ロシア大統領府のドミートリィ・ペスコフ報道官は11月28日、アルゼンチンで開催される主要20ヵ国首脳会議（G-20サミット）開催の機会に設定された米ロ首脳会談は、予定どおり開催されると表明した。

　　ドナルド・トランプ大統領は11月27日、『ワシントン・ポスト』紙のインタビューに答えて、ロシア側が先週、ウクライナ軍艦3隻を不当に拿捕したことを問題視し、ウラジーミル・プーチン大統領との首脳会談を中止すると発言していた。...

　　ロシア大統領府のドミートリィ・ペスコフ報道官は11月28日、アルゼンチンで開催される主要20ヵ国首脳会議（G-20サミット）開催の機会に設定された米ロ首脳会談は、予定どおり開催されると表明した。

　　ドナルド・トランプ大統領は11月27日、『ワシントン・ポスト』紙のインタビューに答えて、ロシア側が先週、ウクライナ軍艦3隻を不当に拿捕したことを問題視し、ウラジーミル・プーチン大統領との首脳会談を中止すると発言していた。

　　ユーリ・ウシャコフ大統領顧問（外交問題担当）は、アルゼンチンで12月1日に設定された米ロ首脳会談は正規外交ルートを通じて決められており、もし中止するなら同様の手続きが必要だが、ロシア側は一切連絡を受けていないとコメントした。

　　ホワイトハウスのサラ・ハッカビー・サンダース報道官によると、トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領から11月28日詳細につき電話連絡を受けており、両首脳はアルゼンチンにおいても本件につき協議するとしている。

　　ただ、ホワイトハウス高官は、トランプ大統領の発言後も、米ロ首脳会談は依然予定どおり準備されているとコメントした。

　　一方、ウシャコフ顧問は、米ロ首脳会談では、ロシアが何故ウクライナ軍艦を拿捕したかの経緯についても協議の対象となろうし、更に重要な議題として、核兵器軍縮問題（トランプ大統領の過日の中距離核戦力全廃条約（INF）の脱退宣言）について米ロ間で討議する必要があると強調している。

同日付ロシア『タス通信』：「アルゼンチンでの米ロ首脳会談の準備進む」

　　ロシア大統領府のペスコフ報道官は、アルゼンチンで予定されていた米ロ首脳会談の中止との米報道に対して、中止の話は正式に一切連絡を受けておらず、ロシア側としては予定どおり準備を進めていると強調した。

　　また同報道官は、トランプ大統領の（首脳会談中止との）発言の後も、ホワイトハウス側からは、同大統領がプーチン大統領との会談含めて、複数の首脳会談を予定していると連絡を受けている。

　　更に同報道官は、トランプ大統領がロシア軍によるウクライナ軍艦の拿捕について侵略行為だと非難しているが、国境を無許可で越境してきた同軍艦を拿捕したのは正当な行為であるとし、この件についても米ロ間で協議する必要があろうとも付言した。