仏地方紙
『ル・テレグラム』によると、デンマークでは現在、オミクロン株が猛威を振るっている。しかし、デンマーク政府は、オミクロン株感染者の重症化率が低く、国民のワクチン接種率が高いため、すべての制限を解除することを決定した。フレデリクセン首相は記者会見で、「私たちは規制に別れを告げ、コロナ以前の生活を歓迎する」と述べた。「コロナウイルスはもはや社会的脅威とはみなされないと判断した。」と説明している。
2月1日より、現在行われているヘルスパスの使用、マスクの着用、飲食店の時短営業などの国による規制は、すべて解除される。ただし、あと4週間は入国制限を継続するという。また、陽性反応が出た場合は、4日間隔離することが「推奨」される。通院時のマスク着用や健康パスの使用も引き続き推奨される。
25日には4万6千人以上の新規感染者が確認され、感染率は極めて高くなっている。しかし、保健相は「新規感染者数と入院患者数を切り離すという目標を達成できた」と述べており、流行はまもなくピークを迎えると見ている。1月初めの時点で、新規感染者数は35%増えていたが、入院患者数の増加率は16%にとどまっていた。また、重症患者も1月初めの74人から現在44人に減少している。デンマークでは、人口580万人のうち60%近くが、ブースター接種を済ませている。
仏紙『ジュルナール・ドュ・ディマンシュ』は、オミクロン株が主流となっているヨーロッパでは、感染者数が記録的なレベルに達している一方で、規制を取り払う国が増えつつあると伝えている。
デンマーク以外でも、例えばスペインのカタルーニャ州では、今月21日から飲食店やスポーツジムに入場する際のヘルスパスが不要になった。午前1時から午前6時までの夜間外出禁止令も解除された。オミクロン株に対しては効果がないと判断されたためだ。専門家委員会は「オミクロンの影響で、ワクチン接種の有無や、すでに感染しているかどうかにかかわらず、人口のかなりの部分が再びウイルスに感染しやすくなっている」と指摘している。
ノルウェーでも、バー(午後11時まで営業)でのアルコールの復活に続き、規制の新たな緩和を発表する準備が進められている。ヨーナス=ガール・ストーレ首相は、「ウイルスは急速に広がっているが、重症化する人ははるかに少ない」と説明している。保健当局は、「規制は費用がかかり、自由を制限し、ある意味、あるグループにとっては、感染よりも悪いことかもしれない」と述べている。「現在、多くの人がブースター投与を受けたところであり、重症化から非常に守られている。こうした人達は、今のうちに感染しておいた方が良い」と指摘している。
最も厳しい規制措置が取られていたオランダでも、営業が禁止されていた飲食店、劇場、美容院などが再開されている。保健相は、オミクロン株による入院率の低さを理由に挙げている。ただし、オランダの場合は、国内ではヘルスパスはまだ必要とされ、飲食店は夜10時以降の営業が認められていない。保健相は、オミクロン株は「軽いインフルエンザ」ではない、と指摘している。
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