウクライナの病院で、医療用酸素不足に陥る危険があるという。ウクライナの首都キエフを含む各地で起きたロシアのミサイル攻撃により、工場から病院へトラックによる酸素供給ができない状態となっている。
WHOのテドロス・アダノム事務局長とハンス・クルーゲ欧州局長は今月27日の共同声明で、「ウクライナ国内の酸素供給状況が非常に危険な状態になりつつある。大多数の病院が今後24時間以内に酸素不足におちいるだろう。既に底をついた病院もある。これにより数千人の命に危険に及ぶ」と述べた。
ウクライナではロシア侵攻前、新型コロナ重症患者への酸素療法が拡張する等、医療体制が強化されていた。しかし、現在は通常時よりも更に25%増の酸素供給が必要になっており、WHOはポーランド経由で同国へ酸素を供給する安全な交通手段を確保する必要性があるとしている。新型コロナ患者への酸素供給も課題で、妊婦や出産による合併症や慢性疾患、敗血症、負傷や外傷にも酸素が必要となる。ウクライナでは現在1700人が新型コロナで入院している。
国連人道問題調整事務所 ( OCHA) によると、ウクライナではオミクロン株感染者が急増、1月15日~25日の間に感染者は555%の増加となった。今後も難民の移動により、コロナ感染の危険が急増するとされ、戦争負傷者の増加とコロナ蔓延で、既に疲弊した医療体制への重圧がかかるとみられる。
国連によると、戦争によるインフラへのダメージから数千人単位で電気や水の供給が止まり、倒壊や損害を受けた家屋は数百棟。橋や道路の倒壊により市場への移動も困難になっている。重症病棟でも電気や電源も不足し、患者を運ぶ救急車も軍の砲撃に巻き込まれる危険性がある。
ロシア侵攻により、国連や国際人道機関の活動は一部停止を余儀なくされたが、活動を拡大する準備をしている。被災地へのアクセスと安全確保が出来次第、最大規模の人道支援を行えるよう準備を整えている。
同日付米『U.S.ニュース&レポート』(ロイター通信):「戦争激化のウクライナで医療用酸素が不足している」:
戦争が激化する中、ウクライナで重症者が必要とする酸素供給が不足する事態がおきているし、WHOは緊急輸入ルートの確保を模索している。
酸素はコロナ患者や重篤な患者など、様々な症状の患者にかかせないものとなる。WHOは液体酸素や酸素シリンダーで、近郊ネットワークから供給することも検討。ポーランドを通じ安全な輸送ルートを確保する必要性を示している。
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