22日夜明けまでに、警察は市街地のバリケードを撤去した。一部の若い参加者などがまだ活動を続けているが、大通りを中心とした市街地はほぼ通常通りに通行できるようになった。
警察が発表したところによると、警察職員のうち女性9人と男性4人が病院に搬送されたが、抗議活動で警察署が封鎖されたために搬送が「かなり遅れた」としている。警察はこれらの職員のケガが抗議活動によるものか、他の要因によるのかは明らかにしていない。...
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22日夜明けまでに、警察は市街地のバリケードを撤去した。一部の若い参加者などがまだ活動を続けているが、大通りを中心とした市街地はほぼ通常通りに通行できるようになった。
警察が発表したところによると、警察職員のうち女性9人と男性4人が病院に搬送されたが、抗議活動で警察署が封鎖されたために搬送が「かなり遅れた」としている。警察はこれらの職員のケガが抗議活動によるものか、他の要因によるのかは明らかにしていない。
警察の発表によると「警察当局は抗議活動参加者に寛容な態度で臨んできた。しかし抗議活動のやり方が次第に不法、非理性的、不合理なものとなってきていた」としている。また警察当局者の話によると、警察の周囲では、ヘルメットとマスク姿の抗議活動参加者が監視カメラをテープで覆い、バリケードをヒモ類で固定していた。また警察の建物に卵を投げつけ、壁には落書きをしていた。さらに抗議活動参加者はオイルをまき散らし、レーザーポインターで警官の目を狙っていたという。
6月12日に展開された抗議活動に対して、警察は催涙ガスやゴム弾で対応した。警察はこれらの対応は正当化されると主張したが、抗議活動参加者は過剰反応だと主張した。その結果、抗議活動は徐々に怒りの矛先を警察に向けるようになっていた。警察前での抗議活動は12日の活動で拘束された参加者を釈放することも要求していた。
香港のカトリックの司教管区の補佐司教は、抗議活動の参加者に過激な活動を控えるよう要請し、市民の批判が抗議活動に向けられる可能性があると警告した。この補佐司教は香港のケーブルテレビに答えて「抗議活動に参加した皆さんは相当期間街頭行動を続け、皆さんの要求や希望は明確になった。しかし私は皆さん個人の身の安全を心配している。どうか、絶対に、暴力はふるわないでください」と語った。
また『CNBC』は2014年の「雨傘運動」を率いた黄之鋒氏のコメントと、香港政府の声明についても報じている。
黄之鋒氏は、今回の抗議活動は「平和的な活動だった」と語り、また、「市民が中国・香港政府に感じている怒りは警察の声明では解決できない」とも述べた。
香港政府は21日遅く、抗議活動によって市民活動に不自由が生じたことに対して遺憾の意を表明し、抗議活動に対して「平和的、理性的に」行動するよう呼びかけていた。
さらに『ロイター』は、抗議活動が一旦収束しつつあることを伝えつつ、これで大規模な抗議活動が終わったと言えるかどうかは不透明だ、と報じている。
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