米国でアメフト人気下降(2018/02/05)
アメリカでは、4年前と比べてプロフットボールリーグ(NFL)のファンや、サッカー全般の人気が減少傾向にあるという。国歌斉唱で起立しないことによる選手の抗議行動やリーグの脳振とうへの対応不備への不満が背景にあると見られている。
2月4日付米国
『NBC』は「抗議行動や脳振とう対応不備でアメフト人気が下降」との見出しで以下のように報道している。
分断する米国では、日曜のスーパーボールは国を団結させる特別な存在である。だが、NFLやサッカーの人気が、このところ落ちてきている。先月のNBC・WSJ合同調査によると、NFLの熱狂的ファンと子どもにサッカーをやらせたい人の数が減少しているという。2014年の調査と比較すると、熱狂的ファンはー9%の49%で、人種別・性別ではファンの中心層である白人男性で最も多い。...
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2月4日付米国
『NBC』は「抗議行動や脳振とう対応不備でアメフト人気が下降」との見出しで以下のように報道している。
分断する米国では、日曜のスーパーボールは国を団結させる特別な存在である。だが、NFLやサッカーの人気が、このところ落ちてきている。先月のNBC・WSJ合同調査によると、NFLの熱狂的ファンと子どもにサッカーをやらせたい人の数が減少しているという。2014年の調査と比較すると、熱狂的ファンはー9%の49%で、人種別・性別ではファンの中心層である白人男性で最も多い。
このようなファン減少傾向は、政治支持層とも連動しているようである。共和党支持者におけるNFLファン減少率はー15%、民主党支持者ではー8%、無党派層ではー4%となっている。
決定的理由は分かっていないのだが、共和党員においては、一つの理由としてNFL選手の国歌斉唱で起立を拒否する抗議行動が考えられるだろう。トランプ大統領はソーシャルメディアや演説でこれに不快を示してきており、先の一般教書演説でも言及していた。一方の民主党員においては、NFLリーグが選手の脳振とう問題に十分な対応をしていない事への不満が考えられる。
また同調査によると、こどもにサッカーをやらせる事に不安を覚える親が増加しており、全体では48%がサッカー以外のスポーツを勧めると回答(2014年には40%だった)。また母親の53%が他のスポーツを勧めると回答(2014年は40%)、父親では39%が同様に回答している(4年前は33%)。
つまり、成人視聴者が減り、子どものサッカー人口も減っている。
2月2日付『ヤフー・スポーツ』は「世論調査:NFLとユースの人気が急降下」との見出しで以下のように報道している。
NFLの頂点を決めるスーパーボウルが開催されている。昨年NFL史上最大の騒動や存続の危機が訪れたが、米国で最も人気のスポーツとしての地位はまだ健在である。
しかし一方で、世論調査(調査は1月の5日間900人の成人を対象に実施された。)ではその人気に陰りが見ている。人気下降は主にトランプ大統領の支持基盤で顕著だという。さらにリーグの未来に関わる問題として、子どもにサッカーをさせない親が増えているという。
脳振とうへの対策に関しては、NFLは十分な予防対策をしていると回答したのは33%。(2014年から8%減少)28%は十分な対応をしていないと回答した(2014年から8%上昇)。
そうはいっても、NFLは今も視聴率を取れるし、木曜のナイター中継でFOXテレビと30億ドル以上の契約を済ませたところだ。だが、NFLが脳振とう対策に後れを取ってきたように、視聴者対策にも後れを取れば、やがてNBA(バスケットボール)に追い抜かれるかも知れない。
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トランプ米大統領、北朝鮮との関係良好発言をめぐって米紙と論争(2018/01/15)
『ニューヨーク・タイムズ』『CNN』など米国を中心とする英文各メディアは、ドナルド・トランプ米大統領が米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)のインタビューにおける発言をめぐって議論が巻き起こっていることを伝えている。
WSJは今月11日付の同紙におけるインタビューでトランプ氏は中国の習近平国家主席や日本の安倍晋三首相とならび北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長とも「おそらく良い関係にある。」と発言したと記事にした。しかしこれに対しトランプ氏はツイッターを通じて「私は“良い関係にある”(I have)とは言っていない。“良い関係になるだろう”(I’d have)と言ったのであり、これは大きな違いだ。」と指摘し「フェイクニュースだ」と批判した。...
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WSJは今月11日付の同紙におけるインタビューでトランプ氏は中国の習近平国家主席や日本の安倍晋三首相とならび北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長とも「おそらく良い関係にある。」と発言したと記事にした。しかしこれに対しトランプ氏はツイッターを通じて「私は“良い関係にある”(I have)とは言っていない。“良い関係になるだろう”(I’d have)と言ったのであり、これは大きな違いだ。」と指摘し「フェイクニュースだ」と批判した。
また、ホワイトハウスのサラ・サンダース報道官もツイッターで今回の件を「WSJが誤って引用した」と述べ、「フェイクニュース」と赤字のバナーを使って強調した画像を投稿した。そこには「WSJ-懲りずにまたもフェイクニュース-トランプ大統領の発言を誤引用」と書かれていた。さらにその下には問題の箇所を記載しており、「トランプ大統領は、金正恩委員長とおそらく良い関係になるだろう、と発言した。“だろう”、“だろう”、“だろう”、“関係にある”ではない!」と「だろう(I’d)」の部分を赤字で強調してした。サンダース氏はインタビューを録音した音声記録も投稿して、WSJ側に訂正を要求した。
またWSJ側も録音を投稿した上で「外部サービスによって提供された記録とともに音声記録を見直した。」として、自分たちの正当性を主張した。
ニューヨーク・タイムズはトランプ氏が「インタビューの会話を記録している」と述べたことに注目し、ホワイトハウスがインタビューを記録する意図がはっきりしないと指摘する。ホワイトハウスのスタッフが音声録音をしたとしても、一般的に公開されることはなく、さらに通常このような公式インタビューの場合は報道機関が正確な引用を手に入れ、正確な記録を作成する目的で録音するからである。
ホワイトハウスはWSJ側が音声記録を公開したことに対し、コメントは控えると述べている。
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