5月16日付英国
『Guardian』は「新規感染者増加の台湾でロックダウン、買い占めも」との見出しで以下のように報道している。
台湾では約3週間前から国内のエアラインや関連ホテルで新型コロナ感染者が発生し、対策を強化した前日15日の180人を超え、16日には206人の感染者が確認された。
世界で最もコロナ対策が進んでいると考えられた台湾での突然の感染拡大により、台北など2都市で一部ロックダウンが敷かれ、市民は外出を控えるようになり、賑わいを見せていたショッピング街や寺などからは人がいなくなった。...
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5月16日付英国
『Guardian』は「新規感染者増加の台湾でロックダウン、買い占めも」との見出しで以下のように報道している。
台湾では約3週間前から国内のエアラインや関連ホテルで新型コロナ感染者が発生し、対策を強化した前日15日の180人を超え、16日には206人の感染者が確認された。
世界で最もコロナ対策が進んでいると考えられた台湾での突然の感染拡大により、台北など2都市で一部ロックダウンが敷かれ、市民は外出を控えるようになり、賑わいを見せていたショッピング街や寺などからは人がいなくなった。
16日の会見で疾病対策センターは 207人の新規感染者が出ているとし、一人は海外からの感染者だという。
患者の多くは高齢者だが、5歳から80歳と幅広い年齢の感染者がいるという。台北では89人の新規感染者のうち58人はバーや風俗業で100人以上のクラスターを出した万華区の人々。他97人は台北近郊の新北市の感染者。
台北と新北で警戒レベルが4段階中のレベル3に引き上げられた翌日、陳時中保健相は、学校でのリモート学習や病床がひっ迫する病院でのコロナ患者優先ガイドライン等の対策を発表。「個々人の責任感が非常に重要だ」と述べ、衛生管理を徹底し、不要な移動や交流を避けるよう注意を呼び掛けた。
警戒レベル3は台湾の人口2400万人のうち約650万人を対象に、集会を制限しマスクの着用を義務付け一部の店舗や公共機関に休業を要請するもの。飲食店はソーシャルディスタンスを保てる場合は、開業可としている。
通常の生活を送りながらも海外の感染拡大を見てきた台湾の人々は、警戒感を強めている。15日午後にはスーパーで買占めが起き、メトロでは客が60%減少、首都は人込みや車が減り、川べりの飲食店客や商店街を歩く歩行者は見られなくなった。感染拡大により、ワクチン接種も増加しており、この日は1日の接種としては最大の3万2千人が接種したという。蔡英文総統は7月には台湾独自開発のワクチンがはじまるとする。
同日付台湾『Taiwan News』は「台北、新北で公務員にフレックスタイム導入」との見出しで以下のように報道している。
16日台湾行政院人事総局 (DPGA) は、新型コロナ感染拡大を避けるため5月17~28日までの間、台北と新北の公務員にフレックスタイム制が導入されることを発表。通勤者のラッシュアワーの混雑緩和するため、出勤を午前7:30~10:00、退勤を午後4:30-~7:00へと分散させる方針とした。これにより同時に交通機関を使う人の数を減らせるとしている。政府機関も、必要なら同制度を取り入れることができるが、2都市の学校職員は教育省とは違う方針を取るという。
台湾の感染者が180人に達し、感染対策による規制はレベル3に引き上げられた。不要な移動や集会は行わず、リモートワークやフレックスタイムなど、従来の感染予防対策に加え、企業も個人と職場の衛生管理を徹底する。
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