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絶好調!同部屋の兄弟弟子・稀勢の里と高安(3月17日)
大相撲大阪場所は序盤戦の五日目を終えた。四横綱がそろい踏みとなったのは17年ぶりだが、“荒れる春場所”の格言通り上位陣に波乱が続いている。そんななか土付かずの5連勝を挙げているのが、新横綱・稀勢の里と関脇の高安だ。
二人は田子ノ浦部屋の兄弟弟子。稀勢の里の土俵入りの際に太刀持ちを務めるのが高安である。高安は稀勢の里の三学年下で、初土俵も三年後。入門当時の鳴戸部屋では親方の方針で出稽古が禁止されていたが、稀勢の里とともに厳しい稽古で鍛錬を重ねていった。...
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大相撲大阪場所は序盤戦の五日目を終えた。四横綱がそろい踏みとなったのは17年ぶりだが、“荒れる春場所”の格言通り上位陣に波乱が続いている。そんななか土付かずの5連勝を挙げているのが、新横綱・稀勢の里と関脇の高安だ。
二人は田子ノ浦部屋の兄弟弟子。稀勢の里の土俵入りの際に太刀持ちを務めるのが高安である。高安は稀勢の里の三学年下で、初土俵も三年後。入門当時の鳴戸部屋では親方の方針で出稽古が禁止されていたが、稀勢の里とともに厳しい稽古で鍛錬を重ねていった。昨年は三役に上り二場所連続で二桁勝ち星を挙げ、一躍大関候補に躍り出てきた。今場所は三場所目の関脇の地位で大関獲りへの地固めとなる場所だ。
三日目の琴奨菊との一番は熱のこもった好取組だった。大関陥落から復帰を目指す琴奨菊の懸命の寄りに耐え、左下手投げで快勝。相撲の型としては押し相撲だが、四つに組んでもうまく投げを打てる器用さも持ち合わせている。取組後「明日も堂々と取りたい」と力強い宣言も飛び出した。兄弟子・稀勢の里の綱昇進が大きな刺激になっているのは間違いない。強面で剛毛の荒々しい風貌だが、実は大変な美声の持ち主でもある。福祉大相撲での歌声はプロ顔負けの甘いボイス。ご存じない方はぜひ一度確認してみて欲しい。実力とともに人気も上がりそうだ。
新横綱・稀勢の里も堂々の横綱相撲で安定感が増している。他の横綱陣が序盤で黒星を喫し、白鵬が怪我で途中休場という予想外の展開の春場所。優勝争いは田子ノ浦部屋コンビを先頭に展開していくだろう。まだ気が早いが同部屋での優勝決定戦も、あながち夢ではなさそうだ。
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激闘!侍J・4大会連続決勝ラウンド進出へ(3月16日)
15日、東京ドームで行われていたワールドベースボールクラシック2次ラウンド(POOL・E)が全日程を終えた。侍ジャパンはオランダ、キューバ、イスラエルに競り勝ち、首位で決勝ラウンドへと駒を進めた。WBCで開幕戦から無傷の6連勝は侍ジャパン史上初。激闘に次ぐ激闘の末につかんだアメリカ行きの切符であった。
特に2次ラウンド初戦のオランダとの試合は4時間46分の死闘。両チーム合計27安打が飛び交う乱打戦となった。...
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15日、東京ドームで行われていたワールドベースボールクラシック2次ラウンド(POOL・E)が全日程を終えた。侍ジャパンはオランダ、キューバ、イスラエルに競り勝ち、首位で決勝ラウンドへと駒を進めた。WBCで開幕戦から無傷の6連勝は侍ジャパン史上初。激闘に次ぐ激闘の末につかんだアメリカ行きの切符であった。
特に2次ラウンド初戦のオランダとの試合は4時間46分の死闘。両チーム合計27安打が飛び交う乱打戦となった。日本は投手9人を繰り出す総力戦で、延長タイブレークの末に豪打のオランダをねじ伏せた。勝負を決めたのは5番・中田翔。1次ラウンドから3試合連続のホームランを放ち、3安打5打点の大爆発で試合を決めた男は「ここからもっともっとジャパン乗っていくと思います」と高らかに宣言した。
1次ラウンドのMVPを獲得した筒香嘉智は、2次ラウンドでも絶好調。決勝進出を決めたイスラエル戦でも先制のソロアーチをスタンドに叩き込んだ。決勝R進出を決めたお立ち台で、ファンに「チームの勝利に導けるようなバッティングを期待してください」と力強いメッセージを送った。2人の主砲以外にも、好リードとしぶといバッティングで貢献する小林誠司や、先頭打者ホームランなど抜群のリードオフマンとなっている山田哲人など野手陣の活躍が光る。世界一奪還に向け、残すはあと2試合である。
【お詫びと訂正】15日の記事で不正確な表記がありました。お詫びのうえ訂正いたします。
(誤)国際最高記録/2010年代以降では最も速いレコード
(正)国内最高記録/2010年代以降の日本女子選手で最も速いレコード
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マラソンに新星!“ニンジャ“尾張路を駆ける(3月15日)
8月にロンドンで行われる第16回世界陸上競技選手権大会(世界陸上)。その女子マラソンの最後の代表選考競技会である名古屋ウィメンズマラソンで、期待のニューヒロインが誕生した。スズキ浜松AC所属、22歳の安藤友香だ。
今回が初マラソンの安藤。両腕を下げるその独特なフォームは“忍者走り”との異名をとる。これは社会人チームを2つ経由して、現在のクラブに移籍してきてからコーチの指導でたどり着いたオリジナルスタイルだ。...
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8月にロンドンで行われる第16回世界陸上競技選手権大会(世界陸上)。その女子マラソンの最後の代表選考競技会である名古屋ウィメンズマラソンで、期待のニューヒロインが誕生した。スズキ浜松AC所属、22歳の安藤友香だ。
今回が初マラソンの安藤。両腕を下げるその独特なフォームは“忍者走り”との異名をとる。これは社会人チームを2つ経由して、現在のクラブに移籍してきてからコーチの指導でたどり着いたオリジナルスタイルだ。レースはリオ五輪銀メダリストのキルワ(バーレーン)が集団をけん引する展開。スタート直後に転倒するアクシデントに見舞われたキルワだが、今大会2連覇中の圧巻の走りを見せ中盤から先頭に立った。ほかの日本人選手が遅れるなか、安藤だけが必死に女王に食らいついていく。そのまま首位でゴールを切ったキルワにわずか19秒差の2時間21分36秒でフィニッシュ。日本陸連の設定した世界陸上の派遣設定記録(2時間22分30秒)を突破し、見事代表の切符を獲得した。安藤の記録は日本女子の歴代4位の好タイム。初マラソンとしては国内最高記録である。
ここまでの世界陸上の選考3レースでは派遣設定記録をクリアした選手はゼロ。男子ともどもマラソン界は世界との差を痛感させられていた。それが、2010年代以降の日本女子選手で最も速いレコードを叩き出した新星の登場で、大きな希望が生まれてきた。リオ五輪では1万mで代表入り期待されながらタイムを伸ばせず涙をのんだ安藤。優勝インタビューで「嬉しいです。もっとここから更に磨いてしっかり勝負できるように頑張ります」と笑顔で決意を語った。待望のマラソン王国復興に向け、”くノ一”忍者が参上だ。
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充実の2016-17シーズン・世界を制した日本勢(3月14日)
平昌オリンピック前のラストシーズン。冬季の各競技もいよいよ終盤戦に入ってきている。そんななかジャンプとスピードスケートがワールドカップ最終戦を終え、日本選手が輝かしい成績で今シーズンを締めくくった。
スピードスケートは日本女子勢の活躍が目立ったシーズンだった。11日に行われたノルウェー大会の最終日。女子パシュートでは高木菜那・美帆姉妹と押切美沙紀が出場。この種目でW杯2年連続の総合優勝を果たした。...
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平昌オリンピック前のラストシーズン。冬季の各競技もいよいよ終盤戦に入ってきている。そんななかジャンプとスピードスケートがワールドカップ最終戦を終え、日本選手が輝かしい成績で今シーズンを締めくくった。
スピードスケートは日本女子勢の活躍が目立ったシーズンだった。11日に行われたノルウェー大会の最終日。女子パシュートでは高木菜那・美帆姉妹と押切美沙紀が出場。この種目でW杯2年連続の総合優勝を果たした。今シーズン高木美帆は、平昌で新種目となる「マススケート」でも日本のメダル獲得に貢献。さらに個人種目では1500mで銀メダルを獲得するなど存在感を示した。平昌五輪に向けて存在感を示した実りあるシーズンだったといえる。
そして、大会の主役はやはり小平奈緒。最終日500mの表彰台の中央に立ったのはまたしても彼女だった。今季出場した8試合全てで勝利。2期ぶり2度目の種目別優勝を決めた。今季は距離別選手権での総合優勝も果たし、30代で迎えた初のシーズンで躍進を遂げた。まだまだ成長中のエース。更なる進化が楽しみである。
W杯ジャンプ女子の最終戦・ノルウェー大会は高梨沙羅の通算勝利数更新に期待がかかった。だが、それに待ったをかけたのが伊藤有希。高梨を抑えて自身5勝目をあげた。W杯総合ランキングは優勝・高梨沙羅、2位・伊藤有希と日本勢が1・2フィニッシュを飾った。高梨は通算53勝の世界記録を達成した一方で、2月の世界選手権では優勝を逃して涙に濡れた。伊藤の急成長は彼女にとっても大きな刺激となった筈だ。来季に向け、更に研鑽を積んでほしい。
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6度目の「3.11」・仙台と福島、復興への誓い(3月13日)
11日のJリーグJ1第3節。この日のユアテックスタジアム仙台は、特別な誓いの場所となった。震災後の仙台で「3.11」にJリーグ公式戦が行われるのは初めてのことだ。試合前には、Jリーグ開催試合の全会場で東日本大震災被災者への黙祷が捧げられた。
ホームタウンで試合を迎えたべガルタ仙台。相手は、22年前に阪神大震災を経験したヴィッセル神戸だった。“復興応援試合“と銘打たれたこのゲーム。エントランスには献花台が設置され、観客席前のLEDビジョンには、同じ震災経験を持つ神戸のサポーターからの応援メッセージが表示される演出も施された。...
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11日のJリーグJ1第3節。この日のユアテックスタジアム仙台は、特別な誓いの場所となった。震災後の仙台で「3.11」にJリーグ公式戦が行われるのは初めてのことだ。試合前には、Jリーグ開催試合の全会場で東日本大震災被災者への黙祷が捧げられた。
ホームタウンで試合を迎えたべガルタ仙台。相手は、22年前に阪神大震災を経験したヴィッセル神戸だった。“復興応援試合“と銘打たれたこのゲーム。エントランスには献花台が設置され、観客席前のLEDビジョンには、同じ震災経験を持つ神戸のサポーターからの応援メッセージが表示される演出も施された。ベガルタにとってはJ1通算100勝目もかかった重要な試合でもある。開幕から連勝中の好調・ヴィッセルに対して果敢に攻めかかったが、後半に2失点を喫し100勝目はお預け。ベガルタ一筋13年目のキャプテン・富田晋伍は「特別な試合に勝てなかったことは申し訳ない」と地元・仙台に勝利を届けられなかったことを悔やんだ。
一方、11日は今季のJ3開幕日でもあった。福島県全域をホームタウンとする福島ユナイテッドFCは、アウェーでYS横浜との開幕戦を迎えた。2014年のJリーグ昇格後、福島が3.11に公式戦を戦うのも今回が初めてである。試合は2-0で福島が勝利。福島市出身のキャプテン茂木弘人は「福島にとって特別な日ですし、良い試合ができたと思う」と胸を張った。元日本代表の田坂和昭監督も、試合後「ここまで『本当に勝ちたい』と思うことは今まで無かった」と会見で男泣きした。仙台も福島もチームの全力プレーの姿勢、諦めないスピリットはファンの心へ確かに伝わったに違いない。
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