更新を終了しています
バレーボール界でも…存在感を増す女性監督(5月9日)
GWの連休中、日本各地でスポーツイベントが開催され多くの観客を集めた。バレーボール界では全日本男女選抜バレーボール大会、通称「黒鷲旗」が毎年この時期に大阪で行われている。
第65回大会の今年は、JTが男女アベック優勝を決めた。女子のJTマーヴェラスを率いたのは、元全日本選手の吉原知子監督だ。日立黄金時代最後のメンバーで、その後大林素子とともに日本人女子で初めてイタリアリーグに参戦。帰国後はダイエー、東洋紡、パイオニアと所属した全チームをリーグ優勝に導いた「女版・優勝請負人」である。...
全部読む
GWの連休中、日本各地でスポーツイベントが開催され多くの観客を集めた。バレーボール界では全日本男女選抜バレーボール大会、通称「黒鷲旗」が毎年この時期に大阪で行われている。
第65回大会の今年は、JTが男女アベック優勝を決めた。女子のJTマーヴェラスを率いたのは、元全日本選手の吉原知子監督だ。日立黄金時代最後のメンバーで、その後大林素子とともに日本人女子で初めてイタリアリーグに参戦。帰国後はダイエー、東洋紡、パイオニアと所属した全チームをリーグ優勝に導いた「女版・優勝請負人」である。昨年、二部リーグであるVチャレンジリーグでJTの監督に就任し、見事リーグ優勝。3月の入れ替え戦でも勝利し、Vプレミアリーグへの復帰を果たしたばかり。優勝インタビューでは「選手たちが勝ちたいと思ってやってくれた。いい経験になった」と讃え、決して自らの手腕ではないと謙遜した。
就任時には全選手と膝を詰めて一人一人から話を聞いた吉原監督。殆どの選手は感極まって泣き出してしまったという。溜まっていた感情を受け止め、心を掴む事に成功したのは女性監督らしい細やかさ。リーグを降格し、自信喪失していた名門チームを甦らせた手腕は実にお見事である。Vプレミアリーグ女王の久光製薬・中田久美監督も、吉原監督と同じ日立の最強遺伝子を引き継ぐ元全日本の名セッター。先日は女子サッカーもトップチームの監督に初めて女性が起用された。バレー界でも彼女たちが全日本女子の監督になる日は、そう遠くないだろう。
今週末には、リオ五輪世界最終予選(兼アジア大陸予選大会)がスタートする。14日から女子・火の鳥NIPPON。28日からは男子・龍神NIPPONがリオへの出場権に挑む。熱く熾烈な戦いは見逃せない。頑張れニッポン!
閉じる
子供たちの未来へ・スポーツの力で支援を(5月7日)
晴天に恵まれた5月5日の「こどもの日」。全国各地で親子や子供向けのスポーツイベントが催された。横浜市では「JA全農チビリンピック」が開かれ、陸上競技や卓球で多くの子供たちがアスリートたちと一緒に汗を流した。
チビリンピックは38年目を迎える恒例のイベント。今年もマラソンの高橋尚子や、卓球の石川佳純らが参加。午後からは餅つきなども行われ、レスリングのアニマル浜口親子らが会場を盛り上げていた。イベントと並行して行われたのが少年サッカー「春の日本一」を決める「全農杯チビリンピック2016小学生8人制サッカー大会」。...
全部読む
晴天に恵まれた5月5日の「こどもの日」。全国各地で親子や子供向けのスポーツイベントが催された。横浜市では「JA全農チビリンピック」が開かれ、陸上競技や卓球で多くの子供たちがアスリートたちと一緒に汗を流した。
チビリンピックは38年目を迎える恒例のイベント。今年もマラソンの高橋尚子や、卓球の石川佳純らが参加。午後からは餅つきなども行われ、レスリングのアニマル浜口親子らが会場を盛り上げていた。イベントと並行して行われたのが少年サッカー「春の日本一」を決める「全農杯チビリンピック2016小学生8人制サッカー大会」。今年は大宮アルディージャジュニアが初優勝を飾ったが、九州代表のソレッソ熊本U12は準決勝に進出。惜しくもPK戦で大宮に敗れはしたものの、被災地に勇気を与える活躍に、観客からは惜しみない拍手が送られた。
同日その熊本県では、サッカー日本代表のバヒド・ハリルホジッチ監督が県庁や地震の被害に遭った各地を訪問し、地元クラブの少年らを激励していた。被災者らと握手を交わし、子供たちとミニゲームなどで交流を深めたハリルホジッチ監督。ボスニア・ヘルツェゴビナ出身の監督は「益城町を始めとした甚大な被害を見ました。かつて私の家も同じ状態でした。だから被害を見た時に、戦争の状況を思い起こしました」と、ユーゴ内戦で傷ついた祖国に触れ、「地震で大変な状況だと思いますが、日本代表全員が皆さんを応援しています」と、力強くエールを送った。監督は地震発生後、被災地支援のチャリティーマッチの開催などを提案し、いち早く支援を呼びかけている。災害からの復興には長い年月がかかることだろう。次世代を担う子供たちの未来のために、スポーツ界から幅広い形で、末永いサポートがなされることを祈りたい。
閉じる
“栄光の架け橋”から12年・再び頂点へ…(5月6日)
2日間にわたって行われた体操の第55回NHK杯。男女のリオデジャネイロ五輪代表選考会を兼ねた戦いが代々木体育館で繰り広げられた。
女子は今大会の上位3名。男子は世界選手権6連覇で、すでに代表を決めている内村航平を除く最上位者1名がリオへの切符を手にする。
4日の女子の競技では寺本明日香が優勝。2位の村上茉愛、3位・杉原愛子とともに代表を決めた。一昨年の世界選手権では平均台で4位入賞を果たしている寺本。...
全部読む
2日間にわたって行われた体操の第55回NHK杯。男女のリオデジャネイロ五輪代表選考会を兼ねた戦いが代々木体育館で繰り広げられた。
女子は今大会の上位3名。男子は世界選手権6連覇で、すでに代表を決めている内村航平を除く最上位者1名がリオへの切符を手にする。
4日の女子の競技では寺本明日香が優勝。2位の村上茉愛、3位・杉原愛子とともに代表を決めた。一昨年の世界選手権では平均台で4位入賞を果たしている寺本。優勝インタビューでは「これからの代表合宿で頑張って強化していきたい」と悲願のメダル獲得への意欲を見せた。
翌5日に行われた男子では、やはり内村が圧巻の演技を披露。先月の全日本選手権ではミスのあった種目も完璧に決めて、合計184・650点で日本選手権に続く8連覇を達成した。
そしてリオへの切符争いは稀にみる大激戦に。加藤凌平と田中佑典の二人の争いに絞られたが、合計得点わずか0.1点差で加藤が代表の座をもぎ取った。試合後「狙って勝ち取った代表なので、もうすぐにでもオリンピックに切り替えられて準備を進められます」と力強く宣言。惜しくも3位となった田中。そして全日本2位だった白井健三らは、6月の種目別選手権で残りの代表の椅子を目指すこととなる。
2004年、刈屋富士雄アナの「栄光への架け橋」の名実況が感動的だったアテネの金メダルから12年が経過した。当時まだ高校一年生だった内村は「体操といえば皆あのアテネの富田さんの演技の印象があるんでしょうけど、あれをそろそろ塗り替えないといけない」と語る。今回のNHK杯ではアテネ金メダリストの塚原直也の引退式も行われた。これでアテネの代表は全員が引退したことになる。再び栄光の頂へ。体操男子団体の最強メンバー完成はもう間近だ。
閉じる
平和と連帯への祈り…聖火リレー、ブラジルへ(5月5日)
南米初の開催となるリオデジャネイロオリンピック。その聖火は先月21日、古代五輪が開かれたギリシャ中部のオリンピア遺跡で採火された。その後、聖火はアテネでリオの大会組織委員会に引き渡され、開会式まで100日を切った今月3日に首都ブラジリアへ到着。ブラジルの自然を表した波の文様が描かれたトーチに移され、ブラジル国内での聖火リレーが始まった。ところが、華々しく始まったリレーは市民の集団に取り囲まれて一時ストップする事態に。...
全部読む
南米初の開催となるリオデジャネイロオリンピック。その聖火は先月21日、古代五輪が開かれたギリシャ中部のオリンピア遺跡で採火された。その後、聖火はアテネでリオの大会組織委員会に引き渡され、開会式まで100日を切った今月3日に首都ブラジリアへ到着。ブラジルの自然を表した波の文様が描かれたトーチに移され、ブラジル国内での聖火リレーが始まった。ところが、華々しく始まったリレーは市民の集団に取り囲まれて一時ストップする事態に。大統領を支持する人々が政治的なメッセージを掲げ、聖火ランナーを取り囲んでしまったのだ。現在ブラジルでは現職のルセフ大統領が政府会計の不正操作に関わったなどとして、弾劾手続きの渦中にある。国内で大統領支持派と反対派の対立が激化し、ルセフ大統領はアテネで行われた採火式にも出席できなかった。結局、リレーは警察に守られながら再び継続。事なきを得たが、波乱のブラジル国内初日となった。リオ五輪の聖火リレーは約1万2000人のランナーが参加し、95日間かけてブラジル全土を回る予定。しかし、このような政治的な混乱による影響が懸念されるところだ。
一方、採火式が行われたギリシャも財政危機やシリア難民問題で困難な状況が続いている。余り大きくは報道されなかったが、リオ五輪の聖火は、難民キャンプなどを回ってからブラジルへ運ばれたのだ。内戦で足を失ったシリア難民の男性がキャンプ地内をリレーする際、多くの難民が押し寄せて祝福した姿は感動的だった。「世界的に難しい時期において、五輪は希望のメッセージとなる」IOCのバッハ会長は採火式でそう語った。平和の祭典であるオリンピック。そのシンボルの五輪聖火が、ブラジルの人々の心にも希望を灯してくれることを祈りたい。
閉じる
プレミア級の“ジャイアントキリング”(大番狂わせ)(5月4日)
世界最高峰のサッカーリーグであるイングランド・プレミアリーグ。マンU、シティ、アーセナル、チェルシーなど超名門クラブが居並ぶこのリーグで、これまで優勝を果たしたチームは僅か5つしか存在しない。ところが、今季降格の危機にあった弱小チームがまさに映画のような「史上最大の大番狂わせ」を実現させた。日本代表の岡崎慎司が所属するレスターが、リーグ初優勝を決めたのだ。先季は20チーム中14位と降格圏スレスレだったレスター。...
全部読む
世界最高峰のサッカーリーグであるイングランド・プレミアリーグ。マンU、シティ、アーセナル、チェルシーなど超名門クラブが居並ぶこのリーグで、これまで優勝を果たしたチームは僅か5つしか存在しない。ところが、今季降格の危機にあった弱小チームがまさに映画のような「史上最大の大番狂わせ」を実現させた。日本代表の岡崎慎司が所属するレスターが、リーグ初優勝を決めたのだ。先季は20チーム中14位と降格圏スレスレだったレスター。今季の選手補強にかけた予算は38億円余りとプレミアリーグ最高額のマンチェスター・シティの3割程度に過ぎない。年俸総額でリーグ中18番目という陣容は、他チームで戦力外を通告されたり、まだ無名の選手ばかりであった。
ドイツ・ブンデスリーガで二桁得点をあげた実績を持つ岡崎も、ここプレミアリーグでは殆ど知名度は無いに等しかった。しかし、岡崎は開幕戦から先発出場。36試合中34試合に出場し、5ゴールの大活躍を見せる。新指揮官のラニエリ監督の起用に応え、攻撃だけでなく守備でも献身的な働きを示してきた。途中交代は24試合と突出して多いが、これは決して不調やスタミナ不足などではなく、それだけ全力で攻守にわたり働いているからに他ならない。奇跡の快進撃に彼が果たした役割は大きい。岡崎といえば体ごと敵陣に切り込むシュートや、ダイビングヘッドなど泥臭いゴールが持ち味。チーム内でも通訳を介さず、積極的に話しかけるなど、体当たりな彼の人間味がチームメイトにも受け入れられ、ファンの支持も急上昇。チーム内ではすっかりいじられ役だという。優勝決定直後、Twitterで仲間と共に「久しぶりに我を失うくらい嬉しくて信じられない気持ちです」と喜びを爆発させた。本当におめでとう岡崎!
閉じる
「スポーツの神様」内の検索