ロシア;世界最大の国土を持つ国の新型コロナウィルス感染者が異常に少ないのは例によってまやかし?【米メディア】(2020/03/20)
3月18日現在、新型コロナウィルス感染拡大は世界159ヵ国に及び、感染者22万2,642人、死者9,115人と、勢いは衰えない(米ジョンズ・ホプキンス大学内研究機関集計データ)。特に、中国以外の欧州並びに米国での感染拡大が深刻である。しかし、かかる状況下、ロシアは、世界最大の国土を持ち、また、ウィルス禍に苛まれる中国及び欧州と長い国境を接しているにも拘らず、感染者は僅か147人(全体の50位)であり、かつまだ死者も出ていない。そこで、国内外の批判的メディアから、ロシアドーピング問題(注後記)よろしく、今回の新型コロナウィルス感染検査でもまやかしがあると疑念の声が上がっている。
3月18日付
『ボイス・オブ・アメリカ』:「プーチン大統領、新型コロナウィルス感染の脅威は横に置いて強権力拡大」
ウラジーミル・プーチン大統領は3月18日、4月22日に予定されている、自身の支配力を現行任期末の2024年より更に伸ばすことを許容することになる、憲法改正に関わる国民投票について触れた。
クリミア半島併合から6周年を記念する式典で述べたもので、同大統領は、“目下のところ、世界を震え上がらせている新型コロナウィルス感染問題は、ロシアにおいては感染抑制の成果が出ている”とした上で、“但し、国民の生命・財産を守ることが重要なので、もし感染状況が悪化するようであれば、投票日を若干延期することもあり得る”とコメントした。...
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3月18日付
『ボイス・オブ・アメリカ』:「プーチン大統領、新型コロナウィルス感染の脅威は横に置いて強権力拡大」
ウラジーミル・プーチン大統領は3月18日、4月22日に予定されている、自身の支配力を現行任期末の2024年より更に伸ばすことを許容することになる、憲法改正に関わる国民投票について触れた。
クリミア半島併合から6周年を記念する式典で述べたもので、同大統領は、“目下のところ、世界を震え上がらせている新型コロナウィルス感染問題は、ロシアにおいては感染抑制の成果が出ている”とした上で、“但し、国民の生命・財産を守ることが重要なので、もし感染状況が悪化するようであれば、投票日を若干延期することもあり得る”とコメントした。
しかし、政権批評家らは、新型コロナウィルス対策に伴う制限と、本心では国民投票を強行しようとする対応に矛盾が生じているとする。
例えば、『モスクワのこだま』ラジオ放送(1990年設立)のコメンテーターのマトベイ・ガナポルスキィ氏は、“政権は左手で国民の行動制限を敷いておいて、右手で投票所に必ず来るよう四六時中迫っている”と指摘している。
また、同大統領が、“新型コロナウィルス感染に国境はないが、これまでのところロシアはうまく制御できている“と自賛していることにも、疑問の声が上がっている。
すなわち、政府の新型コロナウィルス対策チームが3月18日、感染者は147人になっているが、死者は出ていない、と発表したことに対して、まやかしではないかとの声がある。
例えば、専門家らは、ロシアは世界最大の国土を抱え、また、ウィルス禍に苛まれている中国、欧州と国境を接しているのに、何故これ程低く抑えられているのか理屈が通らないと批評している。
巷でも、国民を動揺させないように、政府が、新型コロナウィルス感染患者をインフルエンザやただの肺炎としてしまっているのではないか、との噂が飛び交っている。
また、分子遺伝学が専門のロシア科学ウェブサイト『PCRニュース』によると、ロシアの検疫検査研究所では実証されていない検査方法で新型コロナウィルス感染の検査を行っているので、検査結果が陰性と出ても疑わしいという。
同ニュースに投稿したエレーナ・クルシェンコ及びアレクセイ・トルガシェフ両氏は、“政府発表の感染者数は感染流行状況を正しく反映していないため、本当の脅威を覆い隠してしまう”と述べている。
なお、ロシア政府は遅ればせながら、3月18日に、外国からの来訪者を5月1日まで受け入れないと発表した。
また、米国、英国、アラブ首長国連邦(UAE)の往来便を全て一時停止とした。
更に、全校を3月23日から4月12日まで閉鎖し、期間中はオンライン授業を採用するとしている。
(注)ロシアドーピング問題:ロシアが国ぐるみで競技選手のドーピングに関わってきたことが発覚し、同国選手がオリンピックや国際大会へ出場することが禁止となった問題。2016年のリオデジャネイロ・オリンピックでは、陸上や重量挙げなど有力選手を含む100人以上が出場禁止となり、パラリンピックではロシア選手団が全面的に参加停止とされる事態に至っている。
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ロシア;新型コロナウィルス滲入防御のため中国国境封鎖だけでなくシベリアに一大検疫センター設置【米・ロシアメディア】(2020/02/05)
ロシア政府は先週、猛威を振るう新型コロナウィルスの滲入を防ぐため、4,300キロメートルに及ぶ中国国境を封鎖した。しかし、感染者が2人発生したことから、疑わしき患者等を一ヵ所にまとめて隔離して感染拡大を防ぐべく、シベリアに一大検疫センターを設置することとした。
2月4日付米
『ボイス・オブ・アメリカ』:「ロシア、新型コロナウィルス感染拡大防御のためシベリアに検疫センターを設置」
ロシア政府が立ち上げた新型コロナウィルス対策チームは2月4日、ロシア国内で2人の感染者が発生したことを受けて、感染の疑いがある患者全てを隔離し、これ以上の感染を防ぐべく、シベリアに検疫センターを設置したと発表した。
ウラジーミル・プーチン大統領は、訪問先のチェレポベツ(モスクワ北方)で、“新型コロナウィルス防御のため、可能な限り有効な対策を講じる”と表明した。...
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2月4日付米
『ボイス・オブ・アメリカ』:「ロシア、新型コロナウィルス感染拡大防御のためシベリアに検疫センターを設置」
ロシア政府が立ち上げた新型コロナウィルス対策チームは2月4日、ロシア国内で2人の感染者が発生したことを受けて、感染の疑いがある患者全てを隔離し、これ以上の感染を防ぐべく、シベリアに検疫センターを設置したと発表した。
ウラジーミル・プーチン大統領は、訪問先のチェレポベツ(モスクワ北方)で、“新型コロナウィルス防御のため、可能な限り有効な対策を講じる”と表明した。
大統領府のドミートリィ・ペスコフ報道官も、ラジオ局『モスクワのこだま』のインタビューに答えて、同大統領が感染拡大を防ぐための諸対策について定期的に報告を受けて、適切な指示を出していると語った。
ロシア軍機が今週初め、武漢市滞在中のロシア人80名を乗せて帰国した。
そして2月4日晩、残ったロシア人及びカザフスタン・ベラルーシ・ウクライナ・アルメニア市民合計70名を避難させるため、2機目を現地に派遣している。
この措置を受けて、タチアナ・ゴリコーバ副首相は、中国から避難してきた全ての人をシベリア西部のチュメニに設置した検疫センターに隔離して、検疫を受けさせ、結果が判明するまで2週間滞在させると発表した。
同検疫センターは、周囲をフェンスで囲い、逃亡を防ぐためにロシア親衛隊が警備に当たるという。
ロシア国営『タス通信』はロシア大使館の情報として、武漢市には341人のロシア人が滞在しているが、一部の人たちはすぐに避難する必要はないだろうという。
就任後3週目となったミハイル・ミシュスチン新首相は2月4日、新型コロナウィルス感染疑いのある外国人の入国は拒否するとした上で、ロシア南部の黒海東岸保養地ソチで開催予定だった国際経済サミットを暫くの間延期すると発表した。
ロシア政府は先週、4,300キロメートルに及ぶ中国国境を全て封鎖し、また、中国人への訪問ビザの発行を停止している。
そしてこの措置に加えて、中国とロシアを往来する航空機について、国営アエロフロートによるモスクワ~北京、上海、広州、香港便のみに限定することとした。
一方、『RBK』紙によると、医療用マスクの在庫減少、また、価格高騰を受けて、ロシア政府は当該マスクの輸出を禁止することを検討しているという。
また、サンクトペテルブルグの著名なマリインスキー劇場で2月11日に開演予定だった、中国国立歌劇場・舞踏団のショーも“適当な時期”まで延期されている。
2月5日付ロシア『タス通信』:「監視団体、中国からの避難者に新型コロナウィルス感染症状の人はいないと報告」
ロシア消費者権利擁護監視庁のアンナ・ポポバ氏は2月4日、“中国から避難してきたロシア人は、目下のところ新型コロナウィルス感染の疑いはない”との中間報告を行った。
今回派遣された2機のロシア空軍機が、合計147人を中国から避難させることになるが、同氏は、“現状では、感染の疑いがある人を連れて帰ることは不可能”だと付言した。
それでも、避難してきた人全員が、シベリアのチュメニに設営された検疫センターで2週間留まり、感染の有無を確認することになるという。
そして、同検疫センターは、二重のフェンスを設け、また、ロシア親衛隊が警備を行うことで、万一逃亡などすることがないよう対応することになるとも言及した。
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