米Google社が、キューバ国営通信プロバイダー「ETECSA」と提携、旧式通信インフラのキューバでのサービス向上を目指す。「Google Global Cache」を導入しキューバ国内にデータを置くことにより「YouTube」などの人気コンテンツへのアクセスを10倍高速化できるという。キューバでは自宅でのネットへの接続は法律で禁止されており、一般ユーザーは高額の公衆WIFIを使用しており、ファイルのダウンロードにでも長時間がかかるという。今年、米オバマ大統領は冷戦期の宿敵であったキューバとの国交を回復させたが、キューバ当局は、対キューバ強硬派とみられるトランプ次期政権移行前に、この合意で対米国交正常化への弾みをつけたい意図があるとみられている。キューバ国内のネット接続向上には強硬派も含め期待がかかっており、ゼネラル・エレクトリック社など他の企業もキューバ側との交渉をしているとの情報もあるという。
12月12日付英国
『BBC』は「キューバがグーグルとネット接続高速化で契約」との見出しで次のように報道している。
キューバの国営テレコム企業「ETECSA」がネット高速化でグーグル社と契約。国内にサーバーを設置し、グーグルのメールサービスやユーチューブ等のサービス利用の向上を図る狙い。オバマ政権最後一か月を切っての合意となったが、今後次期政権が対キューバ政策を変更するかは不明。
トランプ次期大統領は、先月の当選以来、共産国に対しては好意的とも敵対的と言える発言をしており、今後の政策がキューバ側にどう影響するかは未知数である。...
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12月12日付英国
『BBC』は「キューバがグーグルとネット接続高速化で契約」との見出しで次のように報道している。
キューバの国営テレコム企業「ETECSA」がネット高速化でグーグル社と契約。国内にサーバーを設置し、グーグルのメールサービスやユーチューブ等のサービス利用の向上を図る狙い。オバマ政権最後一か月を切っての合意となったが、今後次期政権が対キューバ政策を変更するかは不明。
トランプ次期大統領は、先月の当選以来、共産国に対しては好意的とも敵対的と言える発言をしており、今後の政策がキューバ側にどう影響するかは未知数である。
世界的にもネット接続の後進国のキューバ国民は概ね状況が改善するが利便性がすぐに良くなるという訳でなく、大多数の国民は自宅でネット接続がなく、高額なWIFI接続のあるスポットでの接続を余儀なくされている。グーグルは声明で「人気のユーチューブなどの高帯域通信で接続への待ち時間が減ると期待できる」とする。
同日付キューバ
『キューバSI』は「グーグルとキューバテレコムが契約」との見出しで次のように報道している。
月曜、ネットの高速接続を可能とするため、グーグルとテレコム国営企業が合意。グーグルの親会社アルファベット社のエリック・シュミット取締役会長がETECSAのマイラ・マリン社長と契約を交わした。ユーザーへのサービス向上のためサーバーを国内に複数設置することで、Gメールやユーチューブなどのコンテンツにも対応可能とする。テレコムの技術者は「キャッシュメモリの向上は期待できるが、地方回線を使用したメール送受信には向かない」としている。双方はノーコメントとしている。
オバマ大統領は2年前から、キューバとの国交正常化への重点政策として、インターネット接続の向上を挙げている。オバマ大統領の任期満了が来月と迫る中、滞る貿易協定へ向けた締めとして両国当局がこの契約にこぎつけた。だが、徐々に回復してきた両国の関係は次期大統領トランプ氏により、意図も簡単に元に戻ってしまう恐れがある。
同日付キューバ
『プレンザ ・ラティーナ』は「グーグルがキューバ国内サービスで合意」との見出しで次のように報道している。
キューバのテレコム企業とグーグルが国内のグーグル・グローバル・キャッシュ(GGC)で合意。
国内ユーザのネット接続高速化と「ETECSA」の海外ネットワークへのアクセス向上が期待できる。
グーグル社は2014年からキューバ市場に進出し、無料ブラウザ「グーグルクロム」やアプリやゲームがインストールできる「グーグルプレイストア」及びウェブ解析ツール「グーグルアナリティクス」を公開、昨年10月には、Webアプリ「クロームウェブストア」を公開していた。
同日付米国
『ABCニュース』(AP通信引用)は「グーグルとキューバがコンテンツ高速接続化で合意」との見出しで次のように報道している。
キューバ国内で グーグル社人気コンテンツ接続が可能となる。キューバ国民は自宅でのネット接続が法律で禁止されており、平均月収ほどと高額な公衆WIFI接続を利用しなければならず、ファイルのダウロードや動画配信も非常に遅いという。この契約を機に画期的に旧インフラが改善されたり公衆の接続が良くなる訳ではないが、グーグルのユーチューブなどは10倍の速度となる。他の企業によるコンテンツの速度は現状維持となる。
キューバ当局は、来月のトランプ政権移行前に、この合意で対米国交正常化への弾みをつけたい意図があるとみられる。今回の合意は、1週間を切って公開された。当局筋によると他にもゼネラル・エレクトリック社など各社が交渉を行っているという。
キューバ国民のネット情報へのアクセスの向上で、対キューバ強硬派には攻撃材料となる情報がもたらされやも知れないが、両者側ともにキューバのネット接続向上の必要性を認識しており、トランプ次期政権での動きが注目される。
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