安倍晋三首相が、ロシア訪問後に英国を訪問中に、北朝鮮が今月3度目の弾道ミサイル発射実験(結果はいずれも失敗)を行った。メイ首相との、欧州連合(EU)離脱後の日英関係のみならず、対北朝鮮政策について語った安倍首相のコメントが、海外から注目されて報道されている。
4月29日付米
『ロイター通信米国版』:「安倍首相、英国のEU離脱後のルール急変に懸念表明」
英国のテリーザ・メイ首相と会談した安倍晋三首相は4月29日、英国がEU離脱後に貿易ルールを急変させることなく、日英間ビジネスがスムーズに対応できる体制を取るよう英国側に要請した。
日産自動車や日立グループ含めて、多くの日本企業が英国に400億ポンド(520億ドル、約5兆7,700億円)投資し-これは米国に続いて2番目の投資額-、14万人の雇用を創出している。...
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4月29日付米
『ロイター通信米国版』:「安倍首相、英国のEU離脱後のルール急変に懸念表明」
英国のテリーザ・メイ首相と会談した安倍晋三首相は4月29日、英国がEU離脱後に貿易ルールを急変させることなく、日英間ビジネスがスムーズに対応できる体制を取るよう英国側に要請した。
日産自動車や日立グループ含めて、多くの日本企業が英国に400億ポンド(520億ドル、約5兆7,700億円)投資し-これは米国に続いて2番目の投資額-、14万人の雇用を創出している。
英国が正式にEUを離脱する2019年3月までには、数千に及ぶ通商・金融・その他ルールが見直されることになるが、多くの国の外交トップや企業経営者が、スムーズなビジネス関係移行を切望している。
安倍首相はまた、英国のEU離脱後も、英国はもとよりEUが引き続き堅固な経済圏であることを望んでいるとしたが、メイ首相は、ソフトバンクによる英国半導体設計企業のARM買収、日産の小型クロスオーバーSUV(スポーツ用多目的車)“カシュカイ”増産のためサンダーランド工場増強、更には、トヨタによるダービーへの2億4千万ポンド(約350億円)追加投資決定の例を挙げて、日本企業にとって英国が引き続き重要拠点と位置付けている証拠だとコメントした。
同日付英
『メール・オンライン』(
『AP通信』配信):「日本の首相、“EU離脱後も英国経済が順調に推移していくことに期待”と表明」
メイ首相との首脳会談後、安倍首相は、EU離脱後も英国経済が“順調に推移していくものと信じている”と表明した。また同首相は、北朝鮮の再度の弾道ミサイル発射について、“国際社会への明確な挑戦”であり断じて許容できないとコメントした。
これに対してメイ首相は、ホンダ・日立・三菱自動車含めて1千社の日本企業が英国に投資しているとして、日本は“アジアにおける経済・安全保障上重要なパートナー”と称賛した。
なお、北朝鮮の度重なる蛮行について両首脳は、引き続いて両国及び国際社会と連携し、厳しく対応していくことで一致したと発表した。
同日付フランス
『フランス24』オンラインニュース(
『AFP通信』配信):「安倍首相、北朝鮮のミサイル発射は“断固として許容できない”と強調」
北朝鮮の弾道ミサイル発射について安倍首相は、訪問先のロンドンで4月29日、“断固として許容できない”とした上で、“我が国にとって計り知れない脅威”だと強調した。
安倍首相はまた、5月にイタリアで開かれる主要7ヵ国(G-7)首脳会議で、北朝鮮の脅威に対してきちんと対応していく“重い責任がある”とも語った。更に同首相は、北朝鮮の非核化のため、中国が国連安全保障理事会において効果的な決議を行っていく上で、中国に建設的な役割を果たしていくことを期待したいとも付言した。
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