既報どおり、習近平(シー・チンピン)国家主席は、中国共産党第十九次全国代表大会(十九大)開幕時の演説で、2050年までに社会主義の「強国」となると訴え、経済のみならず軍事力でも世界制覇を目論んでいる。その一環で、中国主権と主張している南シナ海においても、欧米他の干渉を撥ね付け、領有権を盤石としようとしており、この程、更なる人工島建設を加速するために世界最大級の浚渫船投入を発表した。
11月4日付米
『Yahooニュース』(
『AFP通信』配信):「中国、人工島建設促進のための超大型浚渫船を公開」
中国国営メディアの
『チャイナ・デイリィ』は11月4日、南シナ海における人工島建設に当るため、アジア最大級の浚渫船が、中国東部の江蘇省(チャンスー)で11月3日に進水したと報じた。
本船名は“天鯤号(ティアンクンハオ)”で、1時間当たり6,000立法メーター(標準サイズのプール3個分)の浚渫が可能であるという。...
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11月4日付米
『Yahooニュース』(
『AFP通信』配信):「中国、人工島建設促進のための超大型浚渫船を公開」
中国国営メディアの
『チャイナ・デイリィ』は11月4日、南シナ海における人工島建設に当るため、アジア最大級の浚渫船が、中国東部の江蘇省(チャンスー)で11月3日に進水したと報じた。
本船名は“天鯤号(ティアンクンハオ)”で、1時間当たり6,000立法メーター(標準サイズのプール3個分)の浚渫が可能であるという。
本船は、中国がこれまで投入してきた、南シナ海における人工島建設用の土砂等を浚渫する船を更に大型化したものである。建設済みの人工島は、軍事拠点化が可能となっている。
11月3日付英
『デイリィ・メール・オンライン』:「中国の人工島建設重機:驚くべきスピードで浚渫が可能な大型浚渫船が公開され、南シナ海に投入される見込み」
中国国営メディアの
『人民日報』によれば、新型浚渫船“天鯤号”は、江蘇省の南通港(ナントン)で11月3日に進水式を迎えたという。同本船は、140メーター長(460フィート)・27.8メーター幅(91フィート)で、35メーター(115フィート)深度の海底を浚渫できる。そして、その土砂等を一挙に15キロメーター(9.3マイル)先にはき出すことができ、これは世界の浚渫船の中で最も離れた距離であるという。
また、同本船は、2015年に南シナ海で7つの人工島建設に充てられていた“天津(ティアンチン)”より、更に1.3倍程効率的である。すなわち、単純計算で1年間に9つの人工島を建設できることになる。
同日付中国
『環球時報』:「中国国産の大型浚渫船がデビュー」
中国交通建設集団公司(CCCC)関係会社の天津浚渫公司は本紙に対して、超大型浚渫船“天鯤号”は、中国の技術と建設機能の粋を集めた傑作であると表明した。
同本船は自動運転で浚渫を行い、無人のモニタリング・システムを保有し、港湾などの浚渫や埋戻しの他、深い海底での作業も可能であるとする。
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