ドイツメディアが見る日本の新幹線50周年記念に際して(2014/10/02)
ドイツメディアでも日本の新幹線50年の記念が話題になっている。どの新聞でも、日本の新幹線のことを素晴らしい工学技術の驚異だと称賛する褒め言葉が目立っている。
『ディー・ツァイト』(ドイツ)は「新幹線50年、新たな技術基準を打ち立てた日本の新幹線」、
『フランクフルター・アルゲマイネ』(ドイツ)は「新幹線、日本の工学技術の驚異」、
『デア・シュピーゲル』(ドイツ)は「新幹線50年、日本の新幹線=電光石火の如く」と報じ、新幹線50年を取り上げた。
ディー・ツァイト(ドイツ)は、「50年前、日本では初の新幹線が開業した。当時、日本の新幹線は新たな基準を打ち立てて、日本は50年にわたって現在でも、その素晴らしい交通技術を輸出している」とし「鉄道はもともと19世紀にヨーロッパで発明されたが、日本はその技術を受け入れてから、あらゆる面において改善・開発を進めてきた。...
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『ディー・ツァイト』(ドイツ)は「新幹線50年、新たな技術基準を打ち立てた日本の新幹線」、
『フランクフルター・アルゲマイネ』(ドイツ)は「新幹線、日本の工学技術の驚異」、
『デア・シュピーゲル』(ドイツ)は「新幹線50年、日本の新幹線=電光石火の如く」と報じ、新幹線50年を取り上げた。
ディー・ツァイト(ドイツ)は、「50年前、日本では初の新幹線が開業した。当時、日本の新幹線は新たな基準を打ち立てて、日本は50年にわたって現在でも、その素晴らしい交通技術を輸出している」とし「鉄道はもともと19世紀にヨーロッパで発明されたが、日本はその技術を受け入れてから、あらゆる面において改善・開発を進めてきた。戦後になって、東京オリンピックをきっかけに新幹線が開業して以来、日本は“鉄道の国”になったと言っても過言ではない」と伝えた。
フランクフルター・アルゲマイネ(ドイツ)は、「日本の新幹線は日本の高度経済成長の象徴だと人々は言う」とし、「ドイツの高速列車ICEに比べて、なぜ日本の新幹線がほぼ遅れないか、なぜ日本の新幹線がほぼ定刻に着くかというと簡単な説明がある」とし、「日本の新幹線の運行路線は新幹線専用の路線となっているのに対して、ドイツのICE列車の運行路線はICE専用の線路ではない、つまり、インターシティ (IC) やユーロシティ (EC)のような別の列車も運行されているからだ。だから、 ドイツでは例えば“列車が30分遅れている”という表示は毎日のようなことで、珍しくないものの、日本ではこのような表示は知られていないくらい珍しいことだ」と報じた。
デア・シュピーゲル(ドイツ)は、「東京駅のホームで新幹線を待っていると、列車の前で整列し、乗客に一礼するおそろいのピンクのユニホーム姿の人たちを目にする。彼らは新幹線の掃除スタッフだ」とし、「その新幹線の掃除スタッフは物凄いスピードで掃除し、座席を進行方向へ回転させる。実際に見たら、その素晴らしさが非常に印象的だ」とし、「ドイツ鉄道などの他の鉄道会社も、参考にして見習うべきだ」と報じた。
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ドイツメディアが見る(9月23日付)ヨーロッパ、各地の独立の動き(2014/09/26)
スコットランドの独立住民投票では、独立が否決されたが、この独立を巡る住民投票は、欧州全域に影響を与えたとみられる。ドイツメディアでは、今後ヨーロッパがスコットランド独立投票から学ぶことや、投票結果の分析に注目が集まっている。
『ディー・ツァイト』(ドイツ)は「スコットランド独立投票、ヨーロッパが教訓にすべきこと」、「ヨーロッパには、スコットランドのような不安定な国がたくさんある」、
『フランクフルター・アルゲマイネ』(ドイツ)は「スコットランド独立投票、賛成派“民主主義の勝ち”-ヨーロッパ連合代表者ら“ほっとした”」、「ヨーロッパ分離派の動き、次はスペインの番だ」、
『南ドイツ新聞』(ドイツ)は「ヨーロッパが、スコットランド独立住民投票から学ぶべきこと」と報じ、ヨーロッパの各地の独立の動きを取り上げた。...
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『ディー・ツァイト』(ドイツ)は「スコットランド独立投票、ヨーロッパが教訓にすべきこと」、「ヨーロッパには、スコットランドのような不安定な国がたくさんある」、
『フランクフルター・アルゲマイネ』(ドイツ)は「スコットランド独立投票、賛成派“民主主義の勝ち”-ヨーロッパ連合代表者ら“ほっとした”」、「ヨーロッパ分離派の動き、次はスペインの番だ」、
『南ドイツ新聞』(ドイツ)は「ヨーロッパが、スコットランド独立住民投票から学ぶべきこと」と報じ、ヨーロッパの各地の独立の動きを取り上げた。
ディー・ツァイト(ドイツ)は、「スコットランドの民族主義者は、ヨーロッパに賛成だという態度を示した上で、この選挙活動の中で、自由においても民主主義においても、スコットランドがまるで他のどのヨーロッパの国々よりも優れている、ヨーロッパの一国かのような姿勢も示していた。でも、その民族主義者が示した“親ヨーロッパ”態度は、実際には道徳的優位性を誇示する戦略にすぎなかった。実際にはスコットランド国民党(SNP)は、ユーロの導入に反対だった。例えば、ヨーロッパを統一しようとする概念を、熱心に支持しているスウェーデンの外務大臣カール・ビルトが、そのスコットランド国民党の方針に対して批判的な発言を出したところ、スコットランド国民党の代表らはその発言をバカにして、ノンセンスだとした」とし、「この住民投票によって、スコットランド国内での人々の意見が分かれていることが浮き彫りになって、数年も分裂した国であり続けるだろう。この選挙をきっかけに、政治的な考え方が根本的に異なって結婚生活が崩壊し始め、仲直りに苦しんでいる奥様のケースや、パートナーが縁を切ったケースさえみられるようになっている。スコットランドのような、独立の是非が問われそうなヨーロッパの地域がたくさんあるので、ヨーロッパの今後の動向に注意が必要だ」と伝えた。
フランクフルター・アルゲマイネ(ドイツ)は「ドイツ人のマーティン・シュルツ欧州議会議長は、“実は独立にならずによかった”とほっとした様子を見せた。また、例えばドイツキリスト教民主同盟のハーバート・ロイル欧州議会議員は、“英国のキャメロン首相はグレート・ブリテンが、ヨーロッパ連合にとどまった方がいい”とグレート・ブリテンの人々を説得すべきだと求めるなど、他の欧州議会議員の中で、独立の動きに対して、“当該地域の自主権の強化をしなければならない”という声が増えている」とし、「スペイン中央政府は、スコットランドの独立の反対の結果を受けて、ほっとした様子を見せたのに対して、カタルーニャ州政府は、“スペイン政府が、スコットランドの民主主義の見習うべき例に従って、住民投票を拒否してはいけない”との見解を示した」と報じた。
南ドイツ新聞(ドイツ)は、「欧州連合のジョゼ・マヌエル・ドゥラン・バローゾ欧州委員会委員長による、“このスコットランドの住民投票の結果は、団結した強いヨーロッパを象徴した結果となって、欧州委員会全員が賛成するだろうという結果となった”という発言は、様々な批判を招いた。記者会見で、“バローゾ欧州委員会委員長の伝えたいことは、住民投票で逆の結果になったとしたら、分裂した弱いヨーロッパの象徴となったということですか”という批判・質問に対して、バローゾ欧州委員会委員長の報道官はコメントを控えた」とし、「ヨーロッパがスコットランド独立住民投票から学べることは、もし、今後、独立における住民投票を拒否したら、独立への意志がどんどん強くなるだろうということだ」と伝えた。
ディー・ツァイト(ドイツ)は、さらに「今回の住民投票の結果は今後、他のヨーロッパの地域にどんな影響があるか、さらに、キャメロン首相が2017年に予定している“グレート・ブリテンにおける、ヨーロッパ連合からの独立の是非を問う住民投票”に、どんな影響があるか注目が集まる」とし、「恐らくスコットランドにとっても、他の独立が問われそうなヨーロッパの地域にとっても、“連邦国家”が適切な解決になるかもしれない」とした上で、「スコットランドの住民投票の結果は、グレート・ブリテンが脱ヨーロッパの方針にならないように、好影響が出るようになるかもしれない」と報じた。
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