9月13日付米
『ワシントン・タイムズ』紙:「ドゥテルテ氏、米国との同盟関係に否定的発言」
「●フィリピンのロドリゴ・ドゥテルテ大統領は9月13日、僅か数ヵ月前にアキノ前大統領が米国との間で合意した、南シナ海における合同パトロールの取り決めについて、今後フィリピン海軍を参加させないことにしたと表明。
●同大統領は9月12日、テロ対策で南部ミンダナオ島に巡回駐留している米軍部隊に出て行ってもらうと発言したばかり。...
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9月13日付米
『ワシントン・タイムズ』紙:「ドゥテルテ氏、米国との同盟関係に否定的発言」
「●フィリピンのロドリゴ・ドゥテルテ大統領は9月13日、僅か数ヵ月前にアキノ前大統領が米国との間で合意した、南シナ海における合同パトロールの取り決めについて、今後フィリピン海軍を参加させないことにしたと表明。
●同大統領は9月12日、テロ対策で南部ミンダナオ島に巡回駐留している米軍部隊に出て行ってもらうと発言したばかり。
●アキノ前大統領時代、米国との交渉の結果、2014年以降フィリピン基地に米軍が再駐留する軍事協定を締結しているが、新大統領はこれにも異なる判断を下す恐れ。」
9月14日付ロシア
『RT(ロシア・トゥデイ)』テレビニュース:「フィリピン大統領、米国から離れて中ロから武器調達を模索」
「●ドゥテルテ大統領は、中国との軋轢を避けるため、米国との外交・防衛協定から距離を置くこととし、南シナ海における米軍との合同パトロールへの参加も取り止めると表明。
●更に同大統領は、最新の武器調達先として、25年分割返済条件を提示している中ロを対象に検討する模様。
●軍事専門筋によると、1950年代以降、フィリピンの武器輸入額の約75%が米国。
●なお、米国務省のジョン・カービー報道官は、ドゥテルテ大統領のコメントは承知しているが、何ら公式の話は出ていないとし、また、国防総省のゲーリー・ロス報道官は、新政権と緊密に協議していくとコメント。」
同日付フィリピン
『フィリピン・タイムズ』紙:「フィリピン大統領、米国との合同パトロールを拒んで中国からの武器調達に方針変更」
「●ドゥテルテ大統領は9月13日、今後、フィリピン沖12海里(約22キロメーター)の領海内を自軍だけでパトロールすることとし、それ以外の海域で米軍と合同パトロールをすることは止めると決めたと発言。
●米大統領府のジョシュ・アーネスト報道官は、フィリピン側から公式に米駐留部隊の撤退の話は聞いていないとし、ドゥテルテ大統領は共和党のドナルド・トランプ候補に似て、“いろいろ勝手なコメント”をする傾向にある人物だと理解していると表明。
●なお、フィリピン軍高官は、米軍との連携は強固で、今後も合同演習やテロ対策支援は継続するとコメント。」
一方、同日付米
『ロイター通信米国版』:「中国、フィリピン訪問団に両国間連携の“新しい分岐点”にあると伝達」
「●中国外交部の劉振民(リゥ・チェンミン)副部長(副大臣に相当)は9月14日、フィリピンからの訪中団(16人の元外交官ら)に対して、両国関係は“新しい分岐点”に差し掛かっており、フィリピン側が領有権問題を“適切に”扱い、対話と相互協力によって中国との関係修復に努めるよう要請。
●同副部長は、両国の友好関係が崩れたのは前政権の様々な対応(常設仲裁裁判所への一方的提訴含めて)によるもので、新政権には中国側への歩み寄りを期待するとも発言。」
同日付英
『インターナショナル・ビジネス・タイムズ』オンラインニュース:「中国外交部高官、中・フィリピン連携は“分岐点”に差し掛かっているとフィリピン代表団に説明」
「●ドゥテルテ大統領が、フィリピン海軍に米軍との合同パトロールに参加させないと表明したのは9月13日だが、その直前の9月12日、中国とベトナムが、意見の相違は別にして、領有権問題で平和裏な解決に向け努力することで合意と発表。」
日本としても、対中政策を適時に、かつ勢いを持って進めようとしている最中、暴言や失言の多いフィリピン新大統領の扱いには、よほど慎重になる必要があろう。
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