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【Globali】
欧州議会、ハンガリー現政権への政治的制裁手続き開始へ(2018/09/15)
ハンガリー首相のヴィクトル・オルバン氏が率いる現政権は、厳しい移民政策を打ち出し、2010年から長期間にわたって指揮を取っている。これに対しEUは基本的理念に反するとして制裁手続きを開始する決議案を採択した。決議案は賛成448、反対197、棄権が48で、欧州議員の3分の2以上が賛成に投じた。今回の制裁はEU基本条約第7条に基づいており、決議案が採択されたことで議会は初めて制裁実施の手続きに入ることになる。...
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ハンガリー首相のヴィクトル・オルバン氏が率いる現政権は、厳しい移民政策を打ち出し、2010年から長期間にわたって指揮を取っている。これに対しEUは基本的理念に反するとして制裁手続きを開始する決議案を採択した。決議案は賛成448、反対197、棄権が48で、欧州議員の3分の2以上が賛成に投じた。今回の制裁はEU基本条約第7条に基づいており、決議案が採択されたことで議会は初めて制裁実施の手続きに入ることになる。第7条は「核兵器ボタン」(最終手段)として知られており、加盟国が基本理念に違反した場合、制裁として様々な権利を停止することができる。これにより、ハンガリーがEU内で議決権を失う可能性もある。
今回欧州議会は、憲法と選挙制度、個人データの扱い、表現や宗教の自由、学問の自由、汚職、少数民族への権利などに懸念があるとしている。欧州議会は声明で、全体に及ぶ脅威を阻止すべく加盟国が一つとなって行動するよう呼びかけた。
これに対しオルバン氏は演説でハンガリーに対する脅迫だと批判した。また、欧州の中でも一部議員はオルバン氏を支持し、今回の決議を非難している。
今後手続きは議会加盟国による審議に入るが、議決権を停止するためには全加盟国の全会一致が必要であり、現時点でポーランドがオルバン政権を支持することを表明していることから、実現する可能性は低いとみられている。
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