1999年女子ワールドカップで決勝ゴールを決めた米元サッカー選手のブランディ・チャステイン氏(47)が「慢性外傷性脳症(CTE)」の研究に役立てるため、の研究のため死後脳の献体を行うと発表した。チャステイン氏が対中国との試合で膝をついてユニフォームを脱ぎ捨てガッツポーズをした写真はスポーツ紙の表紙ベスト2位に選ばれ、女子スポーツの最高の瞬間と人々に記憶されている。これまで複数の元アスリートが脳の献体を申し出ておりチャステイン氏は女性で2番目。女性の脳症の解明に一役買うと期待される。昨今、接触型スポーツでは衝撃による脳への影響が懸念されており、昨年米サッカーは14歳未満のプレーヤーへの規定を厳しくした。
3月3日付
『ロイター通信』は「米チャステインがCTE研究に脳を献体」との見出しで次のように報道している。
・ボストン大学での頭部外傷に関する変性状態、慢性外相性脳症の先端研究に貢献するため、脳震とうレガシー財団に脳の献体を誓約。
・CTEは繰り返された頭部への傷害に関連づけられ、接触型スポーツに共通し、認知症につながる。
・チャステイン氏は、「結果を知る事が出来ないしかなり先の事だが献体により状況が改善するよう願う。...
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3月3日付
『ロイター通信』は「米チャステインがCTE研究に脳を献体」との見出しで次のように報道している。
・ボストン大学での頭部外傷に関する変性状態、慢性外相性脳症の先端研究に貢献するため、脳震とうレガシー財団に脳の献体を誓約。
・CTEは繰り返された頭部への傷害に関連づけられ、接触型スポーツに共通し、認知症につながる。
・チャステイン氏は、「結果を知る事が出来ないしかなり先の事だが献体により状況が改善するよう願う。ヘディングした回数は想像もつかないが恐らく相当な回数で、脳震とうの危険を考えると恐ろしい」とコメント。
・ボストン大CTEプログラムの理事は、献体は女性アスリートや退役軍人等の健康増進に寄与するだろう。性別の脳症への影響はほぼ未解明で研究への重要なステップとなる」とコメント。
同日付米
『ニューヨークタイムズ』は次のように報道している。
・チャステイン氏は現在故郷サンノゼで現コーチとして活躍。
・頭部への衝撃によると考えられている慢性外傷性脳症は、ボクシングやサッカー等のスポーツで大きな話題となっており、過去、慢性外傷性脳症は複数の男性サッカー選手にみられた。研究者は頭部へのボールの衝撃が主な原因とみている。
・女性アスリートでは慢性外傷性脳症は発見されておらず、脳症歴のある女性に発見されてはいるがサンプル数が少ない。
・チャステイン氏は献体を申し出た女子で2人目。(一人目はシンディ・パーロー・コーン)
・サッカーは人気があり女性選手は増加、女子ナショナルチームも発足し更なる研究の必要性が出てきた。
同日付英
『ガーディアン』は以下のように報道している。
・2012年米スポーツ医学雑誌で発表された論文によると、サッカーにおける高校生選手での脳震とうが最も多く、女子サッカーが2番目に多い。最近の研究では男子アイスホッケーとラクロスで多くみられる。
・最初の慢性外傷性脳症はヘッダーとして知られ2012年29歳で亡くなったプロ志願選手にみられ、脳震とうレガシー財団での脳検査で確認された。
同日付米
『CNN』は以下のように報道している。
・変性脳疾患は記憶障害、徘徊や気分障害等のアルツハイマー病のような症状を引き起こす。頭部への繰り返される衝撃により脳にタウと呼ばれる特殊なたんぱく質がたまる。
・ヘディングは若年サッカー人口における脳震とうの原因の3割を占め、女子では割合は更に高くなる。昨年の全米100の高校の調べでは女子の脳震とうは男子の1.5倍だった。」
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