既報どおり、中国は、南シナ海問題で国際社会での劣勢を挽回すべく、当事国加盟の東南アジア諸国連合(ASEAN)を懐柔した。一方で、独自の主張に基づいて海洋活動は継続していて、更に今度は、武力で威圧すべく、南シナ海で初めてロシアとの大規模合同軍事演習を展開している。
9月12日付米
『CNBCニュース』:「中ロ、南シナ海で合同海上演習開始」
「●中ロ両国は9月12日、8日間にわたり南シナ海で合同軍事演習を開始。
●中国海軍発表では、海難救助、対潜水艦作戦、実弾射撃、島嶼上陸・防衛作戦を展開。
●中ロ両国は以前から合同軍事演習を行っているが、南シナ海での演習は初めての試みで、かつ最大規模。
●ロシアはこれまで、ASEAN諸国と経済・安全保障で関係を強化してきたこともあり、当初は南シナ海問題で中立の立場を取っていたが、米国のアジア進出(リバランス政策)に伴う南シナ海での軍事的活動に反発し、また、中国が一方的な仲裁裁定に従わされそうな動きが出ていることから、ここへきて中国支援を強く表明。...
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9月12日付米
『CNBCニュース』:「中ロ、南シナ海で合同海上演習開始」
「●中ロ両国は9月12日、8日間にわたり南シナ海で合同軍事演習を開始。
●中国海軍発表では、海難救助、対潜水艦作戦、実弾射撃、島嶼上陸・防衛作戦を展開。
●中ロ両国は以前から合同軍事演習を行っているが、南シナ海での演習は初めての試みで、かつ最大規模。
●ロシアはこれまで、ASEAN諸国と経済・安全保障で関係を強化してきたこともあり、当初は南シナ海問題で中立の立場を取っていたが、米国のアジア進出(リバランス政策)に伴う南シナ海での軍事的活動に反発し、また、中国が一方的な仲裁裁定に従わされそうな動きが出ていることから、ここへきて中国支援を強く表明。」
同日付米
『ビジネス・インサイダー』オンラインニュース(
『AFP通信』記事引用):「中ロ、南シナ海で合同軍事演習」
「●中国海軍の梁陽(リャン・ヤン)報道官は9月11日、今回の合同軍事演習は特に島嶼防衛を中心に実施するもので、これまで両国が他海域で実施した共同演習に比べて規模も作戦の多様さも最大と発表。
●中ロ両国は昨年5月、黒海と地中海で初めて海上軍事演習を実施した後、8月下旬には、ウラジオストック南のピョートル大帝湾(日本海)でも合同演習を実施。」
同日付英
『メール・オンライン』(
『AP通信』記事引用):「中ロ、南シナ海で海上軍事演習を開始」
「●中国海軍発表によると、今回の中ロ合同軍事演習は“海上連合2016”と題した実戦的訓練。
●ロシアは主要国の中で唯一、南シナ海問題には米国等域外国は干渉すべきでないとする中国主張を支持。」
同日付ロシア
『スプートニク・インターナショナル』オンラインニュース:「中ロ合同海上演習は“高度な実効性”」
「●ロシア海軍司令官代理のアレキサンダー・フェドテンコフ中将は9月12日、中ロの合同海上演習は高度に実効的で、世界各地の海上安全保障に有益とコメント。
●“海上連合2016”合同演習には、両軍合わせて18隻の艦船、21機の戦闘機、そして250人余りの将校・兵士が参加。
●ロシア海軍報道官は、この合同演習は具体的に第三国を対象としたものではなく、また、同海域の地政学的な変更を意図したものではないと強調。」
同日付中国
『人民日報』:「中ロの南シナ海における海上演習で両国連携が強化」
「●9月12日に始まった中ロ合同海上演習は、中国人民解放軍の南海艦隊本部のある広東省沖の南シナ海北西部で展開。
●南海艦隊副司令官の余満江(ユー・マンチアン)海軍少将が、合同演習を指揮。
●中国海軍の梁報道官は、中ロ合同演習によって、両国の全面的戦略パートナーシップを発展させ、海上安全への脅威に共同で対処する能力を増強することが目的と発表。」
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