【ワクチン・新薬・検査】
新型コロナウイルスのワクチン開発(4月11日)
国立アレルギー感染研究所の所長は新型コロナウイルスのワクチン製造について、「通常のワクチン開発には数年かかる。新型というのは人類がこの特定のウイルスに感染したことがなかったという意味」とコメントした。
また、米国・トランプ大統領は「一刻も早くワクチン開発を完成させるよう要請した」と語った。ワクチンの開発にはベストのシナリオで1年、現実的には1年半から2年で出来ると予想するむきもある。
加速するワクチン・治療薬開発競争(4月4日)
(世界が注目するアビガン)
新型コロナウイルスがもたらしたものは災いだけでなく、ビジネスチャンスも、もたらしている。新型コロナウイルスがパンデミックに認定されたことにより、世界にまたがる巨大ビジネスマーケットが誕生しメガファーマや、最先端の技術を持つベンチャー企業等は色めき立っている。日本にとっての朗報は富士フィルムホールディングスの子会社が開発した抗インフルエンザ薬・アビガンについて、その有効性が世界に認められ始めていることである(なぜか最近中国でのアビガンについての論文が消去されている)。...
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(世界が注目するアビガン)
新型コロナウイルスがもたらしたものは災いだけでなく、ビジネスチャンスも、もたらしている。新型コロナウイルスがパンデミックに認定されたことにより、世界にまたがる巨大ビジネスマーケットが誕生しメガファーマや、最先端の技術を持つベンチャー企業等は色めき立っている。日本にとっての朗報は富士フィルムホールディングスの子会社が開発した抗インフルエンザ薬・アビガンについて、その有効性が世界に認められ始めていることである(なぜか最近中国でのアビガンについての論文が消去されている)。日本政府はそのうち30か国に対し、アビガンを無償提供する方針である。アビガンは中国政府が臨床研究でその有効性を確認したとしているが、日本国内ではまだ正式に承認されておらず、これから治験プロセスが開始される。日本の中堅化学メーカー・デンカはアビガン増産の動きをにらみ、来月から新潟・糸魚川市にある工場でアビガンの原料となるマロン酸エチルの生産を開始する予定である。
(ワクチン開発競争では出遅れた日本)
安倍首相は3日の参院本会議で「一日も早く有効な治療薬やワクチンの開発を加速する」と強調したが、残念ながら世界のワクチン開発競争においては日本企業の出る幕はない。その背景には日本がPCR検査を積極的にしてこなかったことがある。メガファーマである米国・ジョンソンエンドジョンソン社は米国生物医学先端研究開発局と連携し、9月までにワクチンの臨床試験を開始し、2021年早々にもDNA検査を通じたワクチンができる可能性を示唆している。同社は米国国立衛生研究所と共同でワクチンを作っているベンチャー企業・モデルナ社の存在を強く意識している。モデルナ社は当初は治験の一番最後のステージであるフェーズ3までやってからワクチンを完成させるという話だったが、1年から2年程度の時間が最低かかるため、急遽この方針を撤回し、今年の秋には医療従事者用のワクチンが提供可能であると発表した。ジョンソンエンドジョンソン社はこの動きを見てさらにワクチン開発のスピードを加速している模様である。
(過熱するワクチン開発競争・懸念する声も)
ワクチン開発競争が過熱する一方で懸念する声も聞かれる。例えば「RCNウイルスであるコロナウイルスは遺伝子が次々と変化し、効き目のあるワクチンができ難い」新型コロナウイルスのワクチン接種後に、「実際のウイルスに自然感染すると、通常よりもウイルスを取り込みやすくなる『抗体依存性感染増強という現象が起きるリスクがある』といった指摘もある。ワクチン開発競争では出遅れた日本だが、安全性といった面ではまだまだ日本の出る幕はありそうだ。
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新型コロナウイルス・“血しょう”投与で治療・米国で研究(4月4日)
新型コロナウイルスの感染が拡大する米国だが、ニューヨークの医療機関などは、血液の成分の1つ「血しょう」を使った新型コロナウイルスの治療法について、共同で研究を進めている。
研究では、新型コロナウイルスに感染後、症状が回復してから一定期間が経過した人の血しょうを採取し、安全性や含まれる抗体の値などを調べるなどしたうえで治療中の患者に投与する。
血しょうの中に含まれる抗体は患者の回復を助ける効果があるとして、専門家からは新型コロナウイルスのワクチンが開発されるまでの間の一時的な治療法として期待されている。...
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新型コロナウイルスの感染が拡大する米国だが、ニューヨークの医療機関などは、血液の成分の1つ「血しょう」を使った新型コロナウイルスの治療法について、共同で研究を進めている。
研究では、新型コロナウイルスに感染後、症状が回復してから一定期間が経過した人の血しょうを採取し、安全性や含まれる抗体の値などを調べるなどしたうえで治療中の患者に投与する。
血しょうの中に含まれる抗体は患者の回復を助ける効果があるとして、専門家からは新型コロナウイルスのワクチンが開発されるまでの間の一時的な治療法として期待されている。
ただ研究にあたっている専門家は、「確実な治療法が見つかったわけではなく、感染拡大の防止に重要なのは手洗いや外出制限の徹底であることに変わりはない」としている。
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