ロシア、米国との関係修復を模索【米・ロシア・中国メディア】(2017/09/14)
米ロ関係は、7月末の米議会による「対ロシア制裁強化法案」可決以降悪化の一途を辿っている。まず、ロシア側が、在ロシア米大使館員1,200人のうち755人の国外退去命令を出せば、米側がこの報復措置として8月末、サンフランシスコのロシア総領事館など3ヵ所の在米公館施設の閉鎖を命じた。ロシア側も9月初め、同閉鎖命令は国際法違反の露骨な敵対行為だと非難した。しかし、このままいくと米ロ関係は取り返しのつかない程悪化してしまうと懸念したロシア側が、関係修復を提案してきたと報じられている。
9月13日付米
『CNNニュース』:「ロシア、トランプ政権下での両国間関係修復を提案」
米ウェブサイトの
『バズフィード』は9月12日、ロシア側が米国と外交関係含め、全面的に修復していく提案を米国務省宛に行ったと報じた。同省のヘザー・ナウアート報道官は、同提案については一切言及せず、ただ、両国間の外交関係改善に両国が努めているとのみコメントした。
『バズフィード』報道によれば、ロシアのウクライナ侵攻及びシリア内戦関与以来、外交・軍事・情報交換のチャンネルが遮断されているが、ロシア側からはこれを全面的に復活させるよう米側に求めているという。...
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9月13日付米
『CNNニュース』:「ロシア、トランプ政権下での両国間関係修復を提案」
米ウェブサイトの
『バズフィード』は9月12日、ロシア側が米国と外交関係含め、全面的に修復していく提案を米国務省宛に行ったと報じた。同省のヘザー・ナウアート報道官は、同提案については一切言及せず、ただ、両国間の外交関係改善に両国が努めているとのみコメントした。
『バズフィード』報道によれば、ロシアのウクライナ侵攻及びシリア内戦関与以来、外交・軍事・情報交換のチャンネルが遮断されているが、ロシア側からはこれを全面的に復活させるよう米側に求めているという。
米国側は、ウクライナ・シリア問題以外にも、2016年米大統領選へのロシアの介入疑惑が取り沙汰されたことから、バラク・オバマ大統領(当時)の下で対ロシア制裁を強化している。
一方、9月12日付ロシア『イタル・タス通信』:「ロシアと米国、APECサミットの機会にプーチン・トランプ両首脳会談設定可能か模索中」
セルゲイ・リャブコフ外務副大臣は9月12日、11月前半にベトナムで開催されるアジア太平洋経済協力会議(APEC)サミットの機会を捉えて、ウラジーミル・プーチン大統領とドナルド・トランプ大統領の両首脳会議設定の可能性につき言及した。
同副大臣によれば、米国務省トーマス・シャノン次官と2日間にわたり協議したが、両国間での報復合戦が続く中での首脳会談設定は難しいという。
また、9月13日付中国『環球時報』(『新華社通信』配信):「米国務省、米ロ両国間の外交問題深刻化の抑制が必要と表明」
米国務省のナウアート報道官は9月12日の記者会見で、レックス・ティラーソン長官が、これ以上米ロ間の外交問題をこじらせるべきではないとコメントしていることを明らかにした。
トランプ政権は8月31日、ロシアの3ヵ所の在米公館閉鎖を命令している。これは、7月にプーチン大統領が、在ロシア米大使館員のうち755人を国外退去させるとの決定に対抗するものである。ただ、ロシア側決定についても、米議会が、2016年米大統領選挙へのロシア側介入を理由として、対ロシア制裁強化法案を可決したことに対する報復の意味を持つ。
更に、同日付ロシア『スプートニク・インターナショナル』オンラインニュース:「国連事務総長、米ロ両国間軋轢は世界が望んでいないと主張」
国連のアントニオ・グテーレス事務総長は9月13日、米ロ両大国が不仲となることは、世界全体にとって不幸なことだと表明した。
米国はトランプ政権になって、ロシアとの関係改善に向かう様子をみせていた。しかし、米議会は逆に、対ロシア制裁強化法案を可決するに至り、両国間で外交上の報復合戦にまで発展してしまっている。
ロシア政府高官によれば、ロシア側は、世界的問題について相互利益となるよう両国間で対話していく意向であるとしている。
現実的に、ドイツで開かれた主要20ヵ国首脳会議の機会を捉えて、プーチン・トランプ両大統領が初めて首脳会談を持った際、両首脳間でシリア南部での停戦合意が為されている。
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ロシアの核弾頭ミサイル搭載可能な爆撃機が日本海他周辺を飛行【米・ロシアメディア】(2017/08/24)
朝鮮半島では、米韓軍事演習が実施され、これを北朝鮮が厳しく非難し、報復を臭わせる等緊張が続いている。そこへ今度は、ロシアの核弾頭ミサイル搭載可能な爆撃機が飛来したことで、日韓双方がスクランブル発進を仕掛ける等、新たな緊張が生まれている。
8月24日付米
『ロイター通信米国版』:「ロシアが日本海周辺に核弾頭ミサイル搭載可能な爆撃機を飛ばし日韓がスクランブル発進」
ロシア国防省は8月24日、核弾頭ミサイル搭載可能な戦略爆撃機に太平洋、日本海、黄海、東シナ海上空を飛行させたところ、日本の航空自衛隊及び韓国空軍の戦闘機に追随されたと発表した。
飛行したのはツボレフ95MS戦略爆撃機(1980年代開発のプロペラ機)で、スホイ35S戦闘機とA-50早期警戒管制機が随行していた。...
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8月24日付米
『ロイター通信米国版』:「ロシアが日本海周辺に核弾頭ミサイル搭載可能な爆撃機を飛ばし日韓がスクランブル発進」
ロシア国防省は8月24日、核弾頭ミサイル搭載可能な戦略爆撃機に太平洋、日本海、黄海、東シナ海上空を飛行させたところ、日本の航空自衛隊及び韓国空軍の戦闘機に追随されたと発表した。
飛行したのはツボレフ95MS戦略爆撃機(1980年代開発のプロペラ機)で、スホイ35S戦闘機とA-50早期警戒管制機が随行していた。
なお、ロシアは、北朝鮮の核・ミサイル開発に伴う朝鮮半島緊張に対して繰り返し懸念を表明しているが、一方、日本による米国製陸上イージス(迎撃ミサイルシステム)の導入計画についても不満を表している。
同日付ロシア『イタル・タス通信』:「ロシア空軍の戦略爆撃機が太平洋他を定期飛行」
ロシア国防省は8月24日、Tu-95MS戦略爆撃機に太平洋他東アジアの公海上を飛行させたのは予定の行動であると発表した。その際、飛行途上で韓国空軍と日本の航空自衛隊の戦闘機に追随されたという。
なお、同省は、Tu-95MS爆撃機は飛行途上、空中給油活動を実施したとも付言した。
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