米国がロシア軍によるウクライナ侵攻が近づいていると警告する中、ウクライナ大統領は、数日以内にロシアが侵攻する可能性があるという納得できる証拠をまだ見ていない、と反論している。
『ロイター通信』は、米国の国家安全保障問題担当大統領補佐官のジェイク・サリバンが「その日を完璧に予測することはできないが、ロシアによるウクライナへの侵攻はいつでも始まる可能性があると以前から言ってきた。オリンピックが終わる前のこの1週間も含まれる」とCNNに伝えたことを報じている。ただし、米国は、ロシアの計画や時期に関する警告の根拠となる証拠はほとんど公開していない。
インドのメディア『インディア・トゥデイ』は、ウクライナのゼレンスキー大統領は、国民に冷静さを求める発言を繰り返す中、ロシアが早ければ今週半ばにも侵攻する計画をしている可能性があるという、ここ数日の米国当局の強い警告に疑問を呈した、と報じている。...
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『ロイター通信』は、米国の国家安全保障問題担当大統領補佐官のジェイク・サリバンが「その日を完璧に予測することはできないが、ロシアによるウクライナへの侵攻はいつでも始まる可能性があると以前から言ってきた。オリンピックが終わる前のこの1週間も含まれる」とCNNに伝えたことを報じている。ただし、米国は、ロシアの計画や時期に関する警告の根拠となる証拠はほとんど公開していない。
インドのメディア『インディア・トゥデイ』は、ウクライナのゼレンスキー大統領は、国民に冷静さを求める発言を繰り返す中、ロシアが早ければ今週半ばにも侵攻する計画をしている可能性があるという、ここ数日の米国当局の強い警告に疑問を呈した、と報じている。
米国当局関係者が、ロシアが16日を目標日としているとの情報を得たとの新たな報道に対して、ゼレンスキー大統領は、「我々はすべてのリスクを把握している、リスクがあることを理解している。あなた、あるいは誰かが16日から確実にロシア侵攻が始まるという追加情報を持っているならば、その情報を私たちに送ってください。」と語り、バイデン政権や米メディアからの警告に対する苛立ちを露わにした。
一方、米『ウォール・ストリート・ジャーナル』はウクライナ危機に対する米国とは異なるドイツの姿勢を報じている。首相に就任したばかりのショルツ氏は、歴代のドイツ首相と同様、西側同盟への加盟とロシアとの密接な関係のバランスを取ろうとしている。
ショルツ政権の関係者たちは、ショルツ首相がロシアに対して強硬な姿勢を取らないのは、ロシアからの報復の恐れや、ガス供給への懸念からではないと述べている。むしろ、ウクライナを欧米圏に引き入れ、武器を供給しようとするアメリカの動きが、ヨーロッパの不安定さに拍車をかけているのだと主張している。あるドイツ政府高官は、「ウクライナが北大西洋条約機構(NATO)に加盟しないことは誰もが知っている」と語っている。2008年にNATOがウクライナを招待したのは戦略的な誤りだったとし、当時、ドイツやフランスなど西ヨーロッパの大国はこの動きに反対していた、と同高官は付け加えた。
フランスもドイツと同様に、キエフへの武器供給を拒否しており、ウクライナのNATOおよびEU加盟に断固反対している。マクロン大統領は、昨年から、ロシアのプーチン大統領との和解も模索してきた。
仏公共放送局『RFI』は、マクロン大統領は、プーチン大統領との首脳面談の後、ウクライナを訪れ、ゼレンスキー大統領とも面談したことを伝えている。そして、ウクライナの指導者たちは、フランス大統領がプーチン大統領とウクライナの「フィンランド化」、すなわち中立国として、ウクライナがNATOに加盟しないことを約束することに合意したのではないかと懸念している、と伝えている。
なお、米メディア『ラジオ・フリー・ヨーロッパ(RFE)』は、ロシアとの国境に近いウクライナ東部に位置する小さな村ブラホビシェンカでは、村人にとってロシア軍の侵攻は遠い話でしかないと、伝えている。
ここで生まれ育ったオレクサンドル・コポフさん(60歳)はRFEの記者に対し、「戦争?ここでは誰も信じないよ」と述べている。「この騒ぎが始まった2014年、村には戦車が来て、いたるところに州兵や兵士がいた。今は何も見えない。何もない。完全に空っぽだ。もし何かを隠していれば、見えていたはずだ。村人から機材を隠すことはできない」。と説明している。現在、村人にとって一番の関心事は戦争ではなく、子どもたちの教育環境を改善するためのスクールバスの復活とインターネット環境の整備だという。
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