英下院の女性議員らのグループは29日、ヘンリー王子の妻メーガン妃がメディアによる激しい取材攻勢を受けていることについて、メーガン妃との連帯を表明し、応援する内容の公開書簡を連名で出状した。
『インデペンデント』『BBC』などの英メディアや米
『CNN』などによれば、公開書簡には、英議会下院の保守党、労働党、自由民主党などに所属する超党派の女性議員グループ72人が名を連ねた。下院の女性議員は合計208人で、3分の1以上を占める人数になる。
書簡の差出人の1人である労働党のホリー・リンチ下院議員は29日、公開書簡をツイッターに掲載し、超党派の女性議員らは立場の違いを乗り越え、メーガン妃との「連帯」のために立ち上がったと投稿した。
女性議員らは、一部の全国紙に掲載されたメーガン妃や同妃の人格、家族に関する記事は、しばしば「不快で誤解を招くような」内容であると批判し、記事やその見出しは、同妃のプライバシーを侵害し、特に正当な理由なく、その人格について中傷する言葉を投げつけることがあるなどと指摘した。
議員らはさらに懸念すべきこととして、一部の記事に「時代遅れで植民地支配的」としか表現できないような内容が含まれており、見過ごすことはできないと強調した。そして、メディアを批判するばかりでなく、自分たちの経験を踏まえ、公的な地位にある女性に虐待や脅迫行為が行われているとの理解を共有するとしている。書簡の最後には、メディアに対し、個人のプライバシーの権利を尊重し、明確な理由なく女性を中傷しようとするのは止めるよう求めた。
今回の動きに先立ち、ヘンリー王子は、英大衆紙が妻に容赦なく個人攻撃を仕掛けていると非難しており、メーガン妃は、大衆紙などの記事への対応がいかに難しいかを、英民放局ITVが放送したヘンリー王子とのアフリカ訪問に関するドキュメンタリー番組のインタビューで語っていた。
王子夫妻は今月初め、ともに英大衆紙を相手取って訴訟を提起している。メーガン妃は、父親に宛てた私的な書簡を無断で公表されたとして「メール・オン・サンデー」を訴えた。また、ヘンリー王子も2000年代初めから電話をハッキングし、留守番電話のメッセージを盗聴されたとして、「サン」と「デイリー・ミラー」の経営者を提訴している。
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